幻の売場とは。
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、ある方から言われた。
「幻の売場って、なんでも売れるんですか?。」
「なんでも、売れますよ。」
「えっ、そんな魔法のような売場があるんですか。」
「そこでは、今何を売っているんですか?。」
「今は、黒の日にちなんで、黒豆を売っています。」
どんな死に筋の商品でも、魔法のように売れる売場と思っていたようだ。
その売場では、今まで、
「バジル&レモンカップ麺」「スイートポテト」「揖保の糸」「南高梅」等を仕掛けた。
私にとっての、挑戦する売場である。
売場と言っても、冷ケース自体は部門で計画して展開する売場であり、
幻の売場は、そのサイドに非冷で展開する売場である。
本来は、売場では無いのかも知れない。
私が勝手に、売場にして、幻にしてしまったのかもしれない。
もともとは、お客様をお惣菜方向へ向かわせる為に、敢えて単品を量販する
売場として平台脇に商品を積み込んだのがきっかけだった。
すると、他の売場よりも商品回転が高い事がわかってきた。
“ここは、以外にお客様への提案が伝わるかも”
そして、手始めに新商品として登場した「バジル&レモン」。朝のめざましテレビ
で美味しそうに食べているキャスターを見て即決断。担当者が呆れてしまうほど
の50ケースで積み込んだ。それが、予定以上のスピードで消化した。
更に、「スィートポテト」も、春のお彼岸に向けてバイヤーが呆れるくらいの30ケ
ース(15万)を積み込み、売れすぎて追加(更に30ケース)発注してしまうほど
の売れ行きだった。
そうして、夏へ向けて、担当者の意見を取り入れ、「揖保の糸」を100ケース
発注したら、本部のスタッフが全て呆れていたという。
バイヤーに原価交渉していただき、これも予定通りのお盆前には消化できた。
このような過程が、お客様と私との信頼関係になっていったのだろう。
“ここに来れば、なにかがある。お得な提案がある。黙って一つ買ってみるか”
そんな認識を持って頂いているのだろうか。
だから、ある方に返した、「なんでも売れますよ。」というのは、今現在の話で
あって、当初からそんな魔法の売場では無かったのだ。
それが、「売場を育てる」
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-1a4c.html
と言う事なのだろう。
今展開している「黒豆」も、1日平均70袋ぐらい売れている。
当店の売れ数からすれば、異常値だ。
10袋入り、100ケースだから、このペースだと15日で完売だ。
予定通りの動き。
ここでの販売計画数量を聞いて、まずほとんどの人が、呆れる。
しかし、私なりには、売る自信があり、そしてその通りの動きをしてくれる。
それは、上記過程を経過してきて言える、“お客様との信頼関係”そのものだ。
この売場でのお客様の期待と、私の呆れるほどの販売計画。
そして、そんな「異常値」を叩きだしている部門や単品ほど業績が良い。
やはりそれは、単品の問題では無く、その単品を通してお客様に伝わり、
その単品量販という考え方が他の単品の販売技術へも伝染していくのだろう。
それを、「鮮魚」で「ベーカリー」でも伝染させなければ、と思っている。
| 固定リンク
「商売」カテゴリの記事
- 今年のりんご(2024.12.07)
- 12月商戦へ向けて(2024.11.30)
- 魚部門を支える顧客層とは?(2024.11.23)
- 即食がこだわるべきもの(2024.11.22)
- 入口の五感(2024.11.19)
コメント
ふるたさん、コメントありがとうございます。
私は、スーパーマーケットの従業員の基本中の基本は、「単品を売る技術」の習得だと思っています。
その為に、全てのシステムが構築されていかなければならない、と。
組織がその為に組織化されれば、必ず強くなれる。
ふるたさん、鮮魚に関してのコメントもお願いしますね。
投稿: てっちゃん | 2010年9月 9日 (木) 06時43分
こんにちは・・・・
凄いですね~
スーパーマーケットの販売の基本って、単品大量販売だと思いますよ。
僕も単品を色々な手を考えて大量に売るのって、大好きです。
鮮魚担当の時にもよくやってました。
単品を売りこなせない人には、提案したり組み合わせたりしても、結果として売りこなすことは、できないですからね
投稿: ふるた | 2010年9月 8日 (水) 17時40分