定番への戻し方
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
「店長、メロゴールドが売れているんです。」
“当然だろう、今更何を言うか!”
あれほど2月から売り込んできた単品だ。
まだまだ美味しい季節であるから、売れて当たり前ではないか。
それなのに、担当者は、さも今初めて取り扱った商品のように言っている。
自分の体で覚えるまでは、この連続だろう。
他人からのアドバイスで得た知恵はなかなか身に付かないが、自分で失敗の中から得た知恵は即体が体得する。
それは頭の善し悪しの問題ではない。
自分の体を痛めた分の知恵であるから。
そして、このブログでも何回か取り上げてきた内容でもある。
定番の底上げからの売上ベースの拡大。
本部バイヤーが決定した定番売場。
組織毎に定番維持の仕方は違ってくる。
一切現場ではいじれず固定している企業。
現場で改廃を図りながら進化させる企業。
品揃えを固定しながら下段拡販する企業。
いずれにしても、現場で始めから定番の品揃えを決定できるチェーンストアは稀である。
そのなかでも、チラシに入ったり、平台やエンドで拡販する単品は全体のどの程度であろう。
アイテムの多い食品や雑貨はほんの数パーセントに過ぎないだろう。
しかし、その部門ほど定番の構成比の高い部門はない。
それはどの企業も同じだと思われる。
それだけ定番の品揃えは多く、定番に埋もれて消えていく単品も多い。
日の目を見ずに消えていく定番達。
当初はどんな想いでバイヤーが定番に組み入れたのか。
しかし、敢えなく定番から姿を消す単品の無念さ。
定番が強くなるという事は、理想を言えば、全ての単品の存在をお客様が理解して生活場面でその単品を欠かさず使用するお客様が多ければ多いほど、定番の動きが活発になり、定番の底上げから全体的な売上が拡大し利益も伴ってくる。
定番とは、宝の山なのである。
その定番の強化策は、企画に組み入れて単品を露出し、その後にその余韻を残しつつ定番へ組み入れていく手法を取れば、その単品は露出前の販売数量から比較すると圧倒的に数量拡大しているのである。
これが定番強化である。
全ての単品100%、これをやれとは言わないが、この考え方で企画品を定番に戻し、その後はパートさん達にそのメンテナンスを任せていけば、黙って定番の底上げが図られてくる。
定番を強化するという事は考えずに数量拡大されるという事。
売上拡大がパートさん達に伝承され仕組み化されということ。
派手な売場を作り続ける事も大切であるが、定番の単品を育成して定番の強化を図る事も重要な売上、荒利対策となるのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
我々の仕事は、あくまでも商品が軸であり、商品を回転させることで数値が安定する。
それを対お客様に対してどう仕掛けていくか。
その鍛錬の連続だと思います。
投稿: てっちゃん | 2014年3月27日 (木) 07時21分
当社でもこのプロセスや想いを理解して売場を構築する担当者はごく僅か。でもこれを理解している担当者は大きな仕掛けも出来るしその後の在庫処理も上手く利益を残す。本部主導の弊害としての受け身の仕事が増えてきた現場ですが、商品に興味を持ち愛着を持って育て上げる過程が担当者をも育て上げる事は間違いないですね。そのきっかけや過程を担当者と共有しながら商売の醍醐味を体感させる事が大切ですね。尤もこれは個の領域になり会社の標準化とは対抗する事も否めませんが(笑)。
投稿: dadama | 2014年3月26日 (水) 16時18分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
どんな企画でも最後は定番強化に向かわなければ意味が無い。
特に、定番に無い商品の投入と販売は余程考えて投入しないと定番の販売を低下させかねない行為になってしまうから要注意ですね。
投稿: てっちゃん | 2014年3月26日 (水) 12時00分
dadamaさん、これも大切な組織強化の行為。
楽しんできて下さい(笑)。
投稿: てっちゃん | 2014年3月26日 (水) 11時57分
たびたびこのブログで語られる定番の強化。
バイヤーはもちろん考えているでしょう。しかし、店舗がそれをやるには強い意識化が必要ですね。日々の売り込み商品も定番強化の為と考えれば販売方法も変わって来ますね。
投稿: かわらい | 2014年3月26日 (水) 08時38分
今夜は上司の送別会でコメント明日になると思いますm(__)m。
投稿: dadama | 2014年3月25日 (火) 17時39分