データの活用
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
データの活用。
最近ではいろいろなデータが活用されている。
しかし、我々小売業の現場で一般的に活用されているのはPOSデータ。
システム会社のサービスの提供を受けて、企業毎のデータ閲覧の内容は異なるのだろうが、概ねは過去の販売データとその組み合せが一般的だろう。
問題はその活用。
POSデータは活用してナンボのものだ。
昨年の年末実績を大まかに確認。
際物商品の販売実績の確認。
店舗毎の売上と昨年比の確認。
部門毎の売上と昨年比の確認。
本部スタッフからみれば、上記のように過去の実績から今年の商品調達計画の立案や、店舗毎の課題を明確にして現場へ赴き売場のチェック。
そのような活用の仕方が一般的なのだろうか。
しかし問題は店舗での活用術。
上記のように大雑把に数値を販売実績を把握して、問題のカテゴリーに手を打つことは一般的に行なわれているのだと思える。
更に、単品の過去の販売データは直近の販売データから今後の発注数量の決定、昨年同時期の旬の単品の販売データをある程度参考にして今週の計画数量の決定等に活用している場面も多いだろう。
それはどこの企業でも同様に使用されているのだと思う。
それらは、どちらかと言えば、定番の発注数量や企画品や特売品の発注数量の決定に活用される。
しかしそのデータを用いて定番の売場を調整するという活用法は、企業によって大きく異なる。
店舗が定番売場を調整出来る企業はそこまで踏み込む。
季節毎に定番売場の棚割りが変更されるが、一度は本部提案通りの棚割りで売場を変更したものの、その後の一週二週程度のデータから、徐々に棚割りを自店の販売データに合わせて調整していくことを前提にしている企業は、その変更スピードは早い。
一般的に本部提案の棚割りはアイテム毎に一様のスペースレイアウトを取っている。
それは、そのほうが見た目が綺麗だからだろう。
更に、同じシリーズでもどのアイテムが売筋になるのかは過去のデータが無いから読めないし個店毎にその強弱は変わってくる。
しかし実際にどのレイアウトで販売してみると、個店毎にも単品毎にも当初のレイアウトから大きく外れて実績が発生してくるものだ。
それをいち早く微調整して適正にする。
それを現場の担当者に一任していくことが「個店対応」なのだろう。
それを推奨している企業としていない企業では、この定番対応力が全く異なる。
推奨していない企業ほどデータを見ない。
それは、定番売場は現場では変更出来ないという前提に立っているから、現場では定番売場に関しては本部バイヤーに丸投げしているからだろう。
全ての売場は店舗責任。
そんな立場に立てば、現場で必死にデータ検証をして売場をリフレッシュするものだ。
定番売場が売上の8割。
店舗計で見るといくら企画品が売れたとは言え、定番の売上割合は高い。
その高い定番売場が、本部提案のスペースレイアウトから店舗の販売実績を元に微調整されてそのお店のデータにしっかりフィットしているかどうかで、8割の売上が更に大きく変更できるかどうかの分岐点がそこにある。
それもデータ活用。
個店の定番の微調整など、本部スタッフが個店毎に出来る訳が無い。
それは、現場の店舗スタッフが実行していくしかないものだ。
それを現場のパートさんがやれたら強い。
より細分化された売場を自分の責任で変えていく。
それは、そこまで細分化された自分の持ち分とし、各パートさん達が実践するのが一番早いし一番精度の高いフィット感を得られるのだと思う。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
データ活用。
社員だろうが、パートさんだろうが同じこと。
要は、販売データをどう活用するか。
未来に活かす人もいれば、叱咤の道具に使う人もいる。
どうせなら未来に活かして利益を拡大してきたいものです。
投稿: てっちゃん | 2014年10月14日 (火) 21時32分
現場でのデータの活用、教育なく個人に委ねられている現状なので有効に使えている人は稀です。しかし使いこなしている人はやはり抜群の成績を上げています。今の所は、1人ずつそのようなパートさんを増やして行こうと考えております。
投稿: かわらい | 2014年10月14日 (火) 20時53分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
本部の季節の棚替えで本部提案の台帳に切り替えられたとき、あるパートさんが私に言いました。
「店長、当面売上が落ちると思いますが心配しないで下さい。今週のデータから売場を徐々に変更していきますから。」
そして、2週間後から本当に徐々に回復していった。
かって所属した組織でのパートさんとの会話でした。
投稿: てっちゃん | 2014年10月14日 (火) 00時40分
当社もデータ活用と言いながらその教育を徹底してないのでデータの重要性を理解していない。特に定番比率の重要性を腹に落とせば棚割り・欠品・利益管理の認識が変わってくると思いますが、まだまだ平場・エンドで商売していると勘違いしている担当者が多いですね。もちろん品種によっての特性もありますが・・・FB版でも話題にしたようにグロッサリーでも一般食品と菓子では購買特性が違う筈なのに理解している担当者は少ない(笑)。データに基づくPDCAで語る事は大切ですしデータに裏付けられてのチャレンジ=異常値作り=暴走に心掛けています。
投稿: dadama | 2014年10月13日 (月) 19時11分