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2012年12月23日 (日)

一言の重み

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、ちょっと嬉しい出来事があった。

 始まりはクレームから。

日曜夜8時を過ぎた頃か。店に掛かってきた電話を受けた。

「今日買ったあさりをみそ汁にして食べようとしたら、石が入っていたんだよ。半端なく大きい石だよ。これはなんか処置をしてもらわないとなぁ〜。」

 男性の声だった。

ちょっと、見返りを要求するような声質でもあったが、私は言った。

「本当に申し訳ありませんでした。これからご返金に伺いたいのですがよろしいですか?。」

 聞けば、距離にして30k近くあった。

しかし、距離の問題ではない。

「わかりました。30分ほど掛かると思いますが、これからすぐ伺います。」

私は潔く言った。
家に呼ぶお客様は、概ね来てくれた事に感謝してくださるものだ。

 但し、男性の声質が気にはなっていた。

行って帰れば、閉店には間に合わないかもしれない。
レジチーフにその旨言ってから出かけた。

 何回経験しても、クレーム処理前は胸が痛い。

店舗で所有する地図には到底乗っていない地域。
こんな時に、ナビは底知れぬ力を発揮する。
目的地に住所を入れ込んだら、目的地の住所が乗っていた。

 “どんぴしゃりで連れて行ってくれる”

たまに、ナビにも乗っていない番地を目指していく事もあるが、今回はその番地が乗っていたため、安心してナビに連れて行ってもらう事にした。

 そして到着。

しかし、玄関でチャイムを鳴らしても、出てくれない。

 “間違ったか?”

聞いた携帯番号に電話してみたら、外出しているらしい。

 “えぇ〜っ、これから行くって言ったろう!”

しかし、数分で戻ってくるらしい。
そしてクレームのお客様が帰宅した。

鳶職風の彼は、遅れた事を謝罪しながら玄関に入っていった。
そして、みそ汁のお椀を台所から取り出してきて、言った。

 「ビックリしたよ。こんな大きいんだぜ。」

完全にあさり大の石だった。

 「これはひどい。本当に申し訳ありません。」

今風の若者の容姿で、指輪やイヤリングはしていたが、まっすぐな目線が相対して気持ちよかった。

 「こんなに遠くから買物に来て頂いたのですか?。」

「お袋がそっちなんだよ。何回か買物したよ。」

 「ほんとうに申し訳ありませんでした。」

「いやいや、そっちこそ遠くまで来てくれて済みませんでした。」
「また、ちょくちょく行きますよ。」

 「ありがとうございます。お待ちしてます。」

「本当に遠くまで済みませんでしたね。」

この一言で、私の気持ちは大いに救われた。
気持ちの良いお客様だった。

このようなお客様に当店は支えられているんだと思うと、ちょっぴり嬉しくなってくる。

 “さて、急いで帰るか!”


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コメント

かわらいさん、コメントありがとうございます。
→究極のコンサルタント
全くその通りですね。
無料でズバズバと言いづらい事を言ってくれる(笑)。
お店を良くしたいから言ってくれる一言と、それに対して対応した事への反応の言葉もありがたいですね。

投稿: てっちゃん | 2012年12月23日 (日) 23時51分

dadamaさん、コメントありがとうございます。
流石ですね。そこまでチェックされていたとは!。知らず知らずにだいぶ急いでいたようですね(笑)。
いつもこのようなお客様ばかりだとありがたいのですが、なかなかねぇ〜。

投稿: てっちゃん | 2012年12月23日 (日) 23時47分

本当に嬉しい瞬間ですね!
苦情をきっかけに仲良くなった
お客様は何者にも代えられない
究極のコンサルタントですね!

投稿: かわらい | 2012年12月23日 (日) 23時11分

30キロも中々ですが、それを30分!まさか車検切れではないでしょうね(笑)。
私も過去に片道50キロ、往復4時間半のクレーム処理を経験した事があります。うち1時間は相手が恐縮して食事を用意してくれてたので遠慮なく頂いてきた時間ですが(笑)
クレームは応対次第でファンになって頂いたり、火に油を注いだり・・・クレーム処理もポジティブに捉えれば最高の接客応対を体得出来る場になるでしょう。

投稿: dadama | 2012年12月23日 (日) 21時51分

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