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2012年6月 4日 (月)

「求心力」と「遠心力」②

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


積極的に「見える化」を図ってみると、ある事に気づく。

 視点を変えると手法も変わる、と言う事。

本部主体で「見える化」を進めると、管理監視型の視点になる。
現場主体で「見える化」を進めると、現場運営型の視点になる。

管理監視型の視点に立てば、数値面やコスト面での見える化が表示され、営業活動に対して現状どのような費用対効果にあるのかというような見える化が図られ、営業活動に対しての管理面をコントロールしようとする意識が働く。

現場運営型の視点に立てば、本部方針や方向性に対して、現状どの程度の進捗状況なのかのチェック機能が働き、現場が主体的に方針、方向性に軌道修正しようとする自主管理機能が磨かれ、営業活動に対しての創造力の自主増進力が働く。

どちらが良いと言う事では無く、現場で発想する「見える化」と本部主導で「見える化」を図ろうとするその意識の差が、見える化の要請に際してズレてくるものだということが分かってきたのだ。

 そして、それは「求心力」と「遠心力」に行き着く。

以前の記事で、「求心力」と「遠心力」を記した。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/post-de18.html

その時は、「見える化」を見込んで記した内容ではなかったが、今回「見える化」の推進を図る上で、見逃せない核心のような気がしてきたのだ。

もう一度私なりに、「求心力」と「遠心力」をまとめて見ると、

「求心力」とは、

組織内で、その組織の構成員をして如何にその組織に吸引するかという目的の強さ。
それは、経営方針であり、その事を実現しようとするトップ他のリーダーシップであり、その事によって構成員の生活が保障されるという処遇面である。

求心力が高まれば、組織は固まる方向に進み固い結束が生まれるが、逆に柔軟性が失われ、環境の変化に対応出来ないというリスクも増大する。

「遠心力」とは、

組織内で、その組織の構成員をして如何にその組織を自らの力で回していくかと言う自主運営能力の強さである。
それは、現場への権限移譲でありそれに応えて現場が目の前の状況に対応して自らの創造性によって個々の課題を克服していく行動である。

遠心力が高まれば、組織は拡大する方向に進み推進力が生まれるが、逆に本来の目的から離れ、規模のメリットや組織目的を失い、いずれ臨機応変な機動力を失うというリスクを負う。

大企業病とは、拡大していく組織を強烈な縛りで抑え込み、企業が固まる病である。
意気揚々と現場のスタッフが事業拡大の為に自主運営能力を高めてきた拡大期の従業員の「遠心力」を抑え込み、求心力志向の強い人材を積極的に登用し、減点志向の評価制度を主体にした業績評価によって役割を限定し、本部機能と現場機能の役割の明確化と無機質化が知らずに進行する病の事だ。

しかし、そのまま「遠心力」を放置すると、いずれ遠心力が求心力を上回り、組織の枠を越えて飛び出してしまう。

 「強い組織」とは、どんな組織なのだろうか?。

見える化という行為ひとつとっても、求心力と遠心力の視点の違いから、その捉え方と実践の仕方には、これほどの格差が生まれてくるのである。

 強い求心力と強い遠心力。

このバランスをどう調整していくか。
組織を預かる店長として、ミニ経営感覚を養う絶好の場が店舗に横たわっている事をもう一度認識したい。


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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
そうです、ハードな話題が続きます。
遠心力を働かそうとすれば、その核になる人間は、その本人が求心力を持たなければ本当にバラバラな状態になってしまうでしょう。
元に戻れる自信がなければ、遠心力は発揮できないし、発揮してはいけない。
しかし、そんな核が個店に存在し思いっきり遠心力を働かせて競合に立ち向かったら、本当に強い企業集団が出来るでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2012年6月 5日 (火) 09時53分

今回はハードな課題が続きますね(笑)
先回のブログを書かれたのが2009年12月、その頃からお付き合いしてればもっとまともな書き込みが出来たかも知れません(汗)
求心力と遠心力、どちらも大切でしょう。そのバランス、会社と従業員の信頼関係の深さの問題でもあると思います。
環境の変化・時代の流れで私達を取巻く環境は厳しさを増す一方ですが、こういう時代であるこそ結束力・信頼関係が大切であるかと思います。
会社は現場力を信じて個店(店長)には最終利益責任のみを持たせば良いと思いますし、店は利益を生み出す為に店長以下メンバーが一丸となって店に磨きを掛けていく。一個店の強さの結集が会社の力になるのですから会社にもプラスになっていくと思います。
会社としては組織が大きくなるほど標準化を推し進めようとしますが、メリットデメリットの検証時期に来ているのではないでしょうか。
店長が変わると店がブレる。これは店が発展=会社が発展していく為には、リスクではありますが必要不可欠であると思います。個店の環境や状況は現場が一番理解してますし、攻め時か守り時かの判断も本部よりも正確に把握していますから、費用対効果の判断も店長が自らの判断で実行する事が店にはプラスになると思います。
商売は人対人で成り立っているのですから、人間が介在する以上標準化=求心力だけでは存続は出来ないのではないでしょうか。
店が活き活きと出来る経営環境、店長の経営者感覚も含め、商売がし易い環境を与える&与えられる会社と現場との信頼関係が求められる時代であると感じています。 

投稿: dadama | 2012年6月 4日 (月) 21時15分

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