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2010年10月15日 (金)

天然ぶりの送り込み

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


鮮魚を何とかしたい。

 自店も、全社も構造的な問題を解決し、他部門同様に軌道に乗せたい。

 そんな想いを持って、現在取り組んでいる。

  家庭環境や人々の暮らしが変化し、魚を調理しない料理しない食べない環境
  が定着しているのは確かだが、必ずしもそんな環境のお客様だけでは無い。

  鮮魚売場の定位置管理が進化し、常にあるべき売場にあるべき商品が品揃
  え出来る安定感を得てきた。

  しかし、逆に言うと、相場感度が弱まり、相場によってダイナミックな売場変更
  が出来にくい環境を、自ら縛ってしまっているとも言える。

   その縛りを、どうほどいていくか。

  元来、相場品ほど、価格が打ち出しやすく、売上と利益の取れる商材は無い。
  だから、相場下落時に、徹底して売り込んで売上+利益拡大を図る、という
  図式は、鮮魚の商売の基本中の基本だ。

  それが、初心者でもわかりやすく、造りやすい売場造りに移行し、非相場品
  のみの販売計画に終始し始めると、相場感度を失っていく。

   そのバランスを、どう折り合いをつけていくか。

  事前販売計画が、密になればなるほど、その後の変更が利かない。
  得てして、相場が崩れ、チャンス商材が出回るのは、いつも直前だ。
  その直前の大きな変化と大きなチャンスをものにするのは、老舗の魚屋。

 先日、バイヤーと話していた折に、今の相場でのチャンス商材の話になった。

  「てっちゃん、今相場でチャンスのあるのは、天然ぶりですよ。3切398円で
  十分量販できる相場まで下がっています。」

   「それは、各店の発注に頼って、発注数量が決定されているのか?。」

  「基本的には、そうですよ。」

   「送り込んだら、どうだ。うちのお店でも20本はもらうよ。」

  「わかりました。そうしてみます。」

 折しも、翌日は築地の日で、バイヤーは築地市場に入り込む予定だ。
 私は、それを受けて、先週の「ぶり」の販売数量や金額をデータで出力し、
 その用紙に、手書きでコメントを書き込んだ。

  “各店店長様へ、天然ぶりが相場急落で、大いに量販のチャンスがあります。
  明日、バイヤーから大量の送り込みがあります。脂の乗りも上々で最高の
  量販チャンスです。売り方は、こんな売り方、あんな売り方、特に厚切りや
  フライ・鍋用の用途でSKUを造り、拡販してください”

 そんな内容の案内を、全店にファックスで送付した。

  当店にも、2入れで12ケース納品された。

 早速、チーフと打合せをして、売場、アイテム等を決め、鮮魚で商品化が進ん
 だ。
 売場スペースも、急遽、デイリーの平台の一部を鮮魚で借り入れ、空いたスペ
 ース6尺でダイナミックな天然ぶりの売場が出来上がった。

  “上々だ”

 気分の乗った私は、午後から担当者に、「ぶり2切追加で20パック」と指示。
 しかし、午前中にぐずついていた天気が、午後以降本降りに変化し、午後6時
 移行のお客様の足が止まってしまった。

  大ロスになってしまった。

 それでも、見えてきた「ぶり」の売り込み方。

  ぶりは午後4時までが勝負、それ以降は味付け提案が人気。
  以外に、大切りや厚切りが売れる。更にはフライ用(骨無し、小切り)も人気。
  一番潰しがきくのが「刺身」。最後は「海鮮盛り合せ」で売切り。

 更に数日後には、「生かつお」が季節外れの相場安。

  これも、事前計画を押しのけ、定番のスペースを拡大させ、売り込む計画を
  立案した。

  この繰り返しが、一カ月後、二ヶ月後に、数値がどう変化していくのか?。
  それは、お客様に伝わったのかどうかの、指標でもある。

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コメント

ふるたさん、コメントありがとうございます。
手間をかけなければ、利益は残せないし、どこかでリスクを負って、どこかでリスクを分散することを、体に刷り込ませていましたね。鮮魚は「アラ」で儲ける技術で粗利が決まる部門。この技術の伝承が全てだと考えています。正身の商品化は誰だって身につけていくものですから。

投稿: てっちゃん | 2010年10月16日 (土) 19時10分

こんにちは・・・・

僕も水産部門のリーダーとして、試行錯誤していた時もありましたけど、水産部門は、大幅に拡販しようとしたらリスクを抱えてしまうけど、やっぱり、面白い部門ですよね。
ハイリスク・ハイリターンに近いところもありますけど、お店の鮮度とかお客様の来店を左右するするぐらいの力は、ありますもんね。
鰤なら、ぶりしゃぶ・焼き物・煮物・刺身とSKUもかなり展開できるので、お客様からすると選ぶ楽しさもプラスされそうですね。
鰤のアラを使っての鰤大根もいいですね。
水産部門のリーダーの時には、アラを少しでも高く売りたいがために、簡単に湯通しして、綺麗にして販売してました。
アラをそのままだと血とかで、汚く感じますから。
下処理をしたのを販売していました。
鰹ならもっと色々と作れますよ。
なんせ本場ですから(笑)

投稿: ふるた | 2010年10月16日 (土) 13時26分

けんたさん、コメントありがとうございます。
売り込む技術は、経験の積み重ねで必ず身に付くもの、という信念で突破してけると信じています。
問題は続ける勇気と忍耐と体力だと思っています。
お互い、頑張りましょう。

投稿: てっちゃん | 2010年10月15日 (金) 23時54分

こんばんわ

そういう相場感をなくしたら
鮮魚はやっていけませんよね
リスクは常につきまといますが
立ち向かわなければと思っています

投稿: けんた | 2010年10月15日 (金) 18時44分

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