浦島太郎
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今の私は、さながら浦島太郎である。
今現場で何が起きているのか、まったく分からない。
店舗が無い、情報が無い、お客様がいない。
今の私は、研修に明け暮れ、ある時は研修店舗のチーフのいる場所へ移動して事務処理のメッセンジャーであり、ある時は本部要請の店舗援助へのコントローラーである。
現場の動向、特に商品面での動きなど全くと言っていい程無知になり、また関心を持とうとも思えなくなっている。
だから、本部からどんな商品情報が流れているのかも分からず、更にはどんなマネジメント情報が流れているのかさえも伝わってこないのである。
それは、自分から近づいていない事も要因ではあろう。
研修店舗に出向いて、初めて店舗の掲示板に貼りつけられた情報を見て、今現場で起きている事が感覚的に肌で感じる事ができるのだ。
何が問題になっているのか、何が課題なのか。
しかし、その事に対して行動するとか、努力するとかの行動に出る事は無い。
それは、それを実行する「場」が無いからだ。
ある意味気楽ではあるが、現場での思考能力が退化していくのを実感するのは寂しいものだ。
現場での思考能力。
これは、現場に身を置かなければ絶対に身につかない。
それも、商品とお客様と競合に囲まれたトライアングルの中に身を置かないとそのバランス感覚の中で、どう手を打つかが大切なのであり、そのバランスと力の入れ具合はその瞬間瞬間にその場にいない限り絶対に分からない。
この感度が、相当鈍っている事は間違いない。
だからと言って、早く開店して店舗運営に入りたいかと言えば、ノーだ。
まだ、そのレベルには到底達していない。
店舗運営して、競合に競り勝ちながらお客様の支持を得ていく為の運営力。
その運営力だけ捉えれば、まだまだ未知数が多い。
先日の、開店シミュレーションでもそのことは明らかである。
特に、「商品化技術」を要する部門は、まだまだである。
相当力をいれて、採用時期を早め、研修期間を出来る限り長く取れるように採用努力をしてきたが、それでもまだまだ競えるレベルの商品化技術には至っていない。
この部分で、相当焦っているのも事実。
既存店のパートさん達が、何故に販売技術を習得出来るかと言えば、それは常に現場で鍛えているからなのだ。
だから、開店間際の店舗に売場の状態がボロボロなのは、パートさん達の運営能力にかなりの差が生じているからだ。
それは現場で「商品」と「お客様」と「競合」に囲まれた中での実践教育が人を大いに育てる原動力になっているからなのである。
そういう意味では、小さく産んで徐々に成長しながら如何に大きな存在になれるかが問われると言う意味では、早く開店しなければならないのだが、それでもまだその時期ではない。
今だ、最低限の店舗運営能力には至っていない。
あと2回の開店シミュレーションを、課題をクリアしながら積上げ、自分達の力でお客j様の前に立つという自覚が出来るまでは、その時期ではない。
全従業員が、その自覚を持つ事。
それが、今の私の最大の使命なのかも知れない。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
主観と客観。
いま私は、本当に冷静に客観的にお店を見れる環境です。
だから「アラ」がよく見える。
それは自分の部下も同様。
それを大いに活用して部下教育をしています。自店が開店するまではそれを有効に活用して「目」を肥やしていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2012年9月24日 (月) 06時50分
お客様が見えない不安。お店はお客様が主役であり主役不在の現場では緊張感が生まれにくいのもやむ得ないでしょう。
でも、今の時期こそお客様がいかに大切であるかを感じとれる時期であるのではと思います。店長=お客様の代弁者でなければならないのであり、てっちゃんの焦りもその主役であるお客様が見えない所からきているのでしょう。私も店ではお客様に一番近い人間でいなければならないと改めて肝に銘じさせて頂きました。
お客様が店を育てていくのであり、そのアンテナや感性を私もメンバーも高めていかねばならない。新店も既存店もこれは普遍であると思います。
投稿: dadama | 2012年9月23日 (日) 22時33分