50代からの選択
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
以前のブログで、「50代からの選択」を記した。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-7422.html
先日、読み終えた。
書物の内容と合わせて、意外にすらすら読み終える事が出来た。
一言で言うと、「肩の力を抜け」。
50代からは、そんな生き方をしていけ、と言うメッセージであった。
五十代に入ったら、ファイティングポーズを取って戦う姿勢を示したいところだろうが、それはまだまだ成仏し切れていない証拠であり、体力その他もろもろを考えると今後の二十年をいかに人間らしく生きていくかを考えるべきだと言う。
“なるほど、その通りだなぁ~”
思わず納得してしまった。
五十代に入り、俺はいつまでファイティングポーズを取り続けるのだろうか。
これからも相手と戦い続けて何が残るのだろうか。
そのことによって、いっときの心の爽快感を得ることはあろうとも、自分にとって実になることは何もないのではないか。
そう考えると、会社にとっての自分、組織にとっての自分、上司にとって同僚にとって部下にとっての自分の存在とは何か。
どんな存在であるべきなのか。そしてどんな存在になることが自分に幸福を呼ぶことなのか。
肩ひじ張らずにそんなことを考えてみたくなる本の内容であった。
そしてこの本で私が一番心に残ったのは、
「やりたいことは、先送りせずにやれ」
というフレーズ。
これはプライベートな部分で、遊びたい時に定年後まで先延ばしせずに今から始めよという意味で使っているのだ。
確かに、遊びを定年後に先延ばしして現在を我慢の時としていては、定年後には本当に遊べない身体になってしまう可能性の方が高い。
であれば、体力のある今から始めておいた方が定年後にスムーズに継続できるということになるだろう。
しかし私は、このことを仕事に引用したい。
今現在やりたい仕事。
もっと上位職になってから携わる仕事。
それらを先送りせずに、今やれることはやってみよう。
そんな勇気が湧いてくるフレーズである。
そしてそれは、残り少ない企業人として、新たなチャレンジと意欲を掻き立ててくれる言葉であり、更に今後20年の生き方も示唆してくれる言葉でもある。
なんか、先ほどの「ファイティング・ポーズ」とは逆の話のようだが、なにもそれは戦う事だけがやりたい事ではない。
店長としての仕事に携わりながら、更に広い視野で店舗運営を捉えた場合の、自分の役割を広げて見る。
そして、見えてきた課題に対して、自ら行動してフォローしてみる。
それが、上記の問いのように、
上司にとって、どうなのか?。
同僚にとって、どうなのか?。
部下にとって、どうなのか?。
そして、自分にとっては、どうなのか?。
そして、それが組織にとってどうなのか?。となる。
その360度からの視点から、自分をどう活かすか。
これが、定年後の自分の姿になるのではないか、と思われる。
そんなスタンスで自分を捉える事が出来る本であった。
大前研一著 「50代からの選択」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087462668/tetu0358-22
PS
今回のブログは、日頃から戦いに明けくれる(失礼)、dadamaさんに捧げたいと思います。
決して「今すぐ成仏しろ」と言っているのではありません(笑)。
ファイティングポーズの取り方にも、いろいろあるのではないか、と。
そして、それは自分への反面教師でもあるのです。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
同じファイティングポーズでも、防御の為のポーズではなく、右フック一発の為にファイティングポーズを取ろうとするその姿勢に感動しました。是非このブログでも、その経緯をコメントください。
全国の店長仲間も応援してくれることでしょう。
投稿: てっちゃん | 2012年4月 4日 (水) 09時42分
てっちゃんのブログで直々にエールを頂き恐縮です(汗)
今までどれだけてっちゃんから勇気を頂いたか!
「同じ血の匂い」がする相手とは滅多に出会えませんし、社内では傷を舐めあってしまって中々向上心が芽生えませんでした。
このブログと出会い、てっちゃんが競合の店長だったら自店は即破滅の危機感を抱きながらお付き合いさせて頂いてます。
今「肩の力を抜いたら」間違いなく当社は存亡の危機にさらされるでしょう・・・と言って私一人で会社を残せる力なんて何もありません。
でも、残りの会社人生が間違いなく私より長い部下達を不幸な目に遭わせるのは店長として最も避けなければならない事でしょう。
残りの会社人生は「正しいと信ずる事をやろう」と思います。
今の売上進捗でいくと、会社は更に経費削減の指示を出すでしょう。経費削減は一時的には利益効果があるにしても、守りの経営が客数減を招き負のスパイラルに陥る事は安易に想像出来ます。今年は会社に反抗?して攻めの投資をしたいと思います。当然経費も予算オーバーするでしょうが結果お客様が増え店が潤えば正しい判断をしたと思いたいのです。
単年度では結果は出ないかも知れません。それで責任(降格)を取る覚悟も出来ています。
30年お世話になった会社です。最後位は自分の力で少しでも会社に恩返しが出来ればと思います。そしてその姿勢を部下と共有出来ればと思うこの頃です。
投稿: dadama | 2012年4月 3日 (火) 23時17分