ある面接
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
オープンも迫り、建物が現実に形になってくると、その姿から応募がちらちらと来るものである。
先日も、そんな建物を見ての応募があった。
応募のすべての電話は本部にかかってくる。
本部の事務さんがそれをメモして、新店用の応募用紙に記入しておく。
本部に出社した私は、いの一番にそのメモを閲覧し、新規応募があれば即連絡を入れチェック欄に私のサインを記入し、対応済と応える。
先日もそんな新規応募者があった。
そして、名簿の記入欄を見た。
「訳あって、高校中退」
親の勧めか自分の意思かわからないが、とにかく働く為に応募してきたことには間違いない。早速電話をした。
「何時からどんな部門で働きたい?。」
「朝が弱いんで、10時ぐらいから ・ ・ ・ 。 」
「朝からなら、今ベーカリーが空いている。8時からだ。」
「 ・ ・ ・ 。 」
「これから働こうとしているのに、朝が弱いなんて言っていられないだろう。働きたいなら8時から来るしかないんだよ。」
「そうですね。わかりました。」
「よし、じゃ○○日に面接だ。」
当日、彼女は面接に来た。
“以外に大柄だな”
身長も160センチは超えているだろう。
思ったよりもしっかりしていそうだ。
「なぜ、学校を辞めた?。」
「ちょっと体調を崩して。」
「人間関係か?。」
「はい。遠くの学校だったので友達も少なくて。」
それ以上は突っ込まなかった。
「電話の通り、8時からベーカリーが空いているが、どうだ?。」
「はい、大丈夫です!。」
「電話では、朝が弱いと言っていたが?。」
「いえ、来ます!。」
「大丈夫か?。来れるのか?。」
「はい、来ます!。」
「いいか、働くということは社会人になるということだ。ここは学校とは違うぞ。ルーズなルールの中で守られて生活は出来ない。社会のルールの中で挨拶や身嗜みをきちんとして、周りの人達としっかりコミュニケーションをとって仕事をしなければならない。そんな生活をすることが出来るか?。」
「はい、出来ます。」
以外に素直な目で私を見つめてくる。
“大丈夫だろう”
「ところで君の自慢できるところで、“バスケで鍛えた体力と挨拶の元気”とあるが、自信はあるか。」
「挨拶には自信があります。声も出せます。」
今回の新店開設にあたっての採用も一部を除いてほぼ完了した。
今回の採用では、前歴はほとんど関係無く、人物で選択した。
その選択基準は?。
当社で我々と共に地域のお客様の為に力を発揮してくれるかどうか。
だから前歴など関係無い。
(*いやそうは言っても、男性の前歴はしっかり確認しましたよ。男の歴史は必ず履歴書に現れる。履歴書が汚れている男はまず確率が低い。例外もいますが。)
特に若い子達をどんどん採用した。
独身の20歳と既婚の50歳。今後10年で考えたら圧倒的に既婚の50歳の方のほうが継続率は高い。
しかし、地域に出店する企業としてこれからこの地域を背負う若者は貴重な存在だ。
彼ら彼女らを、この店舗で鍛えたい。
立派な成人として成長させたい。
そしてそれはアルバイトも同様である。
徐々に店舗内で活かされる人材の概要が見えてきた。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
人生観とは仕事から学んだ生き方であり、ほかのどんな時間よりも密度の濃い時間であると思います。
だから、どうやって過ごすのか。
その過ごし方で人生は決まってしまうのだと思います。
投稿: てっちゃん | 2012年10月25日 (木) 23時50分
社会人になって会社に関わる時間は睡眠の時間を除けばパートさんで同等、社員となれば家族の団欒の時間より多いのですから、店長を含め管理職は「親父」の気持ちで接しなければならないのでしょう。仕事での家族的な付き合い・信頼感・コミュニケーション・・・店長の想い次第でメンバーの人生観をも変えうる可能性があり責任も重大であると思います。
投稿: dadama | 2012年10月25日 (木) 22時51分