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2012年10月 8日 (月)

小山北エリアMR

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


栃木南部に出店が相次ぐ「T社」。

 この秋にも小山北エリアに出店した。

隣には(ほぼ隣)、北関東や首都圏でリージョナル展開している群馬本拠の「T社」が存在。更に南部には東北や北関東でリージョナル展開している「Y社」が存在。

そんなロケーションの中、ディスカウントの「T社」が新規出店する。
この出店で、迎え撃つ両店はどんな対応をするのか。MRしてみた。

まずは、新規出店の「T社」。

 居抜きでは無い。

最近は、この企業の新規出店が目立つ。
従来は居抜きに入店し、コストをかけずに出店し、即ディスカウントの展開し周囲の顧客を取り込む戦略だったが、最近は新たな立地に新規展開する店舗が増加している。

 安さ一辺倒からの脱却。

そんな意図が現れているのだろう。
そして、この店舗は「鮮魚」がテナント。
更に「精肉」は、アウトパック。
この2部門は外部に任せている。

テナントとして入居している「鮮魚」の販売力は強みだ。
特に、開店当初は気合いが入っているため、マイク放送等を利用して切り立てぶりの提案を行っていた。

しかし、強みもあれば弱みもある。
アウトパックの精肉は厳しいだろう。
メンテナンスがままならず、いずれ置いてあるだけの売場になるのは明白。

両隣の競合店の復活度合いによっては、今後商圏を全く広げられずに縮小均衡化していくかどうか、年内に決着が着くのではないかと思われる。

次に隣の「T社」。

 対抗心むき出しで対応している。

価格、売場メンテナンスとも相当意識している。
野菜価格は全て合わせ、果実価格も更に高品質品を価格合わせしている。

 更に、売場メンテナンスも完璧。

だからお客様も減少していない。
店舗としてのワンストップショッピング性が高い為、賢いお客様は離れていく事は無いだろう。

更に、加工食品や酒、雑貨等のグロサリー商品群も主力品は価格対抗している。
この両店の対応でこの地域の集客効果が高まっているのであれば、この「T社」の集客は落ちていないだろう。

最後は「Y社」。

 以前に比較すると、売場が落ちたかな。

「T社」出店当時は、完璧な売場で迎えた。
しかし、その緊張感が抜けるとメンテナンスが低下する。

競合出店時は、この維持継続力が課題となる。
そして、日々の売場メンテナンスの強弱がなくなれば、「T社」出店の影響はなくなるだろう。

本来ポテンシャルの高い商品と販売力を持つ企業。
新規出店の「T社」からも距離があり、前出の出店された側の「T社」から比較すればまだまだ緊張感は無いかもしれないが、「T社」出店エリアにお客様が集中すれば、この店舗へのダメージは低くはない。
今月前半での対応次第で、年末動向が左右される局面と思われる。

PS
 小山北エリアのMR写真を乗せました。どうぞ。
  http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/oyamakitamr/










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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
昨日のガイアの夜明けで「安売りスーパー」の特集をしていましたね。
そして「T社」の戦略。
あそこまで1円にこだわり組織的に価格引き下げを、戦略的に行っているとは思いませんでした。
あれだけ1円にこだわるのであれば、われわれは何にこだわるのか。そのこだわりとお客様の支持を選択実施しなければ絶対に勝てないと実感しました。

投稿: てっちゃん | 2012年10月10日 (水) 09時07分

遅くなってすいません。
少量多品種の文化と技術の衰退は、お客様ではなく販売者側にあると思います。お客様の高度な要求に店舗のスキルが追いつけない。
現場力・商売の基本をなおざりにしてきたつけが回ってきたのではないでしょうか。
安易に売上げを作るための価格競争。
価格の軸も否定はしませんが競合対策においても、真因は競合と差別化出来ない現場力と商売の感性にあると思います。

投稿: dadama | 2012年10月 9日 (火) 19時52分

KOZOさん、コメントありがとうございます。
今まで培われてきた「多品種少量」の文化と技術が「大量少品種」へ移行していくのでしょうか。
なんか日本の食文化が貧弱化していくようで寂しですね。

投稿: てっちゃん | 2012年10月 9日 (火) 06時24分

TR社、全国で猛威を奮っていますね~。

私の地区では2年前にオープン(居抜きではありません)しましたが、お客様が店を使い分けているという感じですね。R2の方でも話題にしていましたが、当店とTR社に挟まれているHG社が先月末に身売りしてしまいました。今後ますますDSの流れが強くなっていくとM&Aや閉店が増えていきそうですね。まさに生き残りをかけた戦いが始まっていることを実感しています。
 

投稿: KOZO | 2012年10月 8日 (月) 19時19分

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