鮮魚の救い手
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、本部に顔を出したら、鮮魚バイヤーがトレーナーと共に居た。
「どうしたんですか、てっちゃん。」
「鮮魚の業績対策に、呼ばれて来たよ。」
もちろん、冗談だが、バイヤーが返してきた。
「それを言うんなら、貸した平台、返してください。」(笑)
以前のブログでも記した通り、鮮魚からデイリーへ12尺平台を一台貸していた。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-302d.html
企画の12尺平台を、鮮魚からデイリーへ移管し、12尺分の平台を一台失った
鮮魚バイヤーが、いまだに、思い出したように言ってきたのには参った。
「何を言うか、売場は減ったけど、売上は落としてないぞ!。」
「そうですよね、以外に売上ダウンはしていないんですよね。」
「当然だ、減った分、いろいろ知恵を出して取り組んでいるよ。」
それは、事実だ。
売場を取り上げといて、売上減をほっておいては、チーフが可哀そうだ。
天然ぶりの目を付け、夕市での「味付け」販売で量販を企画したり、
イベントでの「寿司種」を、部門合同で企画したり、
先日の「お花見」では、おつまみバイキングを2p500円で企画したり、
冷凍まぐろを、いろいろな企画で量販したり、
いろいろ、知恵を出しながら、変化をもたらして展開している。
おかげで、バイヤーからの「天然ぶり」の送り込み数量は、当店が一番だ。
更に、今、私が目を付けている商品がある。
「しらすせんべい」
「こんなの、鮮魚の商品じゃぁ~、ねぇえべ!。」
そう、怒りまくる玄人もいると思われるが、この「しらすせんべい」
結構売れているのである。
鮮魚バイヤーが、先週の販売情報で流した単品だ。
しらすと塩のみの、しらす原料100%の商品だ。
食べてみると、薄味で柔らかく、美味しい。
なんといっても、カルシウム満点で、離乳食にも重宝されていると言う。
業績不振の鮮魚部門にとって、「カルシウム」というキーワードは、
千載一遇のチャンスである。
食べ方は知らずとも、魚のカルシウムが貴重な栄養源として、
サプリメント効果を発揮していく時代になっていくことは、間違いない。
そんな想いがあって、しらすせんべいに「目」を付けた。
チーフとの打合せでも、この商品で全店一位を目指す事で共有化した。
この商品は、そんな意図を含んでいた為、販売場所は鮮魚では無い。
デイリーのヨーグルト売場近くの、平台サイドを使用して大陳している。
離乳食を考え、若い主婦に、なかなか取りずらい「カルシウム」を
簡単に摂取してほしい、子供さんにも簡単に与えてほしい。
そんな意図から、洋デイリー側の売場での展開を考えた。
そして、量販開始から一週間。
簡単に、全社一位を奪取した。
どの店舗も、あまり力を入れていなかったようだが、平均一日20個の販売は
結構な売上に貢献している(一日6000円)。
月商、20万。
単品での販売金額を考えると、主力単品の部類に入ってくる。
それだけ、鮮魚、カルシウム、への潜在意識の高さが伺われる。
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コメント
KOZOさん、コメントありがとうございます。
まずもって、鮮魚売場に「足」を止めてもらう事が大切。
話題の商品や、回転の速い商品の組み合わせで、鮮魚コーナーの滞留時間を多くしてもらう。そんな工夫から定番の品揃えに目を向けてもらうことも、地道ですが売上改善には大切な事ですね。
投稿: てっちゃん | 2010年4月24日 (土) 22時22分
>「こんなの、鮮魚の商品じゃぁ~、ねぇえべ!。」
> そう、怒りまくる玄人もいると思われるが、この「しらすせんべい
今、業績不振の鮮魚部門はベテラン(玄人)ほど苦しんでるみたいですね。
弊社でも、アーモンド入り小魚やあおさなど以前は菓子の珍味や食品乾物扱いだったものを鮮魚売り場で展開し売れてます。やはり、それができるのも、店長とチーフのコミュニケーション次第ということですね。
投稿: KOZO | 2010年4月24日 (土) 10時38分