些細な意思決定
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
我々の仕事は、ものを売る仕事である。
ものを売りには、ものがなければならない。
至極当たり前のことである。
この当たり前の事の裏側に真実が隠されている。
ものを売るには、ものがなければならない。
だから、売るものを仕入れるのである。
どう、仕入れるか。
自ら考えて仕入れるのである。
売れるものを、売れるだろうと予測して売れる数量を仕入れるのである。
これを発注という。
仕入れたものが入荷し、整理し、適切にタイムリーに売場に陳列し売り切る。
これをオペレーションという。
これらの事が、ある程度枠組みとして整理されて店舗への情報として送付されるから、どんなに店舗数が増加してもチェーンストアとしての強みを発揮して、高いレベルで店舗運営が可能となる。
特に、オペレーションに関しては、統一された作業工程や仕入れ体系がどの店舗でも実施されるから、作業効率が高まり生産性の向上が期待される。
店舗での品揃えに関しても、本部バイヤーが店舗の品揃えを自社の理念に照らし合わせて決定整理して、売価も含めて品揃え基準を決定し、各部の定番の品揃えが決まる。
そう考えると、店舗での決定事項は本当に限られている事がわかる。
品揃えが決まり、売価が決まり、どの陳列の仕方が決まっている。
しかし、ここからが問題だ。
発注数量は、店舗の最大の仕事となる。
そして、それを適切なタイミングで製造陳列するのも店舗だ。
特に、発注数量は業績を左右する最大の使命。
ここには、その店舗の人間だけが決定権を握っていると言える。
いくつ売る、という決定権。
特に、日本には一年52週毎に大なり小なりのイベントがあり四季があり暮らしがある。
それに応じて、日々来店されるお客様の購買を予測して、販売数量を決定して発注し、適切なタイムリーな製造計画を立てて人員計画を立てて製造陳列し、その後の来店客数を予測して陳列された商品を売り切るという日々のジャストインタイムな販売技術を駆使することになる。
いくつ、売る。
この意思決定こそが、店舗の最大の役割であり醍醐味でもある。
どんな些細な商品でも、自分で意思決定するという個人の人間的な行為は、パートさん達でも共有する事ができ、その一人一人の活動が人に勇気を与え組織を強くし、顧客満足を得るのだろう。
そんな些細な意志の入った行為の一つ一つを、我々店舗は大切にして育てていかなければならないのだろう。
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コメント
かわらいさん、コメントありがとうございます。
いまある商品を最大化してく過程には、いろいろな強化策があると思います。
単品と単品を組みあせて強化していくことも一つ。
強い単品と強い単品を組み合わせて、メニューで最大化を図る。効果大の競合対策にもなると思います。
投稿: てっちゃん | 2013年12月12日 (木) 06時38分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店舗というのは、如何に組織だって販売を共有し成功や失敗を共有し部門の壁を越えて店舗として一つになるか。
これが強さの秘訣なのだろうと思います。
そして少ない権限を最大に活用して競合に勝つ事。
やるべき事を掘り下げれば、まだまだ底は見えませんね(笑)。
投稿: てっちゃん | 2013年12月12日 (木) 06時34分
店長の権限を越えて仕入れまくっている不届き者です。(笑)バイヤーさん達はいい迷惑でしょう。
しかし、今ある武器(商品)を最大化すると言う作業は出来ていないと思います。それをチームで強化することが変わらない課題ですね。
投稿: かわらい | 2013年12月11日 (水) 23時25分
儲かる商品を3-3-3の法則で販売するという原理原則。この最大化の追求が店の醍醐味なのでしょうね。店長とは店に与えられた数少ない(笑)権限を如何にメンバーと共有し利益最大化に結びつけるのか。少ない権限の中にもまだまだやるべき事は多々ありますね。
投稿: dadama | 2013年12月11日 (水) 22時04分