希少部位の需要
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今回のお盆商戦で見つけた新たな売筋商品。
希少部位のブロック商品。
従来から、厚切りステーキは日々の品揃えに加えて来た。
厚切りのみすじのステーキ。
厚切りの牛ヒレのステーキ。
厚切りの牛もものステーキ。
厚切りのザブトンステーキ。
その部位の在庫がある限り、日々の品揃えの中に加えてきた。
週末の需要はあるものの、なかなか平日から売れるものではない。
それでも、2パック程度の品揃えは継続してきた結果、このお盆期間での動きが大きく高まった。
特に13日〜14日の二日間の需要の高まり。
従来であれば、こちらが提案した肩ロースステーキやももステーキで比較的価格の安価な部位のステーキを単品量販することで需要を拡大できたが、現代はそれも頭打ち。
未だにそれは主力単品ではあるが、更にプラスαの需要を如何に喚起するか。
それには希少部位の希少価値の提案が効果的。
希少部位とは、1頭や1尾からわずかしか取れない部位。
牛で言えば、ヒレ、みすじ、いちぼ、ざぶとん、友三角等。
魚で言えば、腹身、頭肉、ほほ肉、テール等。
そして、それら希少部位を他の部位同様に調理して商品化しても価値が見えない。
敢えて厚切りやブロックにして提案する。
かなりの高単価になる。
しかし、それを通常から品揃えしていると、このようなイベントの時に爆発的な(と言っても100パックも売れないが)動きとなる。
これは、普段からこれらの希少部位の商品化をみていると、“一度は食べてみたい”という願望が湧いてくるのだろう。
わたしとて同じ事。
“一生に一度で良いから食べてみたい”
それらの商品が陳列されると、そんな願望に駆られる時がある。
今回は、鮮魚で生本まぐろの大トロのブロックを商品化して陳列してみた。
これは私の一方通行の指示ではなくチーフの発案(笑)。
1パック5000円以上もする高単価品となっていた。
“良いアイデアだが売れるだろうか?”
そんな疑問があるが、この商品化を見て通った多くのお客様の心理の変化を促したのであれば、5000円の価値は十分にあっただろうと思っている。
5000円の商品が一人のお客様に買われた実績よりも、3000人のお客様がこの商品を見て心動かされたかどうかが重要なのである。
それが、次のイベントへ大きく影響してくるからだ。
それは、数値上のデータには何ら残らない。
しかし、お客様のこのお店での記憶に永遠に残る画像である。
それが、この場面で発揮されたということだろう。
当店の場合、低調なお盆商戦ではあったが、希少部位の展開に関しては得るものが多かった今回のお盆商戦であった。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
当社もイベリコ豚の焼肉商材売れましたね(笑)。
そして食べても美味しい。
なぜ、こんなに安く提案できるのか?。
かっては国産牛よりも高かったのに。
投稿: てっちゃん | 2014年8月22日 (金) 06時30分
お盆の際物が年々下がっていく中、やはりご馳走メニューは伸びていますね。今年は精肉部門全体で二桁の伸び、四つ足なんでもござれです。(笑)そんな中、意図して成功したのはイベリコ豚かな〜?
投稿: かわらい | 2014年8月21日 (木) 18時05分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
このようなイベント時に突然やっても反応が少ないのですが、従来からトライしてきて育成してきた単品は、このようなタイミングで花開きますね。そのために継続してきたようなもででした。
投稿: てっちゃん | 2014年8月19日 (火) 11時45分
節約志向のなか晴れの日位は思い切り贅沢をしたいニーズは増えているようですね。当店もシャトーブリアンを平場展開したら大人気でした。当店では出来なかったのですがお友達(笑)が企画した炭火焼き鰻も価格ではなく大きさや厚みで仕掛け大人気のようでした。私も両親と買いに行きましたが(笑)。日頃の食卓と晴れの日の食卓の使い分けはしても基本は美味しさ、豊かさ、健康などの軸は逸脱していけはならないと感じました。
投稿: dadama | 2014年8月18日 (月) 19時48分