チラシを無くす為にチラシを作る
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
てっちゃん会のメンバーにはいろいろな方々が存在する。
広告代理店の方。
今は、広告代理店という名称なのか広告プランナーという名称なのか、その仕事の内容も多岐にわたってきているため適格な表現が出来ない事をお許し頂きたいが、スーパーと共に広告を作成されている企業の方もおられる。
先日、その方がFacebookの投稿の中で、私の心を揺さぶるコメントを投稿されていた。
「我々はチラシを無くす為にチラシを作っているのです」
“チラシが無くなったら、皆さんの仕事が無くなっちゃうでしょう!”
単純な私は、安直にそのように捉えたのだが、どんな奥深い意味が込められているのだろうか、と直接にその方に問い合わせてみたくなった。
それで、Facebookのメッセージに直接その意図を尋ねてみた。
彼は、忙しい中、その意図を返してくれた。
「偏った考えかもしれませんが、チラシのお客様同様に、そのお店で働いているパートの皆さんや従業員の皆さん、更にはバイヤーもお客様なんですよね。分厚い資料はなかなか見ないけど、チラシは必ず見るものです。であれば、チラシ自体に会社の理念や方向性が反映されているべきだと思いますし、企業の方向性に沿った商品を従業員にも知ってもらえる内容や提案でなければならないと考えてます。結果、意思ある売場や接客に繋がり、支持されるお店になっていただければという想いで、チラシを創ってます。そういうチラシを創り続けることで会社内での意思疎通が図られ、チラシがなくてもリアル店舗としての買い物の楽しさが十分に発揮され、地域のお客様に圧倒的に支持されるお店になっていただければいいな〜という思いでチラシを作成しております。」
“深いなぁ〜”
そんな理念を持って、企業と組んでチラシを作成してくれていたんだ、という感謝の念である。
「言われた通りのチラシ構成と内容で作れ」
そのようなものかと思っていた。
広告代理店の思想次第なのだろう。
いろいろな広告会社があるだろうが、私と付き合いのある広告プランナーの方の広告に対する考え方は、上記の通りである。
スーパーマーケットという企業を、チラシや媒体物、更には販売促進という側面からより専門的に支えようとする姿勢。
どうしてもこの業界で内向きの仕事をしていくと、如何に効率良く売場を作るか、作業をするかという業務は進化出来るのだが、我々の周囲に渦巻く営業環境は刻々と変化し、いつしか従来の成功体験が通じなくなってしまったという事態に陥る事が一番恐れなければならない事だ。
それを、別の視点や情報からより正確にスーパーマーケットの進むべき道を企業と共に軌道修正していこうとするパートナーの存在は心強いものだ。
そんな情報シンクタンクの力を借りながら、あるべきスーパーマーケットの方向性を共に考えていく。
そんな時代なのかもしれない。
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コメント
当社でも心配だからとりあえず、と言う状況です。(笑)そこに企業イメージを表現していく前にもう一度会社の強みを洗い出す作業が必要ですね。
投稿: かわらい | 2014年9月11日 (木) 20時20分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
販売促進という部署が、販売と商品を結びつける重要なポジションという現実を
全社で共有していくことが大切かと思います。
投稿: てっちゃん | 2014年9月10日 (水) 22時10分
チラシはお店からお客様へのラブレターと言われますよね。ラブコールが価格なのか否か?価格のメッセージは単純至極で店舗も広告代理店もあまり頭を使わなくても良い(笑)。価格以外のメッセージ・・・独自商品・話題商品・旬・健康・季節・晴れの日。これらでお客様の支持を得るのは一筋縄ではない。中途半端な企画によって集客が伸びず結果、チラシ経費削減という羽目に(当社の実態です)。チラシを見ないのではなく、チラシの内容が店舗イメージと一致しないから集客出来ないのであってチラシイメージと企業理念を合致させる地道な努力、チラシによる企業のブランディングが求められる時代だと思います。
投稿: dadama | 2014年9月10日 (水) 21時40分