« 白岡エリアMR | トップページ | 仕事の捉え方 »

2010年7月13日 (火)

“やってみせる”ことから始める

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、店長の懇親会があった。

 今回の参加は、いつのもメンバーに、若手新任店長。

 この2月に副店長から昇格した、新任店長も参加した。
 店長として赴任してから、早5ヶ月。
 いろいろと、溜まってきた頃合いなのだろう。

  部下に対する不満、周囲に対する不満が溜まりまくっていた。
 
 私の下で「青果チーフ」をやり、「副店長」に昇格し、その後他店舗に異動して
 その後、店長として昇格した。

 現状の問題を、即、口に出して行動に移す彼のスタイルは、上司としては
 頼もしかった。

 しかし、そのスタイル故に、周囲とぶつかり、トラブルも抱えた。
 それも、自分で乗り越えなければならない「壁」なのだ。

 自ら蒔いた種を、自ら育てて、自らの「収穫」とするか否か。
 チャンスを捉えるか、ピンチと捉えるか?。

 口で言うのは、簡単だが、今現実にその事と向き合っている人間にとっては、
 人生を賭けた、一大事なのだ。

 青果出身の彼は、私のお店が「さくらんぼ」を量販している現実をデータで確認
 しながら、悔しい想いをしていたのだろう。

  「いやぁ~、店長のお店がさくらんぼをどんどん仕掛けているのを、指をくわえ
  て見ていましたよ。青果にはあんまり口出ししないで、どういう計画と発注をす
  るのか任せていましたが、駄目ですね。さくらんぼのこの相場安に全然反応
  しませんよ。本当に何を考えているのか。」

 「俺は今、果実にどっぷり浸かっているよ。理由は、“やってみせる”為だ。

 “やって見せ、言って聞かせて、させて見て、誉めてやらねば、人は動かじ”

 まずは、店長自ら、やって見せなければ絶対に分からないって。経験者は
 簡単に言うが、未経験者は見せてもらって初めて、店長の言う挑戦という
 意味がわかるのだ。そう言う意味で、俺は今年1年は、俺のいう挑戦、チャレン
 ジを徹底して“やって見せ”ていくつもりだ。」

  「はぁ~、そういうもんですかねぇ~。今までの俺のスタンスは間違っていたん
  ですかねぇ~。」

 「当たり、ハズレの問題では無い。店長としてのスタンスの問題だ。そのスタンス
 も、現状と将来では変化するのもだ。経験の少ない部下であればやって見せるし
 経験があれば背中を後押しする事だ。ただ、どこかの場面で、店長として“やって
 見せる”場面は、頻繁に造っていかないと部下はついてこないものだよ。」

  「わかりました。即明日から、“やって見せる”場面をどんどん造っていきます。」

 部門チーフを離れ、副店長、店長と上段から商売を観れる立場になれば、部門
 という狭い範囲の細部がどんどん見えてくるものだ。

 それは、今現在、いろいろな経験を積んだ自分だから見える世界であって、
 現在の当事者の部門チーフには、見えると限らない。いやむしろ見えていない
 と思ったほうが正解だ。

  “言って聞かせる前に、やって見せることが、優先する”

 山本五十六の格言の原型となった、米沢藩主の上杉鷹山の格言。

  “してみせて、言って聞かせて、させてみる”

 そして、山本五十六連合艦隊司令長官の、今でも語り継がれる名言

  “やって見せ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ”

 組織のトップとして、ますます、自ら“やって見せ”られる上司が求められている
 ように感じる。

  それは、現場で部下を率いる監督として、痛切に感じる命題なのだ。

|

« 白岡エリアMR | トップページ | 仕事の捉え方 »

部下育成」カテゴリの記事

コメント

通りすがりさん、コメントありがとうございます。
商品を企画し、数量を挑戦し、共に知恵を出し合い売り切る。
挑戦する数量だから、売場造りや売り切る売りこなしに全力を注ぐ。
そこに上司に姿が「言葉を越えた響き」として伝わるのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2010年7月13日 (火) 23時27分

てっちゃん先生、お仕事お疲れ様です。

上司としてのあり方、まさにその通りですね!

私はまだまだ未熟者なので、やってみせると言うよりかは、一緒にやるほうです。

一緒に計画し、一緒に売り場を作り、一緒に売り切り、一緒に喜び、一緒に酒を呑む(笑)

そうして自分の限界も超えていけるような気がします。

自分はひとりでも、同志?自分のクローン?がいれば毎日売り場が楽しいですもんね(笑)

お客様を毎日裏切らないお店にしていきたいです!

投稿: 通りすがり | 2010年7月13日 (火) 12時58分

けんたさん、コメントありがとうございます。
現場の人間には、現場で売場で商品を目の前に“やって見せる”事。
これが、最高の教育ではないでしょうか?。
机の上の教育は、机上論を同じ言葉で言えるから、教える方も教わる方も何の緊張感も無い。
現場では、その瞬間瞬間を捉えて教育するから、その感度も含めて、教える方も教わる方も共に緊張感がみなぎる。
「心に響く」とは、そう言う事だと思いますよ。

投稿: てっちゃん | 2010年7月13日 (火) 07時44分

おはようございます

ここでもやっぱりキーワードは
『現場』ですね

投稿: けんた | 2010年7月13日 (火) 06時31分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: “やってみせる”ことから始める:

« 白岡エリアMR | トップページ | 仕事の捉え方 »