川口エリアMR③
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
川口エリアMRシリーズの第三弾。
街中立地のGMSの新しいフォーマットが、業態転換。
中途半端な規模と空洞化が進む駅前立地。
しかし、高齢化が進むも確実にお客様は存在する。
そこを狙ってのGMSの業態転換が進行している。
今回の川口MRはそんな立地の2社と、その狭間のSMをMRした。
まずは、「S社」。
ウォルマート傘下に入り、完全に同社のフォーマットを定着させている「S社」。
この店舗は、駐車場への入りにくさも手伝ってか、店内のお客様は少なかった。
店内は、日本国内の伝統的な食品フロアのフォーマットに、アメリカ的な什器を
使用した売場は、どうも違和感が多い。
価格的には安さ感が豊富で、専用のPOP用紙で価格がわかりやすく、その部分
は流石ウォルマート流だなぁ~と思えるが、このエリアの高齢者のお客様の買い
周りを考えると、アンマッチを感じてしまう。
更に店内の商品陳列も、倉庫型店舗を想定した陳列で、高い壁のような陳列棚
に通路が遮られ、圧迫感が高い。
そして、次に取り上げる「I社」の業態転換の「P店」の圧倒的な価格破壊ぶりに、
「S社」の存在意義が薄れているのも事実。
そのような状況での、「I社」P店。
圧倒的な価格リーダーぶり。
この地域でまさにプライスリーダーを握っている。
更に、青果物の安さだけを狙っている訳では無く、時間帯別に果実のタイムサ
ービスがあったり、鮮魚のお刺身の作り立てでお買い得な商品のタイムサービ
スがあったりと、どの時間帯に行っても楽しませてくれる店内のライブ感が豊富。
午後4時頃だろうか、突然店内放送が始まり、伊予柑1袋298円の超お買い得
価格でのタイムサービスが始まった。
その店内放送が面白く、店長だと思われる方のライブ感豊富な口調がこの企業
のイメージを一新させてくれる。
“こんなライブ放送ができたんだ!”
この企業が、こんなフロンティアスピリットを持っていたとは以外である。
それも含めて、この企業がこの業態転換での成功有無を問う以前に、
人がフロンティア精神を身に付け、この難局を突破しようとしている姿勢に
脅威を覚えるのである。
最後は、「Y社」。
上記2社に囲まれ、特に前出の「I社」に接し、この日の集客は厳しい状況だっ
た。
思えば、この企業の品揃えと品質志向は、かっての上記「I社」が目指したGMS
そのものであり、その「I社」が価格志向を模索し、SM各社が品質志向を目指す
時代になってしまったことが今後の方向性なのかと感じてしまう。
生鮮各部の品揃えや惣菜の商品群は、毎日来店して安心して買い物が出来る
安心感を与えてくれるし、多少割高でも「味」「品質」の存在感を感じさせてくれ
る。
しかし、
その事だけに「精」を出してしまうと、「価格」に対する企業努力で競合他社に
遅れを取ってしまう事になる。
その結果が、このエリアの状況なのではないか。
独自性を発揮する事は大切だ。
しかし、地域スーパーの本来の存在価値。
その中で共存共栄していく。それも利益創造しながら共存していく存在軸。
この3店舖からは、学ばされることは多い。
PS
川口エリアMR③の写真を載せました。どうぞ。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kawagutimrsann/
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