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2013年8月24日 (土)

火の車状態

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日は、「仕入れて売り切る」事がチーフの本質と記した。

  「仕入れて、売り切る」とは?。

商売の本質を一言で言っているが、これは簡単な事ではない。

  情報を集めて、売る商品を選択する販売計画。
  いくつ売るという、意志と数量計画。
  仕入れて、製造陳列する為の人員計画。
  どうやって売り切るかという時間帯別計画。
  最終売り切りの為の値下げ売り切り計画。

咀嚼して大雑把に区分けしても、上記のような過程が存在する。
これは、あくまでも大雑把に区分けした売り切るレベルだが、更に魅力ある売場を作って売り切っていく為には、より詳細が販売技術が存在する。

  能力のあるチーフほど、それらを駆使する。

それは一定の段階を踏むものだが、日々変化し売り切る為のその日動きを見ながら変えていく事に大きな特徴がある。

  例えば、鮮魚部門。

結果を残すチーフ達は、いくつ売るという意志を以て仕入れをする。

  普段であれば、2ケース程度の販売数量の単品。

これを、情報収集の中から、相場、売価、鮮度、タイミング等を考慮した結果、10ケース売ってみようと意志を立てる。

  何故、10ケース?。

そこに販売する者の挑戦があるのだ。

  従来であれば、5ケース程度か?。

しかし、10ケースという数量は今まで経験した事の無い自分への挑戦でもある。

  この10ケースという数値に全てが凝縮されている。

そこに、仕事の楽しさが凝縮されているのだ。

  どうやって販売してやろうかという心境。
  売り切れなかったらどうしようという緊張感。

それら商売の本質的なおもしろさが凝縮されて、10ケースという数値がはじき出された。

  後は、売り切るという行動のみ。

仕入れたら、未知の世界である。
単に、そのままでは売り切れない。

  どう売れる形に変えるか。

それも、ハンパな数量ではない。
ピーク時間までには、最高の売場を作らなければならない。

  もはや「火の車状態」。

私は、その「火の車状態」が、人間を強くするのだと信じている。

販売計画で挑戦するという事は、自ら「火の車状態」に誘導すること。

  自らにその事を課せるか?。

それが、実力のあるチーフへの近道である。









  

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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
コメントというか体験談というか(笑)。
しかし、やればやっただけの反動が良くも悪くもあるもの。
そして、そんな姿を背中で見せていくのも店長の役割。
個店のお客様の代表として本部スタッフと対峙する姿が消えていく昨今、部下のそんな姿が失われていく事も事実。お互い、上手くやる部分と泥臭くやる部分を使い分けましょうよ(笑)。

投稿: てっちゃん | 2013年8月25日 (日) 07時07分

かわらいさん、コメントありがとうございます。
座布団一枚レベルのコメントでした(笑)。
かわらいさんの事ですから、火の車状態を敢えて自分で作り出しているのでしょうね(笑)。

投稿: てっちゃん | 2013年8月25日 (日) 07時00分

私も担当者時代は自らを追い込みましたね。
りんご1000ケース・メロン1200ケース・いちご4000パック・・・・単品100万の売り上げを目指す。フルーツも生鮮食品、外したらアウト(笑)今だから明かせますが・・・梅・柿の失敗談も多々あります。ある地域ではみかん戦争を勃発させ競合3店舗で最初10キロ箱980円で仕掛けたら、780円・580円と下がっていき、遂には私が380円で販売。この時は500人超のお客様が並ばれました(笑)もちろんみかんだけでは大赤字ですが部門利益は125%叩き出せた。この後競合店の店長が集まり「和解」し月に一度の飲み会を開催するおまけもつきました(笑)私も体感として商売とは自らを火の車に追い込み殺気(笑)をお客様に与えて買わせる事に醍醐味を感じます。
私には当たり前の事が時代の変化もあるのでしょうが担当者が理解しようとしないと言うか泥臭い手法を避け、本部のスマート?なMDの言いなりになる。確かに楽だし責任転嫁もしやすい(笑)。しかしながら商売は厳しくても楽しいと感じる機会を如何に多く共有させられるか。会社の方向性も理解しながら現場を預かる店長には求められる事ではないでしょうか。

投稿: dadama | 2013年8月24日 (土) 22時18分

火の車状態を自ら作り出す、この姿がチーフの究極の姿だとすると
まだまだですね~。
自分は色々な意味でよく火の車になりますが。(笑)

投稿: かわらい | 2013年8月24日 (土) 21時48分

HIROさん、コメントありがとうございまうす。
このような関係を常に部下と結んでいることが、後々になって部下から感謝されるという事を信じて行動していきたいものですね(笑)。
ただ、どこかで息抜きと素直な評価をしなければなりませんが。

投稿: てっちゃん | 2013年8月24日 (土) 14時18分

久しぶりにコメントします。最近そうして自ら挑戦する意思表示する担当者が減ってきたように思います。
『それは店長であるおまえに責任があるんじゃねぇか』とてっちゃんから言われてしまうかもしれませんが。
まさにそのとうりです。
今回のblogの内容を真摯に受け止めてもいちど担当者とのやりとりしていきます。

投稿: HIRO | 2013年8月24日 (土) 09時54分

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