年末商戦の勝機を探る
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
年末商戦、本当にご苦労様でした。
で、結果は?。
自社、競合各社の数値状況の話しを聞くと、昨比クリアのお店や企業もある中、厳しい状況の企業、お店もある。
とは言っても、大きく伸張した店舗は無い。
伸びても微々たる数値。昨比クリアがやっとの世界での年末年始の状況。
与件の変化(今日が閉店したり開店したり)の無い店舗は微増かダウンか。
それほど、今年のクリスマスから年末にかけての年間最大の商戦は昨年並又は昨年割れといった状況だったようだ。
当然、自店も然り。
むしろ厳しい状況であった。
しかし、これだけは良かった。
それは、おせち商材。
自社や私が数年来取り組んできたカテゴリーでもある。
年神様伝説を押し出したおせち商材。
ここだけは、なぜか昨比大幅クリア。
店舗数値から差し引くと、10%程度も良い数値だ。
このギャップは何なのか?。
客数は店舗数値並み。
よって、10%も低い客数にも関わらずそのギャップを穴埋めするほどの売上を達する事が出来た。
店舗業績を考えると素直に喜べないのだが、このカテゴリーの好調さは私にとっては今後を考えるに十分に値する結果となった。
客数ダウンを挽回するほどの業績。
おせち商材は全国的にもダウン傾向の続くカテゴリーである。
しかし、業界全体で謂れ訴求によって、徹底した謂れを店内で訴求しながら取り組んだ企業は、年末商戦でおせちに業績を回復しつつある。
自企業もそこに目をつけて謂れ訴求を数年前から取り組んできたが、まさにその成果が引き続き継続出来ているということなのだろう。
年末商戦とは、際物のオンパレードである。
そう考えると、際物の販売改善が、年末商戦の成功に直結するということだ。
そして、おせち商材の成功事例。
客数ダウンに陥っても、販売金額が向上するという事実。
これは「謂れ訴求」の賜物であろう。
それが、どうして横に広がらないか。
どうして、業界全体でその事に取り組もうとしないのか?。
“ここだけやっても効果が無い”
メーカー側と小売側の一致団結も必要だろう。
また、誰が主体となって推進していくかのまとまりの問題。
しめ縄飾り、鏡餅、たこ、数の子他。
まだまだ年越しの際物はたくさんある。
これらの商材は、この短期間で莫大な売上を誇るものだが、やっぱり縮小均衡に陥っているのも事実。
“どうして、謂れ訴求の気運にならないのか?”
それは、小売の問題と責任でもあるだろう。
結局は儲かってナンボの世界であるから、ダウン傾向になっていけばどうしても仕入れ数量を減らしていき、それが売り切って良しの傾向になり、品切れで良しの領域に入り、縮小均衡が更に進行してしまっているのも事実だ。
どこかで、この流れを止めなければならない。
この課題を克服しない限り、日本から年末年始が消えていく事になるだろう。
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コメント
kiyoさん、コメントありがとうございます。
全くその通りですね(笑)。
際物という言葉。
知らず知らずに使っていましたが、お客様には全く関係の無い用語。
お客様の立場で考えるということは、どんな想いを持ってその商品を購入してどんな願いを持って使用するか。
我々も同様な想いでその商品を販売しなければならない。
その一連の流れの意志の入り方が数値に現れるのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2014年1月 4日 (土) 19時15分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
伸びた要因を突き詰めてみると、必ず理由が見えてくる。
同じ手法で次に商品に手を伸ばしてみると効果が表れる。
商売とは必ず関連性があり、それを掴んだものだけが商売の原理原則を手に入れられる。
常に前向きにありたいものですね。
投稿: てっちゃん | 2014年1月 4日 (土) 19時11分
皆様お疲れ様でした。年末商品を際物ととらえずに、新春の幸せをもたらす商品群との見方に再構築する必要が有るのではないでしょうか?際物と言う言い方は流通やメーカーサイドの言い回しの様な気がします。店舗全てがお客様の翌年の幸せを願う心が伝わるお店を選び、お買い物をして頂けるのでは無いでしょうか?
PS:生意気言って申し訳ありませんでした。m(._.)m
投稿: kiyo | 2014年1月 4日 (土) 09時55分
当社でもクリスマス以降の店舗数値は非常に苦戦しました。しかし、おせち、鏡餅、そばなどの際物中の際物は健闘しました。K文さんやdadamaさんのアイデアを使わせてもらったおかげと勝手に思ってますが、社内では笑われました。(笑)地域密着を目指す我々としては譲れない年末、今年の年末は再び数量アップの計画をしよう!
投稿: かわらい | 2014年1月 4日 (土) 09時06分
KOZOさん、コメントありがとうございます。
社長様が作業に没頭とは(笑)。
それでも、前日からの仕事では当然ですか。
作業を部下に任せて全体のバランスを見る。店長もそこに没頭してしまったら、他の細部が見えなくなって大切な事が把握できない事が多いですからね。
トップが作業から離れることに寂しがる部下も多いでしょうし、難しいところですね(笑)。
投稿: てっちゃん | 2014年1月 4日 (土) 07時27分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
人間関係が益々希薄になる現代。
食に関しても、謂れを伝える世代間交流も希薄になってきている。
謂れを伝えようとすると煙たがられれる空気もあったり(笑)。
小売の大きなウェイトが謂れ訴求に移行しているような空気を今回の年末で感じました。
投稿: てっちゃん | 2014年1月 4日 (土) 07時23分
前日までは際物商品は店舗間移動をして売り切る段取りでしたが、大晦日は両店ともそれどころではなく、結果的に鏡餅が片方の店は残り、片方の店は早々に完売していました。
今年の課題は、私自身が作業に埋没しないことと決めました。
投稿: KOZO | 2014年1月 4日 (土) 06時08分
当店の年末10日間の単品売上データをみても上位20アイテム中、卵4アイテム・うどんとこんにゃく各2アイテムの他12アイテムはおせちや年越し蕎麦等年末際物商材の売上が占めました。データ上でも際物の成否が売上・利益に直結する事を示しています。総じて際物は利益貢献度が高く、年末の成否が一年の成否に影響を及ぼすと言っても過言ではないでしょう。
日々の営業では競合激化による価格競争による客単価・利益率の低下が慢性化する中、お客様の購買意欲にスイッチを入れる販促手段が経営的にも大切な要素になってくると思います。年神様に限らず、物からコトへのお客様の琴線に触れる365日MDの確立が消費増税を控えた今、必要なのではないでしょうか。毎日の売り切る力を今年はつけていきたいと思っています。
投稿: dadama | 2014年1月 3日 (金) 21時14分