目標管理の限界
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
従業員のモチベーションを高め、数値達成意欲を喚起する目的で「目標管理」を実施している組織が多い。
本当に機能しているのだろうか?。
上司と部下が、今年度の個人の目標を掲げ、数値面や行動面、そして部下の組織の部分部分を個割りにして、細部のあるべき姿を明確にして目標を立て実行していく。
いかにも、組織内で組織の為の組織人による目標設定である。
本当に、これで個人が自分の能力を遺憾なく発揮できる環境が整ったのだろうか。
当然、組織人であるから、組織の目標管理に則り目標設定を決め事通りに実施し、組織内の目標管理表を期日内に上司に提出して一件落着ではある。
しかし、その後に部下はその目標に対して更に詳細に自分の組織についての目標と具体的行動を更に下の部下達と目標設定するという流れで具体化はされていくのだが、・・・。
毎年思う事は、どうもこの流れがマンネリ化して、毎年同じ事の繰り返しで、お題目になってしまっていないか、という事だ。
目標管理とは、もっとドロドロしたものだと思うのだが(笑)。
例えば、自分の人生の目標のようなもの。
“こんな人生を歩みたい”
“こんな職位で働きたい”
“こんな技能を学びたい”
“何にワクワクするのか”
“何にドキドキするのか”
“どうしたらニコニコか”
組織内の目標も重要だが、それ以前に、もっとその個人の願望や欲望に目を向けるべきではないのか。
それが、ドラッガーの言う「ワクワクドキドキ」。
私は、そう捉えている。
そして、その「ワクワクドキドキ」を前提にした目標管理こそが、本来のあるべき姿ではないのか。
その為の当面の階段として、この組織に属する自分の組織内での役割と自身の目標。
最後に自分の人生の目標に辿り着く目標管理。
ここに辿り着くから、自分の人生を考えるし語れるようになる。
そして、人生観が生まれ、その人生観の一環としての仕事観が芽生えてくる。
その仕事観が正しく確立されてくると、目の前の仕事に真摯に向き合い、組織観が確立され、組織の中の自分というバランス感覚が生まれ、自分の人生を他人と共に創造していく人間観が生まれていく。
組織内の自分と他人。
この関係の中で、自分の人生の目標は自分一人では達成出来ないという事を知らなければならない。
だから、他人という大きな力を得て自分が成り立つ。
だから、他人との挨拶や会話やコミュニケーションが重要になってくる。
コミュニケーションは受け手が握っている。
だから、相手を知る事。
そして、相手の関心事に注力する事。
相手の関心事を自分に置き換えたら。
それは、自分の人生での目標管理となる。
だから、コミュニケーションは常にお互いの人生の目標管理を前提にしたやり取りでなければ、本質には近づかないのだ。
自己管理による目標管理。
それをドラッガーは伝えたかったのではないだろうか。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
自分の部下が自分に辞表を提出する。
これほど店長として無力感を感じる事はないですよね。
私も何度その経験をしたことか。
そんな後悔が自分を成長させてくれたような気はしますが(笑)。
投稿: てっちゃん | 2014年8月13日 (水) 00時35分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
ますます、自家発電に拍車がかかりますね。
あまりの電力に感電しないよう願っております(笑)。
投稿: てっちゃん | 2014年8月13日 (水) 00時32分
お互いの人生の目標管理、それが非常に難しい。今日一人の社員が辞表を提出しました。自分の無力さを痛感しました。相手を良く知る為のコミュニケーショ力、それを身につけようと焦る毎日です。
投稿: かわらい | 2014年8月12日 (火) 22時05分
役職定年を迎えた時に延長の条件に単身赴任の命を受けました。子供も一人は社会人。もう一人も大学生。自立を迎える年頃なので家庭を離れ自分探しの時間を与えてくれたと前向きに受け入れようと思います。単身赴任を終える時には大学生の娘も社会人になっている事でしょう。与えられた最終章、ポジティブに考え「ワクワク・ドキドキ」したいと思います。
投稿: dadama | 2014年8月12日 (火) 21時18分