自らの基準を持つ
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
自らの基準を持つ。
全ては、そこから始まる。
いや、べつに自らの基準を持たなくても事は進んでいくのだが、店舗や部門という視点で捉えた時に、自らの基準を持って初めて自社の品揃えが語れるのであり、自社の品質が語れるのである。
“自らの基準が無くても、語れるでしょ”
そう思われるかもしれないが、そうではない。
物事は、比較対象物があって初めて評価されるのである。
その基準は、自ら決めるところから始まるのである。
それだけ、自分なりの基準を持つ事は大切であり、そこを起点に全てを評価する事ができるのである。
例えば、
果実の品揃えに関して。
自ら、この季節(6月1週)の果実の品揃え基準を決めているから、本部バイヤーの品揃え基準が送付された時に評価できるのである。
マスクメロンの品揃えが無い。
佐藤錦さくらんぼの展開が遅い。
梅のアイテムが少ない。
等々である。
自らの基準と本部との方向性の違いや品揃えのギャップ、取り扱い時期のズレ等をチェックして、本部バイヤーの意図が見えてくるのである。
これが、何も決めていないとそのギャップが見えないから、評価も出来ない。
評価が出来なければ、基準通りに指示通りに動くロボットと同じであり、チーフや社員としての現場での存在価値は無い。
そこに地域性や個店動向があり、それを敏感に察知する担当者がいるから、競合に競り勝ち、お客様の変化に追随し、昨年以上の集客と売上を記録する事が出来るのである。
現場の店長以下、副店長、チーフまではしっかり自らの基準を持つべきである。
その上で、情報なり決め事なり人事なりを判断して評価し自らの見解を持ち、整合性を見出して前進出来るのである。
今週の販売情報に対して、自らどう基準を持って望んだか。
今月のオペレション情報に対して、自らどう基準を持って改善出来たか。
本部の品揃え基準に対して、自らの基準と照らし合わせて何が特徴なのか。
いろいろなギャップが発生するから、本部バイヤーの考え方明確に浮き出るのであり、その意志をどう受けるかが見えるのである。
更には、その事を通して、自らの基準作成能力が高まるのである。
人はいずれ組織の基準作りをする時が来る。
その時には、何も航海図の無い世界で、唯一無二、自らの基準を信じて航海しなけらばならない。
その時に、ブレ無い基準を作成出来るか。
それを、今から訓練しておくのである。
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コメント
kiyoさん、コメントありがとうございます。
そうですね、北海道は今が最高の季節。
しかし、逆を返せば、ジメジメしてうっとうしく、外出もままならない季節だから食品スーパーの出番が増えるのではないかとも思っています。
実は6月という月間、意外に平均日販は高いのです。梅雨時期で遠出したがらない季節故、身近な食品スーパーでワンストップショッピングという構図なのだと思います。
ジメジメの東京でお会いしましょう(笑)。
投稿: てっちゃん | 2013年6月 4日 (火) 11時41分
かわらいさん、コメントありがとうございます。
→ブレ無い基準。
そんな基準を個人個人が確立していれば強みになりますね。
それには確固たる自信とそれに裏打ちされた信念が確立されていることだと思います。
投稿: てっちゃん | 2013年6月 4日 (火) 11時27分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
どの業態も、今の品揃えから商圏拡大を図っていますからね。
100メートル商圏を淡々と狙うコンビニ。
同商圏から生鮮までの品揃えを完備してワンストップショッピングを追求仕様とするドラッグ。
更に、いつの間にかのネットショッピング。
食品スーパーの強みは「生鮮の鮮度と旬の対応」「対面販売」と「選べる楽しさ」そして「高いワンストップショッピング性」等に絞られてきている。
生鮮の製造能力と展開能力という絞られた領域にその存在価値を求められていくのでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2013年6月 4日 (火) 11時24分
てっちゃんご無沙汰しています。
本日の商人舎のブログでジョブス氏の言葉の引用がありました。
http://www.shoninsha.co.jp/
基準を持つのとちょっと違うかもしれませんが、自らが考えた基準や戦略を成就する苦しみや楽しみが、仕事の醍醐味かもしれませんね!
梅雨の無い北海道は一年で最高の季節を迎えています。間もなくジメジメの東京でお会いできることを楽しみにしています。(笑)
投稿: kiyo | 2013年6月 4日 (火) 09時44分
自らの基準。今は右往左往しながら
基準を作ってるところですかね?
少しのことでブレない強い基準を
持ちたいですね。
投稿: かわらい | 2013年6月 3日 (月) 22時02分
自らの基準を持つ事を推奨する企業と否定する企業。会社規模に比例して標準化推進の下、個の基準を制限する事が多いのではないでしょうか。規模による店舗運営が地域特性を凌ぐ程の強いレベルであるなら規模の論理も正しいと思います。しかしながら現実には先日のブログでも取り上げられたPB氾濫の淡泊な売場。この論理で勝ち残れる企業・店舗は限られてくると思います。更に追い打ちをかけるドラッグストア・コンビニのSM化・・・この環境下では地域を熟知し地域のニーズに真摯に合わせていく事が求められその為にはストアコンセプトに基づく自らの基準作りが必要不可欠であると思います。自分達の店は自分達で守るしかないのですから・・・
投稿: dadama | 2013年6月 3日 (月) 17時01分