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2010年8月19日 (木)

鮮魚へ目を向ける

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日の記事で、果実の取り組みがお盆へつながった事を記した。

 いつまで、果実に取り組むのか?。

  そう、問われれば、いつまでもだ。

 しかし、メインの取り組みとしては、このお盆までと決めていた。
 その後も、店長間の情報発信は継続していく。
 
  そう言う意味では、年末まで関心を持ちながら、情報を発信し、毎週の売場
  造りと数量計画へは関心を持っていく。

  しかし、私個人のお店での取り組みは、お盆を以って終了と決めていた。

 何故か?。

  青果に飽きたからでは、無い。
  もっと緊急を要する部門が、あるからだ。

 「鮮魚」

  構造的に魚離れが進行し、漁獲量も減少し、魚価が上がり、毎年不安定。
  しかし、海に囲まれた日本と言う国において、魚に対するDNAは、我々の
  魚離れなどほんのちっぽけな程に、体内に刷り込まれているのだ。

   “本気で、売っていないだけ”

  それは、鮮魚出身の私たちの世代から、次世代へ伝えられなかった伝統でも
  ある。

 今回のお盆に、私は「果実」の取り組みで学んだ事が多い。

  毎週の単品量販。
  バイヤーとの情報交換と連動。
  自らの売場造りとそれで学んだ商売の技術。

   “店長が入り込んで、数値を改善する”

  店長として、後には引けない状況に自らを追い込み、突破する。
  そんな時、人は、必死に知恵を絞り、行動を起こし、結果を出す。

   “自分を信じて、鮮魚に入り込む”

  お盆前から、おぼろげながら、そう思っていた。

 当然、私のお店を皮きりにだが、果実で数値を変えたように、自店だけの問題
 では解決できない事柄も多い。

 むしろ、そのほうがウェイト的には大きいかもしれない。

  バイヤーと共に、本部を動かし、全社的に改善していく。

 とにかく、構造的に「縮小均衡」に陥っているのは、間違い無い事だ。
 
  それは、鮮魚という部門特性から、「刺身」「生物」という分野に偏り過ぎた
  傾向もある。

  更には、家庭環境や社会環境の変化から、匂いやゴミに対する罪悪感。

  また、骨の多さや形状の複雑さから、幼児やママが食べ方を知らない実態。

 売る方も、買う方も、魚を知らないで流通している現状。

  そして、それを理解したうえで、どう地域貢献していくのか?。

 また、私の引き出しが増えていく。

  そんな、予感だ。






 

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コメント

通りすがりさんへ。
現代は、包丁を使って手料理上手に旦那に貢献するより、ブルーレイでダビングを手際よく実行できる主婦が有能な主婦なのかも。
「スーパー大好きママさん」のような方は化石のような(失礼!)存在なのかも知れません。

投稿: てっちゃん | 2010年8月22日 (日) 22時22分

こんなこと言ったらA級戦犯になるかもしれませんが、まあ、てっちゃん先生ならMRしていて気づいているからいいかな?

うちの会社は魚介系のフライパンメニューに力を入れています。

魚焼き機、グリルで魚を焼けない主婦もいます!私も生焼けを食べさせられたことがあります。そんな主婦に向けての味付けのフライパン調理するメニューが大きな鍵になっているかもしれません!

投稿: 通りすがり | 2010年8月22日 (日) 13時01分

通りすがりさん、コメントありがとうございます。
スーパーとは、日本の主婦を便利にさせる事が社会的使命として成長してきたのだと思います。
もうそれは後戻りできない。そして、それを進化させなければ生き残れない。
通りすがりさんも、是非、鮮魚へ目を向けてください。全国的に鮮魚と言う部門に対して、諦めのムードが漂っているような気がしてならないのです。

投稿: てっちゃん | 2010年8月20日 (金) 06時58分

てっちゃん先生、お仕事お疲れ様です。

たしかに魚は食べ方を知らない人が多いですね!

だからこそ、関連販売が大切になってくると思います。煮魚のタレとか、ムニエルとか調理例が簡単に書かれているものが必要だと思います。
スーパーが日本の主婦をダメにすると聞いたことがありますが、今の時代は魚も骨が付いていては売れない時代ですね。タレだって焼き肉のタレ並に掛ければプロの味みたいな物が売れますね…

これからの時期はサンマですね?てっちゃん先生の手腕をまた勉強させていただきます!

投稿: 通りすがり | 2010年8月19日 (木) 23時18分

kozoさん、コメントありがとうございます。
「壁」の厚さを感じますが、全力で取り組んで見たいと思っています。

投稿: てっちゃん | 2010年8月19日 (木) 07時33分

弊社でも鮮魚の不振が一番の問題です

惣菜の寿司が伸びれば伸びるほど、刺身の売り上げが落ちていくような感じがします。

>鮮魚という部門特性から、「刺身」「生物」という分野に偏り過ぎた

その弊害に他ならないと思います

てっちゃんさんの新たな挑戦に期待してます

投稿: kozo | 2010年8月19日 (木) 05時28分

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