一年で一番美味しいというコンセプト
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
旬の先取り。
各企業が血眼になって取りかかる提案。
みかんの季節に先立ち、酸っぱい時期から先行販売する。
いちごの旬を迎える前に、年末からいちごを販売していく。
全てがそんな調子で、旬を先取りしていく。
旬を追えば、盛りが弱くなる。
その商品が一番美味しく時期に、本当に売り込んでいるのか?。
そんなズレが出てくるのも、旬を追えば追うほど露出してくる課題でもある。
ちなみに、商品の産地のスーパーでは、その商品が店先で一番量販されるタイミングとは、一番商品が出回り安価になり、更に味も乗ってきたタイミングである。
それ以前は、東京方面の首都圏に優先的に出荷。
地元には、一番美味しい時期に安価で出回るのである。
かき貝もそうだ。
今年は、産地では出回り始める11月などは、逆に食べないのである。
一番の消費時期は、12月は別にしても、1月~2月である。
一年で一番美味しい時期。
知る人ぞ、知り、そのタイミングで大いに食する。
それが一番頭の良い、食べ方だと思っている。
「初物は、長生き出来る」
そんな諺もあるが、その満足感は確かに重要だとは思う。
但し、その物の一番美味しい時期を知る事も大切である。
販売者がそれに熟知する事は、絶対の条件。
そして、一番美味しい時期に、徹底して仕掛ける。
または、これが最後の大放出と称して、名残惜しんで販売する。
そんな謂われが、人の心を掴むのではないか。
この時期、我々の目から消えていく商品。
「サンふじりんご」。
一年を通して一番売上を造る国産果実。
しかし、ひっそりとこの時期に消えていく。
今は冷蔵ケースで販売されてはいるが、まだまだ「蜜」も入っている。
「まだ貯蔵物には、ならないのか?。」
「まだですね。蜜も入っていますし。」
「貯蔵物になる前に、一発やるか?。」
担当者は心得ましたとばかりに、返答する。
今年の10月までは、蜜入りのサンふじりんごの味は、もう味わえない。
そう思えば、買いだめしてでも購入する人もいるだろう。
日本が世界の誇る「ふじりんご」である。
一年で、一番美味しい時期に仕掛ける。
今年最後の時期に、大放出する。
そんなコンセプトを、今年のテーマの一つにしてみようかと思っている。
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