「伝えられること」「伝えられないこと」
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
昨日のブログで、「会社は家族」を記した。
本日は、その続編。
「会社は家、社員は家族」
そう、言い切る経営者の記事だ。
その中で、その経営スタイルの良さを取り入れようとすると、
言葉の壁が立ちはだかる、といった内容を伝えた。
「言葉にして、伝えられることと、伝えられないこと。」
組織を運営していく上で、言葉にして、また形にして伝える事が、人間社会の
中では、切り離せない命題だ。
そして、その事を通して企業は、事業を拡大していくのである。
しかし、
言葉に出来ないもの、形に出来ないもの、姿に現わせないものも、多い。
特に、部下との信頼関係とか、お客様との信頼関係とかは、表わせない。
いわゆる、「見える化」が出来ない項目だ。
言葉で言うのは、簡単。
「部下との信頼関係」
しかし、それは、部下との場面ひとつひとつ、瞬間瞬間のお互いの会話で
積み上げられていくもの。
それを、ひとつひとつ、マニュアルに残す事は、出来ない。
しても、意味が無い。
全ては、その場面一回限りの、出来事であり、その場面に直面し、
お互いが、どう会話を進めていくか、であるから。
だから、その会話の技術や話術といった、ノウハウでは無くなるのだ。
それを分かった上で、「経営の軸」とか「経営の姿勢」とか「信頼関係」とかに
置き換えて表現される。
そして、そう表現されたと同時に、まったく違った捉え方をされて伝わっていく。
技術論に置き換えれて、伝わっていく。
そのほうが、伝わりやすいからだろう。
しかし、どんどん真意から遠のいて、末端に伝わっていく。
だから、優秀な経営者は、その弊害を取り除くために、
頻繁に現場へ出向き、自らの体で、対話して回る。
言葉や活字で伝わる弊害を、直接、自らの体で伝える場面を作るのだ。
先日、あるバイヤーが来て、私に聞いた。
「てっちゃん店長、どうしてこんなに、この単品が売れるのでしょうか?」
「それは、俺が“売りたい”と強く想ったからだ。」
言葉にすると、こうなる。
そして、そのことが、どんどん違った方向へ進んでいく。
“なんだ、あいつは、個人的な趣味で商売しているのか?”
“スーパーマーケットのチェーンストア理論から外れた、心外な奴だ!”
となってくるのである。
“この商品は、食べて美味しいし、当社オリジナルで他には無い。この商品
を売り込めばお客様の信頼を勝ち得て、集客が増すだろう。だから、お店
の一番の場所で売り込み、毎日メンテナンスをして、最強の状態に保ち、
常に在庫を持ち、豊富感を維持できる状態にし続けること”
そして、それを、誰が、いつ、どうやって、維持していくのか?。
さらには、その動向を見続け、日々アイテム作りを変化させ、選べるSKUを
提案し、日付の古いものは値下げをして売切り、商品回転を高めていく。
一番簡単に表現したつもりでも、上記のようになり、その裏側には、まだまだ
表現し尽くされていない項目が山ほどある。
それでも、自店の部下には、ひとつひとつ、事あるごとに伝えていかなければ
ならないのだ。
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