子育て主婦の願望
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日の「ガイアの夜明け」。
子育て主婦の就業意欲には驚かされた。
こんなにも、就業意欲があるのか!。
それだけ、仕事の楽しさを知って、これからが本当に仕事を楽しむ為にシーダーシップを発揮する立場になろうとしている矢先に、未来を共にする男性と結婚して子供を授かる。
しかし、ある程度子育ての一番のピークを過ぎようとする頃に、再び就業願望が芽生えてくる。
そこで問題になるのが子供の世話。
当然、子供の世話は夫婦で育てていくのだが、実際に子育て中の女性がフルワークで働こうとすると問題になるのが、子供の学校への送り迎えや病気になった時の世話。
親世代と同居したり近くに住んでいるという条件が揃わない限り、小学校入学以前にフルワークを選択するという条件は揃わないだろう。
そんな条件から、我が小売業界にも、その世代の主婦の就業は極めて少ない。
親と同居という条件が揃ってやっと、以前小売で働いていた経験を武器に働きたいという方以外は、なかなか働き先として選択してくれないのが現状だ。
ガイアの夜明けでは、そんな就業願望のある主婦たちが、相互互助的に子供を預けたり、見たりするサイトを運営して、自主的に1時間あたり500円でお子様を見ますよというネットワークが放映されていた。
昭和の前半以前の日本では当たり前の地域のコミュニティ。
しかし今のそのコミュニティはある一部の地域でしか機能しなくなっている。
そして、それに変わるコミュニティがネットで交流され始めた。
現代には現代流の地域交流が生まれるものだ。
そして、そのサイトを開設して働く女性を支援する女性、そのサイトを利用して積極的に外に出て就業する女性。
更には、そのサイトを支援する企業。
いろいろな形で、働く女性をより多く支援して、社会貢献の場を広げようとする気運が高まっているようである。
我々小売業も、子育て中の女性を如何に取り込めるかが大きな課題。
特に、生産性という数値効果を考えても、より長く同じ職場で経験を積んで頂いて、一人の従業員がより能力を発揮できる環境作りが必須である。
就業して1年以内の従業員3名なら、ベテラン従業員2名の方が圧倒的に後者のほうが生産性は高まる。
だから継続して勤務して頂ける条件が必要なのである。
他の業界よりも仕事は単純かもしれないが、それでも工場と違い、日々のお客様動向や四季の変化に敏感に変化する買物行動に合わせて売場を作っていく我々の仕事は、労働集約型と言える。
人の能力に負うことが多い産業ではある。
だから、より経験を必要とし、その経験豊富な人材の保有が企業の力と言える産業界で働いているのである。
人材の獲得が企業の繁栄を大きく左右する業界。
それが、この業界である。
如何に、若い主婦層を早めに取り込んで、熟練度合いを高めて40代、50代と長く就業して頂きたい。
それが出来る企業体質が、その企業の未来を決めるのだと思われる。
そして、それが出来るかどうかの競争の世界が間近に迫っているのだろう。
そうでなければ、50代後半の就業者の多い企業は間違いなく、将来的に廃業を迫られる事態を迎えることになるだろう。
30代の主婦層が働ける環境作りとやりがい作り。
その競争の時代である。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
このまま30代の方の入社がゼロの状態が続くと思うと、ゾッとしますね(自社も同様)。
本当に、何とか具体的な手を打って布石を打たねば。
投稿: てっちゃん | 2014年7月21日 (月) 21時34分
頭の痛い問題ですね。30代、40代の方の応募はいよいよゼロに近くなってきました。今現在働いている人達の環境改善が結果的には近道だとおもいますが、それすら出来ないレベルになってきました。社内でお子様を預かれるように出来たら良いと思うのですが。
投稿: かわらい | 2014年7月21日 (月) 06時19分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
その通りですね。
パートさん達の働きがいとは、自分の働きが店舗に貢献しているという実感。
自分のお客様としての立場と販売者としての立場をどう相容れるか。そしてそれをどう仕組み化させるか、ここに大きなヒントが隠されていると思うのですが。
投稿: てっちゃん | 2014年7月20日 (日) 22時35分
当社の場合、短時間と長時間のパートで待遇が異なります。長時間のパートは、交通費・各種保険・ボーナス等がある反面、能力評価による給与の変化がある。理想的なパターンとしては子育ての若い世代には短時間で仕事のスキル・楽しさを覚えてもらい、子供が成長=学資がかかる世代には経験を活かし長時間で頑張ってもらいたい。ハードルは土日祝日勤務でしょうか。社内規定で日曜勤務を前提としての採用条件。子育て世代には高いハードルとなってしまっています。そのハードルを越せる魅力、働き甲斐のある職場風土の構築がポイントなのでしょうね。顧客も8割が主婦である現実を顧みると主婦目線での売手の情報発信に働き甲斐を見い出せるのではないかと思っております。
投稿: dadama | 2014年7月20日 (日) 22時00分