POPで何を伝えるか
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
POP。
ポイント・オブ・パーチェス
なんのこっちゃ?。
業界では当たり前のPOPだが、この略を正確に把握している方は少ないだろう。
“いやいやてっちゃん。我が社ではテストに出るよ”
企業によっては、入社数年間の業界用語テストの常連単語に入っている言葉でもある。
普段は何気なく使っている業界用語「POP」。
さて、皆さんは、どんな意図とこだわりを持って使っているのだろうか?。
基本的には、「商品名」と「売価」。
平台等の陳列された商品を、再度POPにて、品名と売価を表示。
メーカー製造の商品であれば、商品に売価が表示されていない為、その商品の近くに「品名」と「売価」を表示して、その商品の価格を分かりやすく表示しておかなければならない。
しかし、生鮮の商品。特に、鮮魚や精肉、そして惣菜の商品であれば、バラ販売意外のパック商品には、品名と売価が値付けされており、その商品を見れば品名と売価は分かるのである。
それを、わざわざ、品名と売価を表示するということは、価格面を強調したり298円均一のような同価格を強調したりする場面である。
更に、売場にPOPがひとつも無いと、なんか物足りなさが残り、寂しい感じを払拭する目的もあるだろう。
基本的には、メーカーパック品のJANコード管理の商品は品名と売価のPOP取り付けは必須となるが、問題はそれ以外のインストア製造の商品のPOP取り付けである。
私は、安さを知らせる目的であれば、価格強調の目的で品名と売価のPOPは取り付けるべきだと思っているが、商品に品名や売価が添付されているインストア商品に対して、わざわざ品名と売価を別POPで表示する必要は無いと思っている。
そんな無駄な労力とコストを賭けるのであれば、もっとやるべきコトを考えるべきだ。
どうやって、この商品をお客様にアピールするか。
お客様にとって、価格面でのメリットが無いのであれば、他にどのメリットを強調すべきなのか。
その事を明確にPOPで訴える事を、考えるべきではないのか。
バイヤーが商品開発した理由。
店舖が企画に入れた理由。
特にフリースペースの平台等は、定番意外に誰かの意志でそこにその商品が陳列されているわけだから、そこには「ある」理由があるハズだ。
その理由が、お客さまへのアピールポイントだ。
そうやって、売価だけでは無い、「ある理由」を強調しようとして売場の企画を立案していくと、「コトPOP」が容易に湧き出てくるのである。
お客様のメリット。
それが、我々小売の最大の情報提案業務ではないのか。
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コメント
かおるさん、コメントありがとうございます。
結構隠れているんですよね。そんなお宝情報が。
でも、なかなかお客様のところまで届いていかない。
我々の仕事が、単に物売りで終わるのか、商品と情報とのサービス業に昇華できるのかは、そこのところなんだと思います。
投稿: てっちゃん | 2012年1月20日 (金) 07時08分
かおるです。
農家の方と接していると普段何気なく扱っている野菜などに思わず唸るような秘密が隠れていることがあります。そういった情報はたいてい商流の中で埋もれていて表に出てきません。そんな情報にフォーカスして、お客様にとってのお役立ち情報や価値として表現することで満足してお買い物していただける。
そんな情報発信が、その地域におけるお店の存在価値の一つだと思います。
投稿: かおる | 2012年1月19日 (木) 23時56分