ワンストップショッピング性の本質
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
よく、ワンストップショッピング性の高い店舗で勝負すると言う。
600坪以上の面積で豊富な品揃え。
食に関するある程度横に伸ばした品揃えを誇る店舗を出店。
ワンストップショッピング性を高めて競争に打ち勝つ。
そんなコンセプトを立てて出店はしてみたものの、なかなか思うような売上に繋がらない。
更には、客単価が上がっていかない。
そもそも、ワンストップショッピング性の高いお店とは、豊富な品揃えが必要条件であり、そのことで一回の買物で店内のその日のメニューや当面の買物が済ませられる事の頻度が高いお店を指すのである。
但し、それは広い店舗や豊富すぎる品揃えがデメリットとなり、探しづらい、買いづらい店舗になってしまう事の裏返しでもある。
だから、有効な店舗レイアウトが必須になってくる。
と同時に必要なのは、
店舗内での買物の気づきを誘発させる工夫。
これが必要になってくるのである。
豊富ではあるが、広すぎる店内で、生鮮食材の打ち出し品を更に簡単便利に美味しく調理できる、お宝加工食品を如何に効率良くその商品の近くに設置できるか。
この一つ一つの地道な作業の積み重ねが、少しずつお客様の気づきの誘発から買い上げ点数を高め、その積み重ねがお客様お一人からの客単価を引き上げていくのである。
これがワンストップショッピング性の追求である。
広大な面積に、単に品揃えを豊富にレイアウトしたからといって、ワンストップショッピング性が高まったかと言えば、それは一部のお客様にはそのような効果が得られるだろうが、全てのお客様に同様の効果が上がると言えば、逆効果のお客様も存在するということを忘れてはいけない。
ワンストップショッピングを語るのであれば、客単価の効果や上昇、更には買い上げ点数の拡大の効果を数値として自社比較や他社比較をし、ある一定の効果や定数に達しているかどうかの検証が必須となる。
客単価の低い店舗というのは、そのような企業の取り組みや店舗の取り組みがまだまだ不足しているのだろうと思われる。
我々の店舗は食品スーパーマーケット。
生鮮を中心にしながらも、食事のメニューを生鮮中心に成り立たせる為に、その生鮮食材をより美味しく食べる為の工夫を同フロアに品揃えしている加工食品とともに提供し、更にもっと簡単にと思うお客様の為に、デイリー食品や簡便食品、更に惣菜やベーカリーといった品揃えまで含めて提供している。
しかし、どこまでいってもベースになるのは生鮮食材を如何に店舗トータルで売り込めるかに懸かっている。
これは、どこの食品スーパーにおいても同様の事だ。
その為に、店舗規模やレイアウト、そして客導線まで含めてデザイナーの力も借りながら設計はするが、最後は個店の店舗でのワンストップショッピング性を高める販売計画と実践しか、その数値効果を更に高め、そのレイアウトに見合った数値効果を引き出せる術は無い事を知るべきであろう。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
かわらいさんの店舗の規模なら十分にワンストップショッピング性を追求できますよ。
やはり家庭での豊かになった食器を楽しんでいただきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2014年9月24日 (水) 00時21分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
「お題が一気にコアとなり」
確かに、一気に核心に迫った話題になってしまいましたね(笑)。
本日と明日、この話題に迫ってみたいと思います。
ワンストップショッピングと題しながら、企業としてどれほどその議題に迫っているのか。
店舗規模と品揃えを充実させただけで企業としてワンストップショッピング性を追求出来たと思い込んでいる企業が多い中、しっかり客単価を上げるべく努力している企業もある。
この分野では、企業毎の強さ弱さがはっきりと明暗が分かれていますね。
投稿: てっちゃん | 2014年9月24日 (水) 00時14分
コンパクトなサイズの店が多い当社、ワンストップショッピングを目指すよりは日々足りない物を買い足しに来てくれる、そんなお店を目指すべきかな〜。もちろんちいさい店舗を最大限生かすにはレイアウトの工夫は必須ですね。
投稿: かわらい | 2014年9月23日 (火) 22時58分
お題が一気にコアとなりコメントがまとまらないまま一夜を過ごしてしまいました(笑)。当社もワンストッピングと言いながらコンセプトが存在しない(笑)。部門の壁も高く店長が売場を変えようものなら大騒ぎ(笑)。結果ご指摘のような客単価の低迷=お客様に言わせると買いたい商品がない(笑)。部門壁を越えるハードルが高いから店長も本部の言いなりになり結果自己啓発を怠る。客単価の低迷=店長の勉強不足・・・耳が痛い指摘ですね。
投稿: dadma | 2014年9月23日 (火) 21時54分