そもそも論
皆さん、こんにちは。
商品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
私たちは、どこまで遡って物事を考えているだろうか。
ある一冊の本を読んだ。
「考え抜く社員を増やせ」 (日本経済新聞出版社)
柴田昌治氏著書
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532314860/tetu0358-22
柴田さんの本は、以前から組織強化を図るために数冊読んでいて、自分の組織観として非常に腹に納まりやすいと共感した本が多い。
そして、今回も考えさせられ、共感した内容が多かった。
特に、会議での議論の場。
販売促進会議があったとしよう。
その中での議題に、「日曜日を強化する為の販促対応」という議題があったとしよう。
販促部で、日曜日の強化を挙げているのだ。
その為に、関係者が集まり、日曜強化策を練る。
そこでいろいろな対応策が挙げられる。
通常だと、そんなパターンだろう。
しかし、この本では、それ以前の事を取り上げる。
「そもそも、なぜ、日曜日を販促強化するのか?。そして、その目的に照らし合わせた時に、本当に日曜日の強化が一番の効果があるのか?。」
そこに遡って議論しようとするものだ。
“そもそも、なぜそれをするのか?”
得てして我々は、与えられた議題が決まっており、その枠内で議論をし、結論付け、会議を終わる。
あたかも、日曜強化が唯一正しい結論でありその肉付けを知恵を出して現場の店長も交えて練ろうとするかのように。
“そもそも、何故日曜なのか?”
それ以前に、販促強化の目的は何か?。
その目的に沿った時に、本当に日曜日が一番効果があるのか?。
店舗を運営していく店長の立場でみると、現場感覚からいろいろな販促強化策が浮かび上がってくるものだ。
時として、“本当に日曜日なのか?”という疑問も上がる。
更に、本来の目的に遡ってより広域からこの問題を捉えて見ると
“もっと違う曜日なのではないか”
“曜日では無く、時間ではないのか”
そんな視点からの解決策のほうが効果があるのではないかという視点に移して、議論する方がより近道なのではないかという場面もあろう。
この本は、初めから与えられた課題をそのまま受けて、考える領域を狭い範囲においてから自分達の知恵を出し合うという従来の効率志向では無く、「そもそも、本当にそれは正しいのか?」という視点、そもそも論が組織を強くしていくという視点に立つ本である。
この本は、幹部研修会の事例から、「我々は議題を与えてもらわないとスタート出来ない」とする経営幹部が多いという実態から始まるのである。
これは、我々店長も同様だろう。
その年のストアコンセプトの作成にあたり、それ以前に提出された企業の今年度の経営方針に沿って、コンセプト作りがなされる。
しかし、そもそも経営方針とはなんぞや?。
その方針に関して、更に突っ込んだ内部の議論を積み上げることが、その後のストアコンセプト作りと実践に大きな影響を与える事を示唆している。
“なるほど、無駄だと思える議論が有効”
新店のコンセプト作り。
更に、部門コンセプト作り。
少し時間を取って、じっくり取り組んでみようか。
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コメント
ふるたさん、コメントありがとうございます。
効率を求める場面とモチベーションを求める場面。
全てが時間管理で整理してしまうと、もっと大切なものを失ってしまう。
人間の強さとは、日本人の強さとは、何か。
最近私は、その事をどう活かすかを真剣に考えています。
投稿: てっちゃん | 2012年8月 9日 (木) 06時23分
おはようございます。
これは、ほんとうに必要な事なんですよ。
コンセプトの作り方が、今まで、甘かったという事が、多々、ありますからね。
僕もブログで何度か同じような事を取り上げています。
ほんとうにポイントXX倍をしないと集客が、できないのかとか・・・・
コンセプトの曖昧さが、スーパーの仕事を煩雑にしている場合も多いですからね。
けど、スーパーの全社的には、なかなか、難しいところですね。
投稿: ふるた | 2012年8月 8日 (水) 08時36分