1対1で戦う
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、新店メンバー全員でMRに出かけた記事を乗せた。
そこで、全メンバーが学んだ事。
それは、店内活気。
特に、同業他社がMRに来ている姿を見た競合店の男子社員の対応。
如何にも「敵」を見やる視線。
“こいつら、何者だ?”
そんな目線で見られた。
更に、我々の後をつけてくる奴まで現れる始末。
“やっかいな連中だなぁ〜”
とは思いながら、生鮮商品をじっくり見ていた。
そうしたら、店内放送が始まりベーカリーの焼きたて商品が案内された。
「ただいま、クロワッサンが焼き上がりました。当店ベーカリー担当の職人が命をかけて美味しく焼き上げたクロワッサンです。是非、お買い上げください。」
“命を賭けた!”
いくらマイクパフォーマンスでも、そこまで言うか。
そしてその後、鮮魚の切り立て販売のマイク放送が流れた。
「ただいま、切り立ての天然ぶりが1切れ100円での大放出です。お刺身用のぶりを贅沢にも切り身ででご提案。だから脂の乗りや鮮度も申し分の無い切り身が1切れ100円と大放出価格です。どうぞ鮮魚売場にお越し下さい。」
いずれも男性社員が威勢の良い声でマイクパフォーマンスだ。
後で聞いた話だが、そのマイクパフォーマンスをしている最中に、我が社の新店メンバーを睨みつけるような目線をそらさずに放送していたという。
なんという挑戦的な態度か。
しかし私は、ここにこそ、今回のMRの神髄があったと思った。
“こんな対抗心をひとりひとりが身につけてほしい”
特に中小のチェーンストアになると、意外にサラリーマン的な心の持ち様をしている従業員が少なくない。
チェーン化を進めていく中で、個を押さえて全体主義を意識付けるのは方向性として間違ってはいない。
しかし、店舗は本部が運営するのではなく店舗の人材が運営するもの。
その店舗とは個店個店が、競合店やお客様が違う環境で存在している。
だから、チェーン化に必要な効率化を図らなければならないが、そこで働く従業員は地域や顧客を熟知しなければならない。そして商品を軸にした地域競合とその商品を武器に戦わなければならないのだ。
個人の戦闘意識が高い事。
いつの間にか忘れ去られた心のあるべき姿である。
いくらワンストップショッピングと言って、店舗全体での戦いとは言え、店長一人で戦う訳ではない。
各部門の特にチーフや責任者は、個人個人が強くならなければならない。
“俺一人でも、相手とやり合う覚悟がある”
ワンストップショッピングの基本は、「個が強い事」が前提だと思っている。
そして、その強い個がバランスよく配置されて強い店舗になるのだと思う。
そんな意識を、今回のMRで学んでほしいと願うのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
チェーン化も二桁以上になって、本部と店舗が分離して役割が明確になればなるほど、対抗心というか敵対心というか、競合店との対抗意識が無くなる。
それを感情露にむき出しにする。
これも店長のパフォーマンスかな(笑)。
同じ営業の仲間として、個人的には親しくするが、企業対企業の立場ではむき出した対抗心は、部下に伝えていかなければならないDNAなんでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2012年10月 6日 (土) 06時25分
敵対意識丸出し。商売人としては正しい姿であると思います。
個人商店であれば、生活を脅かす競合の進出ですが、組織人になるとサラリーマン化して良くも悪くも自分の懐は痛まない。
自分の食い扶持は自分で稼ぐ。組織が大きくなっても、この信念は商売に携わる人間として忘れてはならない事であり、忘れさせない風土を築き上げる事が大切であると思います。
投稿: dadama | 2012年10月 5日 (金) 23時28分
KOZOさん、コメントありがとうございます。
たしかに、地域的にも企業的にも攻撃的な地域では無いですね。
意味も無く攻撃せよとは言いませんが、内的に常に攻め入る姿勢は必要だと思っています。
更に、何が何でも売り込む姿勢。
結果的に泥臭い売場に映る場面もあるでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2012年10月 5日 (金) 22時34分
競合店あなどれませんね。
一昨年おじゃまさせていただいた時、そちらの地域は全体的におとなしいな~というのが印象に残っています。私だったら、少し泥臭い売り場で活気を売りにすればと思ったことを記憶しています。
投稿: KOZO | 2012年10月 5日 (金) 19時57分