ある、読者の方との出会い
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日、ある読者の方が来店された。
以前より来店の機会があれば行きたい、との意向は伺っていたが、
今回実現したわけだ。
ある店舗で「レジチーフ」をされている方だが、店長から、スペースを頂いて
商品の売り込みまで要請されていると言う。
現在はこのように、販売の担当者だけでなく、レジの担当者が販売計画に
携わり、商品計画、発注、陳列、売り込み、数値検証まで完結させるという
試みがされているのだろう。
かっては、東北の「Y社」では、店長平台と称して、店長が店舗の横の連動を
駆使して、部門の縦割りを壊して売場計画を立案し、部門合同展開をしていた
が、世の中は更に進化して、チェッカー平台が設けられているらしい。
だからなのだろう、レジ周辺よりも、店舗内の「販売」の領域に感心を示して、
熱心に見ていた。
そんな姿を見ていると、私も、燃えてくる。
ホワイトデー間近の売場とはいえ、バレンタインほどの熱は入っていなかったが、
売場での仕掛けた部分や、部門の枠を取り払った「関連販売」のポイントの売場
の「考え方」等を、その売場の現場の前で説明をした。
本人も、レジの仕事ではなく、レジ平台の販売に関しての“悩み”が相当負担に
なっているらしい。
だから、どんどん質問してくる。
だから、私も、「考え方」を中心に、売場の事例を通して、販売計画の立て方
を説明する。
商品とは、いろいろな方達の「分業」によって、結果、消費者の方の食事に
たどり着く。
生産者の方やメーカーの方が、ある意図をもって生産された商品は、それ
だけでも、商品価値があるのだが、その価値だけで販売していたのでは、
同業他社と同じ価値でしか提案されず、差別化にはならない。
私が目指しているのは、同じ商品でも、その企業、その店舗で更に付加価
値を付け加えて、「お客様に、更に美味しく食べて頂く為に」、消費提案をす
ることが、そのお店のロイヤリティーを高め、同業他社との差別化に貢献
できると思っている。
付加価値というと、鮮魚の調理技術を加えて、値入を高める事のように思わ
れるが、そう言う事ではなく、消費提案という情報を付加価値として加え、生産
者が意図した「価値」に、更に付加価値を付け加えることが、その店舗の力で
あり、競合との戦いに勝つ抜く「術」だと思っている。
そして、そのキーを握っているのが、「女性」だ。
それは、販売者でもあり、消費者でもあるからだ。
我々男性は、販売のセミプロかも知れないが、女性はまさしく消費のプロ。
毎日毎日、食事に、どう変化を持たせ、飽きさせずに美味しく食べて頂くか
を考え続ける存在だからだ。
自分のお店で、自分が企画した食事提案の売場は、全てアマチュアの
意図したものだと思っている。
「カレー」に「福神漬け」、「焼きそば」に「紅生姜」とか。
アマチュアの発想でしかない。
大切なのは、そこから「先」だ。
その、我々男性の知らない「領域」に、女性の消費のプロとしての情報を
付加しなければならない。
その事を、彼女には伝えた。
そこから先の付加価値を、レジという役割を飛び越えて、いち消費者として
提案していくことが大切ですよ、と。
後日、彼女からメールが届いた。
「社員でも無い、タダのパートに、いろいろと話をして頂いてありがたい」と。
「社員」も「パート」も、私には、「アルバイト」も関係無い。
一途な熱意があれば、私の仲間だと思っている。
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コメント
かおるさん、コメントありがとうございます。
我々の仕事は、まだまだセミプロもどきですよね。知ったふりして、何もわかっていない。
それを早急に認め、女性の感度を活かす経営が望まれているのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2010年3月22日 (月) 22時19分
かおるです。
男は販売のセミプロ。女性は消費のプロ。
まったくその通りと思います。
スーパー大好きママさんのブログを読んでいたら、いかに自分がセミプロもどきか思い知らされます。それにしても私も広島出身なんですが離れて長いせいか、あの方のブログに出てくる店がどこなのかイマイチわからないときがあるのがもどかしいんですよねえ。
投稿: かおる | 2010年3月22日 (月) 03時16分