人間の強み③
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
以前のブログで記した「人間の強み②」
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-e395.html
人類の進化の歴史をひも解き、人間の平和や素晴らしさを考察する番組であるNHKスペシャルの「ヒューマン」。
その3回目が先日放映された。
今回のテーマは「農耕」。
自然を利用して生きる工夫を組織的に広め、生物の中でも圧倒的なスピードで進化を遂げた人類。
しかし、その自然の利用にもいつしか限界が現われ、人口の増加と共に如何に食料を増産するかの課題に直面する。
そして、自然を利用することから、自然を育てて食料を得る事を覚える。
「農耕」の技術の取得である。
しかし、農耕がスタートするとともに、部族間のトラブルが多発する。
えっ、農耕技術は平和のスタートではないの?。
そう勝手にシナリオを描いて見ていたが、その逆だったようだ。
要は、農耕エリアの奪い合いが発生したらしい。
人間の脳には、初期の脳内に「篇桃体」が存在し、闘争ホルモンが分泌する。
それが、部族間闘争を引き起こすのだが、平和を守るホルモンも存在する。
それが、祈りであり、誓いであり、信じる心である。
それにより、闘争相手と同じ祈りや誓いを交わす場所(集会所)を設けて、そこでお互いに御馳走を分かち合い、和平ホルモンを醸し出してまとまりを得ていく術を知る。
ちなみに、古代から人間の御馳走と言えば「米」「肉」「酒」の3大食料なのだそうだ。
「米」は普段の主食の最高峰
「肉」はタンパク源の最高峰
「酒」は神からの頂き物
これは、国の違いや言葉の違いいう壁を越えて、全く異ならない3大御馳走なのだそうだ。
だから、古代人達は生産性の悪い小麦から今でいうビールを作り、大切な場面で「神からの頂き物」を振るまい、人間同士の結束を固めるために生産し続けてきたらしいのだ。
その延長線で、小麦の生産性が高まり、その小麦栽培の技術を持っていろいろな地球上の災難という困難を乗り越えて人類が全世界に広まっていった原動力となったのだ。
この番組(今回のヒューマン)を見て想った事がある。
「食卓とは、平和の証だったのか?」
そこには、米があり肉があり酒がある。
そしてそこに人が集い、平和を誓い、結束を固める。
食料を扱う我々の仕事とは、単に生きるための道具を売る仕事では無く、その食卓を満たす仕事なのである。
この番組を信じるとすれば、その食卓とはもともと平和の象徴。
それは、人々に平和の証としての食卓を、より豊かに演出していただく使命を負っているということでもある。
いろいろな願いを込めて生産された食材。
その願いを、醒めないうちに食卓に届ける事が、我々の使命なのだ。
そう置き換えて、この番組を見終わった。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
食品を販売する者としての永遠のテーマなんだと最近思うようになってきました。
食を通して得られる「素敵な未来」をどう演出するか。
そんな想い入れを具現化させる術が我々の商売なのだと思いたいですね。
投稿: てっちゃん | 2012年2月24日 (金) 23時46分
平和の証の食卓・・・
この食卓の演出にどのように係るのか?
お客様の平和の為の商売。食に携わる仕事というのは実に奥深いのですね。
安いばかりが能じゃない、安さで店舗の評価をされるのは売手側の提案不足や知識不足である事を痛感する今日この頃です。
価格では求められない、食で得られる幸福とは何かを追求していきたいと思っております。
投稿: dadama | 2012年2月24日 (金) 21時27分