鮮魚に光明2
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
ようやく、本格的に鮮魚部門に光明が差してきたようだ。
7月にも一度同様の内容を記した。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-c305.html
その時は、「生まぐろ」の相場安と「うなぎ」の販売において好調に推移した結果、業績改善に結びついた記事だった。
そして今回は、天然ぶりの相場が安定した底値で売場の拡販スペースの6尺平台を常時天然ぶりの単品量販を実施した結果、この単品に押し上げられた切身魚の数値が上昇し、それに押し上げられた鮮魚全体の数値が上昇した結果である。
それが先月から今月にも引き続き継続されている。
天然ぶりの相場安が業績改善の主要因?。
決してそれだけではないだろう。
ただ、同じ鮮魚部門でも好調店舗とそうでない店舗が分かれている。
そこには、その店舗独自の改善策があったはずだ。
当店では天然ぶりの単品量販が主要因と言える。
そういうことだ。
ただし、鮮魚チーフの徹底した天然ぶりの売り込みは大きな効果をもたらした。
思えば、鮮魚部門は8月のお盆商戦で大きく利益を落とした。
原因はご馳走商材のやりすぎ。
街中店舗という立地をあまり考慮せず、その他お盆の賑わう店舗と同様にまぐろ、盛り合わせ等を平台にガンガン展開しすぎた結果、値下げロスの山となりその後遺症で8月月間の利益を大きく落としてしまった。
その後、利益対策として9月から実施した刺身のロス対策。
従来は競合店のリニューアルに際して、刺身の品揃えや夜の品揃えで負けない売場を維持することを政策として掲げてきたが、どう見ても現状のお客様の購入のされかたとはギャップがあった。
無理をして品揃えをしすぎていた。
そこにメスを入れた。
これは、店舗が主導権を握って進めていくしかないのだ。
本部は一時の売場で品切れや値下げロスを指摘するが、日々常駐している店舗の人間が現状を把握して、より良い対策を具体的に進めていくしか前進は有り得ない。
そうやって、無駄な夜以降の品揃えを省いて、売れ筋に絞った品揃えに集中した結果、ようやくロスの改善から利益の改善へ向かうことができた。
しかし、売上が付いてこない。
ロス対策だけでは、どうやったって売りには結びつかない。
ようやく売上対策だ。
そんな矢先に、鮮魚チーフが私に言った。
「店長、天然ぶりが相場安ですが(笑)。」
「徹底して単品量販だ。」
そうやって、天然ぶりの相場安を利用した「厚切り」や「小切り」等もアイテムに追加して商品の魅力を演出し、“一度は食べてみたい”と思ってもらえる商品化を心がけた。
そんな想いが伝わったのだろうか。
ようやくここに来て、鮮魚に光明が差し、それが継続して輝き始めてきたと言えるようになってきた。
天然物を利用する。
青果や鮮魚は何れにしても天然物を扱う商売である。
だから、天然物の相場や流通の過程での商品化、更に今の世の中のトレンドを知り、どうすればそのトレンドに乗った商品化がお客様に好まれるのかを知らずして商売はできない。
何れにしても、新たなものを開発して売るわけではない。
既存の商材を相場を利用して仕入れ、原価安を利用して「食べたい化」に変革して商売する仕事である。
このことを忘れてはならないのだろう。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
そうでしたね、鮮魚が他力本願でしたね(笑)。
是非、出身部門の青果一本で差別化できる体制作りをお願いいたします。
投稿: てっちゃん | 2014年12月13日 (土) 00時30分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
良い事例でも意外にも横に広がらないのが小さい組織の悩みの種。
要はそのような役割の人材がいないのだろうと思います。
仲立ちをして情報を提供し現場の成功事例を他店へ広げる。その両面を担う人材が必要なのだろうとおもいます。
投稿: てっちゃん | 2014年12月13日 (土) 00時28分
グロッサリーの価格政策が顕著化するにつれ生鮮に強い=利益の稼げる店の存在価値が高まっていく。当社は残念ながら他力本願(笑)。価格優位性で勝ち残れない企業の淘汰が愈々本格化していくのでしょうね。
投稿: dadama | 2014年12月12日 (金) 22時47分
天然ぶり、今年は本当に安くて売り易いですね。しかし、てっちゃんの言う通り、店舗によって差が出ています。極々小さな組織、成功事例はしっかりと共有し、水平展開しないといけませんね。
投稿: かわらい | 2014年12月12日 (金) 22時36分