単品量販と関連販売
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
単品量販。
単品を大陳して売り込むこと。
しかし、単品を大陳しても売れるかどうかは分からない。
価格的優位性。
全国的話題性。
季節的適応性。
そのようなお客様にとっての関心がなければ、いくら大陳してもヒットはしない。
その単品の価値とは?。
これが伝わらない限りは、お客様の心を動かすことは出来ない。
そこには、お客様の心に訴えるストーリーが無くてはならない。
今の旬を味わう嬉しい自分。
今話題の商品を食する自分。
家族団らんに花を添える味覚。
一番安く手に入れた満足感。
そのような買物の満足感と、その後その食材を味わって幸福感を得る自分達。
そんなストーリーに動かされて購入する買物。
それが、その大陳された商品に潜んでいるかどうかだ。
しかし、その単品だけの力では引き出されない価値もある。
そこで、関連販売である。
関連販売というと、それに関連した料理用途に対して、細かい関連品を近くに小さい什器を使用して品揃えする場面を思い起こすが、私のイメージする関連販売とは、単品量販に対して、その単品の価値を更に高められる相乗効果を発揮する単品を近くで展開し、単品量販品を更に付加価値をつけてお客様の心を動かせる商品展開のことを指す。
単品の付加価値を追加できる関連商品。
例えば、キャベツを単品量販する時に、クックドゥの回鍋肉を関連販売するとか、鮮魚の生かつおを単品量販する時に、根生姜を関連販売するとか、牛のももブロッグを単品量販する時に、モランボンのローストビーフディナーを関連陳列してももブロッグを売り込むとか。
その単品の消費を後押しする関連商品のことである。
前述の単品量販に際して、それを心理的に後押しする商品。
これは、マニュアルになる関連もあれば、マニュアルにならない関連もある。
マニュアルになるものは、メジャーなメニューに対して誰でもが想像できる関連品である。
焼きそばに紅しょうが。
ちらし寿司に桜でんぶ。
苺にコンデンスミルク。
このメニューにはこれで決まり!。
そんな関連品はマニュアルとして、関連販売することを定番化しておいた方が、担当者も条件反射的にメニューを思い出すことが出来る。
それは、お客様にとっても、買い忘れを防止してくれる防波堤のようなものだ。
必ずしもその単品でなくても、自分の好みで定番売場で選択してもらえばいい。
要は、関連販売によって買い忘れを防止する目的である。
しかし、マニュアル化できない関連品も多い。
本まぐろに根わさび。
揖保の糸に揖保のつゆ。
夕張メロンに生ハム。
上級品を量販する場合には、「美味しい食材をより美味しく」。
そんなテーマが有効だろう。
そうすると、普段から品揃えしていない関連品も多い。
こんな場合には、事前の打ち合わせと担当者の感性がモノを言う。
上級品の購入を後押しする関連品。
これはもう、感性を磨いていくしか無い。
そんな単品量販と関連販売をセットで展開することにより、更に単品を後押しする事前計画。
これが、単品量販には必要なのである。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
いろいろな店舗を見ても、この関連販売の売場を見ると、その企業の店長の横割りのレベルが分かりますね。
投稿: てっちゃん | 2014年7月 9日 (水) 20時16分
単品量販の後押しとしての関連販売、時としてどっちが主役?と言うほど気合いの入る場面ですよね。部門の壁を越えて魅力的で実用的な売り場を作るのはやはり店長の役目ですね。
投稿: かわらい | 2014年7月 8日 (火) 21時08分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店舗を一個の有機体と考えると、店長の存在って大きいですね。
商品という縦割りの世界を消費という横割りの世界に変換できるのは、店舗で唯一店長の役割。
スーパーバイザーが商品部と販売部の連結と考えれば、販売者と消費者を連結するのが店長の役割。
そう言う意味で、その店舗で最高のスーパーバイザーにならなくてはいけない存在なんですね。
投稿: てっちゃん | 2014年7月 8日 (火) 09時36分
単品量販の関連販売は利益面でも貢献度大ですね。関連販売の提案力もしかり、一番の要は部門意識の壁を崩し店の最適化=顧客満足の実現を図れるか。いつもはサラリーマン顔している担当者が関連販売となると縄張り意識を押し出してくる(笑)。本来担当者が持っている商品の拘りが上手く融合できればとんでもない売場が出来る可能性を秘めているのですが・・・それを引き出すのも店長の役目なのでしょう。
投稿: dadama | 2014年7月 7日 (月) 22時16分