鮮魚のデイリー化
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
鮮魚の業績が未だに厳しい状況。
とは言え、回復基調の企業も多い。
ここに来て、鮮魚の業績に明暗が分かれつつあるようだ。
どこにその明暗の差があるのだろうか?。
鮮魚という部門。
鮮魚だけの部門ではない。
当然、鮮魚もあれば刺身もあり、生切身もある。
しかし、他にも、魚卵、塩干、小魚、塩切身、生珍味、海藻、冷凍えび、かに等々、鮮魚以外のカテゴリーも多い。
どうやら、鮮魚部門の好調な企業は鮮魚以外のカテゴリーの強化が図られているようだ。
鮮魚の最大のネック。
それは、骨、皮、内蔵の処理。
そして、そこから出る生ゴミ。
これが最近の暮らしに合わない。
若年世代の魚離れは、その匂いや調理の面倒さ、そして生ゴミ処理等に起因している。
それらに対処するのは、ためらい無く調理依頼できる体勢が必要だが、人材不足の店舗はなかなか調理場に人を立たせられない。
だから、専門店に流れていくのだろう。
そして、レンジで簡単に調理出来る、いわゆるシーフードと言われるカテゴリーを強化している企業の数値が登っている。
ほたて、えび、かに、貝等を盛り込んで、更に野菜類とタレをセットにして、そのままレンジ対応トレイを使用して販売。
購入者はそのままレンジで3分程度チンすれば、以外に美味しいシーフードメニューが簡単に食べられる。
大いにヘルシーでもある。
今の鮮魚離れを考察して、仮説から検証している企業は当然業績は良いだろう。
逆に厳しい企業は、他部門と同様に生産性に縛られ、どんどん「鮮魚」部門が、デイリー化しているのが実態だ。
鮮魚のデイリー化?。
冒頭で記したように、鮮魚部門は鮮魚だけではなく、メーカーパッケージされた商品群も多いに扱っている。
陳列するだけの商品群を強化。
デイリー部門と同じ性質の商品を強化して生産性を高めようとしている。
鮮魚という部門特性から、生魚や生の素材を活かしたお刺身、生切身、活貝等の販売には、長年の販売技術を要するが、上記カテゴリーは簡単に販売できてしまう。
私は、逆にこのようなカテゴリーはデイリー部門に統一すべきだと思っている。
デイリーと同じ仕組みだから。
逆に、鮮魚部門という部門特性を考えたら、これらのカテゴリーは鮮魚から外してデイリー扱いにしてデイリーのオペレーションに組み入れた方が、お店トータルの生産性は格段に向上するだろうと思う。
かっては、練製品は鮮魚部門扱いだった。
いまでもそのような企業もあるだろう。
そうやって、贅肉を削ぎ落として、鮮魚という分野を特化、強化していく手法でなければ、今後の競争のステージには残れないだろう。
逆に、そのステージに「お魚屋さんの寿司」という分野を載せていく。
現に実施している企業は、好業績で推移しているのだ。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
スーパーマーケットのワンストップショッピングを語る時、全ての部門が自営で展開しているか否か。
それ自体が非情に重いファクターになってくるでしょう。
全ての部門を掌握して、店長が対応していく準備。
その事だけでも、大きな力になっていくとおもわれますが。
投稿: てっちゃん | 2014年5月22日 (木) 23時44分
当社は刺身・生魚をテナント化していますね。更には惣菜・ベーカリー部門も・・・今までは採算面でもそれで良かったのですが環境が変化しグロッサリーの価格競争が激しくなった今、生鮮で如何に特化していくのか?専門店化によるテナント収入の魅力も確かに捨てがたいのですが、これからの競争力の要となる部門に発言力が弱いのは全体の収益力から見ると課題となってくると思っています。
投稿: dadama | 2014年5月22日 (木) 22時28分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
ここが評価の分かれ目ですね。
まな板に向かわなくなった鮮魚部門は次世代へのバトンタッチも容易でなく、益々デイリー化していくのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2014年5月22日 (木) 21時46分
当社では、鮮魚部門が魚屋へ原点回帰していくことが生き残りの道だと思います。従ってデイリー化は厳禁。お魚屋さんのお寿司も含めて魚屋にしていきたいです。
投稿: かわらい | 2014年5月22日 (木) 21時41分