“やってみせる”ことから始める
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、店長の懇親会があった。
今回の参加は、いつのもメンバーに、若手新任店長。
この2月に副店長から昇格した、新任店長も参加した。
店長として赴任してから、早5ヶ月。
いろいろと、溜まってきた頃合いなのだろう。
部下に対する不満、周囲に対する不満が溜まりまくっていた。
私の下で「青果チーフ」をやり、「副店長」に昇格し、その後他店舗に異動して
その後、店長として昇格した。
現状の問題を、即、口に出して行動に移す彼のスタイルは、上司としては
頼もしかった。
しかし、そのスタイル故に、周囲とぶつかり、トラブルも抱えた。
それも、自分で乗り越えなければならない「壁」なのだ。
自ら蒔いた種を、自ら育てて、自らの「収穫」とするか否か。
チャンスを捉えるか、ピンチと捉えるか?。
口で言うのは、簡単だが、今現実にその事と向き合っている人間にとっては、
人生を賭けた、一大事なのだ。
青果出身の彼は、私のお店が「さくらんぼ」を量販している現実をデータで確認
しながら、悔しい想いをしていたのだろう。
「いやぁ~、店長のお店がさくらんぼをどんどん仕掛けているのを、指をくわえ
て見ていましたよ。青果にはあんまり口出ししないで、どういう計画と発注をす
るのか任せていましたが、駄目ですね。さくらんぼのこの相場安に全然反応
しませんよ。本当に何を考えているのか。」
「俺は今、果実にどっぷり浸かっているよ。理由は、“やってみせる”為だ。
“やって見せ、言って聞かせて、させて見て、誉めてやらねば、人は動かじ”
まずは、店長自ら、やって見せなければ絶対に分からないって。経験者は
簡単に言うが、未経験者は見せてもらって初めて、店長の言う挑戦という
意味がわかるのだ。そう言う意味で、俺は今年1年は、俺のいう挑戦、チャレン
ジを徹底して“やって見せ”ていくつもりだ。」
「はぁ~、そういうもんですかねぇ~。今までの俺のスタンスは間違っていたん
ですかねぇ~。」
「当たり、ハズレの問題では無い。店長としてのスタンスの問題だ。そのスタンス
も、現状と将来では変化するのもだ。経験の少ない部下であればやって見せるし
経験があれば背中を後押しする事だ。ただ、どこかの場面で、店長として“やって
見せる”場面は、頻繁に造っていかないと部下はついてこないものだよ。」
「わかりました。即明日から、“やって見せる”場面をどんどん造っていきます。」
部門チーフを離れ、副店長、店長と上段から商売を観れる立場になれば、部門
という狭い範囲の細部がどんどん見えてくるものだ。
それは、今現在、いろいろな経験を積んだ自分だから見える世界であって、
現在の当事者の部門チーフには、見えると限らない。いやむしろ見えていない
と思ったほうが正解だ。
“言って聞かせる前に、やって見せることが、優先する”
山本五十六の格言の原型となった、米沢藩主の上杉鷹山の格言。
“してみせて、言って聞かせて、させてみる”
そして、山本五十六連合艦隊司令長官の、今でも語り継がれる名言
“やって見せ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ”
組織のトップとして、ますます、自ら“やって見せ”られる上司が求められている
ように感じる。
それは、現場で部下を率いる監督として、痛切に感じる命題なのだ。
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コメント
通りすがりさん、コメントありがとうございます。
商品を企画し、数量を挑戦し、共に知恵を出し合い売り切る。
挑戦する数量だから、売場造りや売り切る売りこなしに全力を注ぐ。
そこに上司に姿が「言葉を越えた響き」として伝わるのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2010年7月13日 (火) 23時27分
てっちゃん先生、お仕事お疲れ様です。
上司としてのあり方、まさにその通りですね!
私はまだまだ未熟者なので、やってみせると言うよりかは、一緒にやるほうです。
一緒に計画し、一緒に売り場を作り、一緒に売り切り、一緒に喜び、一緒に酒を呑む(笑)
そうして自分の限界も超えていけるような気がします。
自分はひとりでも、同志?自分のクローン?がいれば毎日売り場が楽しいですもんね(笑)
お客様を毎日裏切らないお店にしていきたいです!
投稿: 通りすがり | 2010年7月13日 (火) 12時58分
けんたさん、コメントありがとうございます。
現場の人間には、現場で売場で商品を目の前に“やって見せる”事。
これが、最高の教育ではないでしょうか?。
机の上の教育は、机上論を同じ言葉で言えるから、教える方も教わる方も何の緊張感も無い。
現場では、その瞬間瞬間を捉えて教育するから、その感度も含めて、教える方も教わる方も共に緊張感がみなぎる。
「心に響く」とは、そう言う事だと思いますよ。
投稿: てっちゃん | 2010年7月13日 (火) 07時44分
おはようございます
ここでもやっぱりキーワードは
『現場』ですね
投稿: けんた | 2010年7月13日 (火) 06時31分