その時
皆さん、こんにちは。 |
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。 |
昼食を終え、稟議書を取り出して“さぁ~書こうか”、と思いペンを走らせた時だ。 |
小さな横揺れが、少し長い時間続いた。 |
“なかなか落ち着かないなぁ~” |
さらに、 |
“だんだん、大きくなっていくぞ?” |
二階の店長室から駆け降り、店内に入った。 |
まだ、揺れている。 |
というより、増している。 |
まっすぐ歩けない状態だ。 |
店内の食品の陳列棚が揺れ始めた。 |
天井の防炎ガラスが、音を立てて軋んでいる。 |
通路毎の案内板も大揺れに揺れている。 |
条件反射的に、酒売場に向かった。 |
まだ倒れてはいないが、いつ棚ごと倒れてもおかしく無い。 |
更に、レジ上の照明も揺れている。 |
“どう、すべきか?” |
一瞬迷った。 |
その瞬間に、サービスカウンターにいたレジ担当者が、お客様を避難させた。 |
酒売場の瓶ものは揺れながらも落下まではしてこない。 |
ようやくおさまりかけたのを機に、店内を巡回しながら、各部責任者に声をか |
けた。 |
「部門内のバックヤードは大丈夫か?。」 |
更に、「全員で手分けして、店内の整理をしてくれ。」 |
その後、レジ担当者がお客様を店内に呼び込み、再度清算を始めた。 |
私はすかさず、店内、店外をチェックした。 |
“特に、異常は無し” |
とりあえず、本部に電話したが通じなかった。 |
女房の携帯も繋がらなかった。 |
“結構、大きな地震だったなぁ~、ここに越してきて初めての規模だ” |
その後、大きな余震ははったものの、営業を妨げるものは無かった。 |
30分程度してからだろうか、本部から電話が入った。 |
「状況はどうですか?。」 |
「ええ、酒の落下はなく、なんとかすぐ営業続けました。」 |
「ええぇ~っ、営業してんの!。ちょっと待ってね!。 |
『部長!営業しているようです!』 |
「今ままで電話した店舗で、営業しているのは初めてですよ。」 |
「えっ、周りはそんなにひどいんですか?。」 |
「どこも、地震の後は営業していませんよ、信じられない。」 |
その後、夕方から、一気に「惣菜」「ベーカリー」「カップ麺」「パン」等が欠品 |
していった。 |
“いったい、これからどうなるんだろう?” |
今日何度かの大きな余震に揺れながら、テレビを見て想った。 |
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コメント
Dの彼さん、コメントありがとうございます。
残念な事ですね。
当社の本部は、その時以来、現場へのいたわりの言葉が添えられるようになり、本部との距離感が無くなりました。
投稿: てっちゃん | 2011年3月18日 (金) 06時24分
ふるたさん、コメントありがとうございます。
ご心配をかけていますが、無事です。
内陸故に、地震被害だけで済んでいます。
現在は、「計画停電」への対応に苦慮しています。
投稿: てっちゃん | 2011年3月18日 (金) 06時16分
震災後、現場に足も運ばず、電話で安否も確認したりも一切しない弊社の専務から昨日の朝、電話が来まして開口一番[三日間提出物出てないけどどうして?店長の仕事だろ]でした。
私はお客様の面前でもありましたが[状況考えろ、バカヤロー]と怒鳴りつけ電話を切りました。普段現場にも来ない者は、人の命より提出物のほうが大事であり、これじゃ第一線でお客様の応対をしてる現場とは一生分かりあえないと思いとても悲しくなりました。これじゃまるで戦争中に前途ある若者を第一線の戦地に送り込み、自分だけ安全な場所で好き勝手言ってる指揮官と変わりません。
非常時こそ様々な人間性が表れますね。できるところから頑張りましょう。
投稿: Dの彼 | 2011年3月17日 (木) 05時25分
とにかく、けんたさんも怪我無くて幸いでした。
僕の所は、南海大地震が、今後発生すると言われてます。
豪雨で、数店舗が水没した事は、ありましたけど、営業は、続けました。
程度は、違うけど…
安易には、使え無いけど…
頑張って下さい。
何かありましたら連絡をお願いします。
投稿: ふるた | 2011年3月17日 (木) 01時40分