« ネットチラシの効果 | トップページ | ダウンサイジング »

2011年7月28日 (木)

NHKスペシャルから

皆さん、こんにちは
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


久しぶりに「NHKスペシャル」らしい番組を見せて頂いた。

 「なでしこジャパン・世界一への道」

  ご存知、今回の女子ワールドカップサッカーのなでしこジャパンの優勝を冷静に
  分析した初めての番組だった。

  優勝直後は、その話題で歓喜する日本の感情を最優先に、優勝の喜びを取り
  上げた番組が多かったが、その熱が冷めつつあるこの時期に、そこを追求する
  今回の「NHKスペシャル」は、流石に他の報道番組の追随を許さないNHKらしさ
  に溢れていた。

 今回のワールドカップの各試合の中でも、決勝のアメリカ戦に絞り込み、そこでの
 試合の流れと、各人の行動、そして場面場面での試合を左右する重要な言葉と
 それに呼応するチームの一体感を中心に放映されていた。

 今回のワールドカップを制した事実を、決勝戦に絞り込んだドキュメントとして取材
 することによって、より鮮明に浮きだたせる事で、わかりやすく伝えている。

  たかだか一時間の番組で、これほど本質に迫った番組造りは、流石にHNKだ。

 何が、この番組をして、それほどまでに本質に迫れたのか?。

  選手たちへの、核心に迫るインタビューと、それらからの分析力だろう。

 選手たちの喜びの声と国民の感情を表現した民放各社の番組とは異なり、決勝
 での場面場面での選手や監督の言葉や行動から、チームが何を感じどう行動を
 変え、それが何をもたらしたかの、起承転結が見事なのである。

  筋道がしっかり見え、無駄が無く、結論が導き出されているのだ。

 番組では、相手エースのワンバック選手も出演し、アメリカ側からの視点でも、
 今回の試合を捉えている。

  そして、今回の番組を通して見えてきたのは、宮間選手の存在だった。

 帰国直後の民放各社の番組から、彼女の存在は無かった。

  “あれだけ活躍したのに、なぜ他の選手と共に出演しないのか?”

 宮間選手は、地元の所属チームに早速合流し、汗を流していたのだ。
 帰国直後の合同記者会見で、彼女は語った。

  「今回は、皆が自分の力をフランクフルトのピッチに全て置いてきた結果の勝
  利である」

 “凄い事を言うなぁ~”

  そう思っていたが、その彼女が、他の選手が民放出演をする中、地元チームに
  合流し次期なでしこリーグへ向けて早速汗を流していたのだった。

 “こいつは、凄い奴だ”

  決勝のPKでのゴールで、この試合の行方を決めた存在だとは思っていたが、
  その彼女の存在は、帰国後の彼女の行動で更に証明されたと言える。

 宮間選手の行動の凄さは、PK戦直後の行動にも現われていた。

  熊谷選手の決勝ゴールの後、皆が歓喜の行動をする中、自ら在籍したアメリカ
  リーグの仲間達に気遣い、感情を異常に表現する事は無かった。

 “筋の通った女だ”

  筋を通す男が少なくなっていく中、筋を通す女が出現する。
  録画ビデオを見ていると、彼女には「勝負師の目」が備わっているのがわかる。

 勝負師。

  勝負事の機微を見極め、ここぞの場面で存在感を極める。

 “こいつがいる限り、女子サッカー界はいける”

  澤の後継者と言われているらしいが、すでに彼女の域を越えようとしているの
  ではないか。

 そんな存在の宮間選手をしっかり追いかける所に、NHKスペシャルの真髄があ
 る。

  澤選手から、女子サッカー界は、どう宮間選手に引き継がれていくのか、私は
  この点を見つめていきたいと、この番組を見て想った。




 

|

« ネットチラシの効果 | トップページ | ダウンサイジング »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: NHKスペシャルから:

« ネットチラシの効果 | トップページ | ダウンサイジング »