店長としての「ワクワクドキドキ」
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
ドラッガーが提唱する「ワクワクドキドキ」。
店長に置き換えたとき、何を想定するか。
店長という職位。
その職域は広くて深い。
その全てに「ワクワクドキドキ」を当てはめるか。
それは、不可能だ。
私とて、そう言われると、嫌な職域や不得意な職域のほうが多いと思われる。
それでは、どの領域に対して、「ワクワクドキドキ」しているか?。
それはまさに、販売である。
何を売る、いくつ売る、どう売る。
そして、その過程で、バイヤーや部下とのコミュニケーションが発生し、お客様との接客が発生し、結果として何を得たか。
その過程が、ワクワクドキドキなのである。
それは、私だけなのかもしれない。
他の店長は、別の領域にワクワクドキドキを感じているのかもしれない。
その部分に関しては、他店長と具体的に話しをした訳ではないので不透明であるが、先日社内の飲み会で、元同僚店長で現在は本部勤務になった人間と話す機会があった。
彼が言う。
「売れないストレスが溜まっています(笑)」
要は、バイヤーでも無くトレーナーでもない現状、人事の仕事をしながらも、かっての店長時代の店舗一丸となってものを売り込んだ爽快感が懐かしいという。
“やっぱりそうだったのか”
これは、店舗の店長を経験したものであれば、大なり小なり経験することであろう。
自分の売りたいものを思いっきり売り込む。
チーフであれば自ら発注して自らの手で売ることが出来る。
しかし、店長という存在は、発注を持たないため商品仕入の権限は現実には無い。
チーフやバイヤーを通して自らの思惑を実現することになる。
他者とのコミュニケーションが絶対に必要になる。
これを面倒と思えば、仕入れ販売の醍醐味は味わえない。
必ず他者とのコミュニケーションを通して商品を仕入れる。
それが店長のワクワクドキドキだと思っている。
他者を通して仕入れて他者を通して販売する過程。
私はここに尽きると思っている。
実際に仕入れても、他者が売場を作ることになる。
グロサリー商品なら、自ら陳列することも出来る。
しかし鮮魚精肉惣菜は無理だ。
そうなると、部門チーフと打ち合わせをして自分のイメージを語り具体的に語り、相手に理解してもらうことになる。
そして、チーフはそれを自らの頭で整理して、現状の売上やお客様の買われ方を推測して現実の商品化を自らの部下に指示を出して売場作りが行なわれる。
この過程がワクワクドキドキなのである。
店長自らの意志が、部門の全社員を通して売場に具現化される。
だから、皆でその商品を売り込む知恵を語り、協力し、売り切るという行動で一致する。
ここに組織強化の根源があると思っている。
たかが一品であり、一売場ではあるが、皆の想いが集中する。
そして、その過程でお客様を通して結果が出る。
“あれ美味しかったよ”
この瞬間に、ワクワクドキドキは解放されるのだ。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
関わる人間が多くなる程、販売の達成感が大きくなるのが店長の特権かも(笑)。
その達成感をどんどん共有したいものですね。
投稿: てっちゃん | 2014年7月24日 (木) 00時22分
店長としてのワクワクドキドキ、やはり売ることですよね!チーフとの違いは一品を販売するのに関わる人の数。その分喜びも増えるんですね。それを喜びと感じられる店長が増えると強い企業になれますね。
投稿: かわらい | 2014年7月23日 (水) 22時33分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
「店長はルーチンワークではなく、トレンド・話題・潜在需要を発掘して担当者と情報共有しながら売場を構築していく。」
全くその通りですね。そして商品から外れるに従って、その狭い視点から脱却して世の中のスーパーの役割を意識するようになる。
この視点が店長の領域になっていくのだと思います。
本日は意気投合?(笑)。
投稿: てっちゃん | 2014年7月23日 (水) 07時39分
性格は間逆でも(笑)物売りに楽しみを見出すのは同じですね。担当者時代は仕事意識が強く楽しみと感じられなかったのが職層が変わり商品を触れなくなるとストレスを感じる(笑)。店長はルーチンワークではなく、トレンド・話題・潜在需要を発掘して担当者と情報共有しながら売場を構築していく。もちろん当たり外れもありますが(笑)。価格軸ではなく商品軸での提案・・・売れて儲かる商品。そこから見えて来るのは「物を売らずにコトを売る」事。てっちゃんの筆POPの一言が大きく売上げを変えるように店長目線からの販売スキルを担当者と共有、育成していく事が楽しみにつながっているのでしょうね。
投稿: dadama | 2014年7月23日 (水) 07時09分