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2014年9月26日 (金)

店長の決定権

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


店長の店舗全般の販売計画の立案。

  店長としての当然の行為。

と思われる方も多いだろう。

  実際にそのように行動している店長も多い。
  逆に販売面には一切タッチしない方もいる。

店長が、店舗全般の大まかな販売に携わるのは当然とだろうとするのは、店舗内での店長の存在というのが、長と名のつく存在であり、全て事象が店長の手中に委ねられているという組織を思い描いているからだろう。

  しかし、実態はまるで逆。

店長が店内で誰にも影響されずに決定権を握っているのは、人材採用時の店内のパートさんの採用決定権だけである。

その他全ての決定権は、実は本部のマニュアルに則った自動的な決定と、商品に関しては本部商品部が決定した販売計画に沿った部門チーフの決定に委ねられている。

  店長が何も行動しなければ本部主導で進んでしまう。

本部主導で進んでいくのだから、本部からすれば、店長は店舗の決め事遵守と採用に全力を注いでもらった方が楽なのである。

そして、店長自身も自ら行動して他者とぶつかるよりも、何もしないで決め事遵守に回った方が、楽なのである。

そして、その方が、それぞれのプロが販売計画を作り、店舗のプロが発注をして売場作りをするわけだから、業績も伸びていくハズではある。

  しかし「業績は店長次第」という事実。

これは、どういう事なのだろうか。

  それは、店舗全体を一番良く知るのが店長だからだ。

店舗全体とは、店内の人材やその能力、更には一日を通してのお客様の来店行動と嗜好、そして競合各社の動向や特徴。

その全てに関して、統一的に把握して、店舗としてどう運営を図っていくかという事に一番精通しているのが店長だからだ。

  お客様は商品を購入のではない。

そのお店に品揃えしているいろいろな商品をメニューに合わせて組み合せて購入する為に、そのお店が選択されたというお客様の意思決定が、そのお店に買物に行くという行動を生み、その結果、たまたまそのお店に販売されていた商品を購入しているだけである。

  そのお店に買物に行くという意志決定。

それはいろいろな要素があるだろうが、その意思決定に大きな力を果たしているのが店長である。

立地や店舗というハード面、内装や設備関係は如何ともしがたいが、店内の人材をマネジメントして、その瞬間やその時期のお客様の購買行動を熟知して店内のレイアウトを買いやすい状態にリセットする販売計画を全般的にコントロールできるのは店長だけであるからだ。

  店内の客導線を知りそれに合わせた購買行動。

その為には、店舗が自由に販売できるフリースペースや平台を利用して集合展開を自由に設置し、店舗内の売場を一つの動態化できるかどうかがポイントとなる。

  それは、店長にしか出来ない芸当だからだ。

部門の縦割りの売場だけなら、商品部と部門チーフだけで完結してしまう。
しかし、そこに、店舗としての意志を盛り込み、この時期のこのタイミングで、店舗としての意志をお客様に伝えて、店舗として食を提案するという行為の実現はその企業の組織内でその店舗の店長しか出来得ない事だからだ。

  その実現の為に店長が関係各位と折衝する。

その折衝は時としてバイヤーとのぶつかりや、チーフへの説得という形で複雑を極める場合も多い。

  それでも敢えて、それに挑むかどうか。

そこに、販売計画に横串を差して立案する店長とそうでない店長の差がくっきりと明暗を分けるのだ。

  誰も、自ら行動して面倒を起こしたくはない。
  しかし自ら行動しなければそれは実現しない。

そのような発想をするか、しないか。


  決定権の無い店長。

しかし、店長でしか出来ない販売計画がそこにはあるのだ。





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店長の仕事」カテゴリの記事

コメント

チャコさん、コメントありがとうございます。
チャコさんのようなパートさん達がいるからこそ、我々店長は安心して職を全うできるのだと思います。
そして、そんな方がこのブログを見てくれているという緊張感。嬉しいですね(笑)。
今後とも、よろしくお願い致します。

投稿: てっちゃん | 2014年11月 8日 (土) 00時32分

24時間営業の大型店スーパーで早朝と夕方ディリー部門の補充のパートをしております。
いづれも短時間の仕事なのでミーティングや店長との会話も、そんなにないのですが、テッチャンさんのブログを読んで、店長の立場やむねの内、本部との関係など勉強になります。
最近は中々売上が取れない状況らしく店長も、試行錯誤してる様子です。
店を守る為にも我々も真剣に取り組んで行かなければとブログを参考にしております。

投稿: チャコ | 2014年11月 7日 (金) 19時48分

かわらいさん、コメントありがとうございます。
個人商店の店長は仕入れ発注陳列販売まで全て一人でやっていたのが、チェーンストアの店長はそれこそ居なくても回ってしまう仕組みが出来上がってしまった。
店長に対して、「マニュアルのチェック業務」だけの店長マニュアルを作ってしまうと、それだけに特化した行動をして安心してしまう部分がありますからね。
自分も含めて再度意識を変えねばと思います。

投稿: てっちゃん | 2014年9月28日 (日) 06時51分

店長の決定権、これこそが私どものような小さなスーパーの最大の利点であり生き残るために必要な武器だと思います。ですが、実際にはこの権利を行使しない、あるいは出来ない店長が多いです。
”誰も、自ら行動して面倒を起こしたくはない。”ですかね?
自分ひとりではなく周りを巻き込んでの販売計画、ここに店長の楽しさがあると思いますけどね。

投稿: かわらい | 2014年9月27日 (土) 20時25分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
最近、益々居心地が悪くなっているのですが(笑)。
組織強化の為に決め事が増えて、縛り事で締め付けられる。
「波風立てずに、そっとしていようか。」
そんな誘惑がニョキニョキと持ち上がってきていますが、勇気を絞ってその頭を叩いています(笑)。

投稿: てっちゃん | 2014年9月27日 (土) 00時59分

誰も、自ら行動して面倒を起こしたくはない。
しかし自ら行動しなければそれは実現しない。組織が大きくなるとこの障害が大きくなりますね。指示を忠実に守り、上司のご機嫌を取れば店長としては居心地抜群でしょう。しかしなから店長の居心地を良くしてくれているのは部下の努力本部主導による精度の高いMDが構築されていればそれは素晴らしい事だと思います。当社の場合残念ながら本部に商品を練りこむスキルし時間がない。やはり現場を守る店長が担当者と一緒になってお客様にご支持頂ける売場作りに取り組まねばならないといけませんね。

投稿: dadma | 2014年9月26日 (金) 21時35分

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