退職の季節
いよいよ2月への突入。 |
そして、退職の季節でもある。 |
新年度を前に、この企業を退職し新規企業へ向かう、又はそう決意した人間に |
とって、2月とは、そういう時期なのかもしれない。 |
先日、そんな従業員が発生し、そのフォローの為の人事異動が発令されていた。 |
私も、過去にそんな理由から面接した人材は、枚挙に暇が無い。 |
「辞めて、どうするんだ?。」 |
「工場とか、別の業種で仕事をしてみたいんです。」 |
「またはじめからやり直しだぞ。」 |
「ええ、心機一転、一からやり直して見ます。」 |
そんな会話の時には、私は、絶対に相手の退職を止めさせる。 |
また、その自信もある。 |
仕事とは、誰でも、どんな企業でも、初めの3年は下積みだと思っている。 |
どんなに花形企業でさえ、下積みを経験して、営業の外回りを経験して、本質に |
近づいていく。 |
ましてや、それを経験せずに階段を上ってしまうと、必ずどこかで壁にぶつかる。 |
だから、下積みという遠回りが、いつしかその企業の基本を理解する本質だった |
りするのだ。 |
その過程を卒業するのに、最低3年はかかると思っている。 |
その3年を経過すると、どんよりした不安という雲を突き抜け、いままで見えなか |
った雲の上の |
大空を覗く事が出来る。 |
“雲の上は、こんな世界だったのか” |
ようやく、この業界、この企業の仕組みが理解され、自分の明るい未来が見え |
てくる。 |
そこまでやり通していかなければ、どんな花形企業に入社したところで、未来は |
見えない。 |
「そこまでは、辛抱しろ!。」 |
そんな話をすると、大方の人間は、一度は退職を留まる。 |
特に2年~3年目の若手は、その後吹っ切れたように仕事に打ち込み、退職を |
忘れていく。 |
入社後、2~3年が、自分が不安に突き落とされる最大の時期なのだ。 |
だから、入社2年~5年の人間には、必ず退職を踏みとどまらせる。 |
“もう少しで、この業界、この企業が見えてくる” |
その時になって初めてその下積みの大切さがわかり、それが基本になっている |
ことを知るのだ。 |
新たな企業に転職するということは、その失われた3年間を、もう一度経験しな |
ければならない。 |
これほどの、時間の無駄は無いと思っている。 |
転職を繰り返す人間は、この3年間が待てないのである。 |
しかし、入社1年~2年の人間には、どうするか?。 |
「今なら、やり直せるぞ。」 |
時期や理由もあるが、違う道に進んでしまったと後悔しているのであれば、 |
退職を進める場合もある。 |
ただ、退職の理由には、いろいろあるものだ。 |
上記のように、単純に「自分の進路」の狭間で悩み、決意する場合もある。 |
しかし大抵は、それを表面上の理由にしながら、奥底には「人間関係」を隠して |
いる場合が多い。 |
人間関係上の様々な問題は、なかなか本質が浮き出てこない。 |
それは、それを持ちだす事による、人間のプライドの問題でもあるからだ。 |
“人間関係の理由で逃げたと思われたくない”というのが本音だろう。 |
この人間関係で、人は大いに悩み、傷つき、体調を壊す。 |
しかし、この人間関係の問題は、いくらでも解決策は存在するものが。 |
そして企業は、この問題で、優秀な人材を簡単に失っていく。 |
人間関係からの退職に関しては、いくらでも解決策を講じる余地はある。 |
黙っていたって、3年も我慢すれば、お互いの人事異動の歯車が回り、離れる |
場面が生まれる。 |
それで、人間関係で悩んだ方は、相手から離れる事ができ、一件落着となる。 |
ただ、そこまで我慢出来ないのが、人の常なのだ。 |
しかし、それが見えたなら、人はこの問題で退職などしない。 |
もともとは辞めたくなかったのだから。 |
有無を言わさず、この理由からの退職は、阻止しなければならない。 |
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コメント
袋小路さん、コメントありがとうございます。
12年勤めて現在は30代半ばですか?。
当然、次に考えているのも、現職の経験を活かした仕事でしょうね?。
それならば相談に乗りますよ。
そして、長く務めたという理由だけで重宝したり、その経験だけで評価する企業などないと思った方が賢明だと思ってください。
更にそれでも、自分は企業にとって利益貢献度の高い人材だと自認しているのであれば、真剣に相談にのりますが、如何でしょうか?
よろしければ、メールください。
投稿: てっちゃん | 2011年2月 3日 (木) 23時02分
自分も今12年勤めた会社を辞めようか思案中の者です。長く勤めたから、重宝されたり、その経験が生かされないのなら、何年でも同じような気がしてます。ならば、外界に出るのも一考かと考えてますが?いかがでしょう?
投稿: 袋小路 | 2011年2月 3日 (木) 18時44分