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2010年2月25日 (木)

あるデザイナーの来店

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、グロサリーの手伝をしていると、レジの女の子がこう言ってきた。

 「青果売場で、写真を撮っている男性がいるんです。」

  「なぁにぃ~。」

  “話題のお店とは言え、それはねぇ~べぇよ”

  そう思いながら、青果へ行った。

 確かに、カメラを手に、下からそれとはなしに撮影している男性がいた。

 鮮魚の担当者も、「店長、写真撮っている男が二人いますよ。」と言ってきた。

  “えっ、もう一人、いるの?”

  何故か、ワクワクしてきた。

  “一人なら、何かの間違いもあり得るが、二人なら組織だ”

 とにかく、一人の男に声をかけた。
 我々小売業の業界の人間で無い事は、一目了然だった。

  「何やってんの?。あんた、誰?。」

  *決して、そんな言い方はしていません。もっと、紳士的に言ってます。

 すかさず、名刺を差し出した。
 こんな時の名刺とは、優れもので、思わず相手も、紳士的になってくれる。

  「すみません、綺麗な内装だったもので、つい写真を撮ってしまいました。
  私は、デザイン会社の者で、北海道からこのお店を見る為に来ました。」

 そう言って、名刺を出した。
 確かに、そのような名刺だった。

   「隠れて撮ること無いでしょう。言ってくれれば、堂々と撮っていただいて
   結構ですよ。あと一人いるんですか?。いれば紹介してください。」

 とっ捕まえた一人が、もう一人を連れてきた。そして、更にもう一人いた。

 もう一人の男性(さもデザイナーという風貌)が言った。

  「すみませんでした。せっかく北海道から来たものですから、思わず写真に
  納めてしまいました。それにしても、綺麗な内装ですね。」

 それから、いろいろと、話をした。

  北海道の生協等のデザインも手掛けたと言う事だった。

 内装、外装、いろいろな方が、今まで見に来てくれたのだろう。
 しかし、それはあくまで、店舗という「ハード」の部分での話だ。

  “しっかり戦っている、良い売場だから、見に行こう”

 そんな発想で、今まで何人のスーパー業界関係者が、見に来たのか?。
 そういう方々と、堂々と名刺交換をし、更に売場を高めていきたいものだ。

 そんな中で、彼らと話した内容で、記憶に残っているのは、

  「デザイナーが、こんなお店としてデビゥーさせたいとの想いでデザイン、設計
  した店舗が、それを譲り受けた店舗運営者の店長、チーフまで伝わってこない
  んですよ。デザインの真意を、我々日々の運営者は、受け継がなければならな
  い。しかし、伝わってこない。だから当初のデザイナーの想い通りに、こちらの
  ゾーンまで集客されていない。一番大切な部分じゃないですか?。」

 そんな私の話を、彼らには、真剣に聞いてい頂いた。そして頷いて頂いた。

  一時席を外した私が、カウンターに呼ばれた。
  彼らは、丁寧に、お礼を言ってきた。

  「今日は、本当にありがとうございました。わざわざ北海道からやってきた
  甲斐がありました。また貴重な話もさせていただきありがとうございました。」

 こんな方々が、これからも、ゾロゾロとやってくるのだろう。

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コメント

ふるたさんへ。
有名なのは「ハード」と「デザイン」。
売場が追い付いていないのが現状。
残念ですが、現実です。売場にデザインが負けるぐらいの売場にしていかないと駄目ですね。
以前、ガイアに出たので、知っている方も多いと思いますよ。

投稿: てっちゃん | 2010年2月27日 (土) 19時23分

おはようございます。
最近、やたらと眠くて、まとめてのブログ更新になっています。
てっちゃんのお店って、そんなに有名なお店なんですか???
店舗の写真とかを拝見したいものですね。
そうそう近くに有名コンサルタントさんの指導で、新しく開店した店舗が、あるんですが、今までの開店したのと違って、素人目に見ても駄目やなっと感じます。
今までは、日本各地で成功事例をだしているコンサルタントなんだけど、ここにきて、大きくお客様の志向も変わり始めているように感じます。
特に、店舗の周りの地域に合わせた陳列・販売方法・そういうのをもっと考えていかないと高品質の商品を低価格で販売しても、実際に利益が伴って、従業員が笑顔になっていかないと駄目なんでしょうね。
良く牛肉を半額とかチラシもでるけど、すじひきの段階で、脂の落とし方もかなり残していたりしてますからね。
けど、お客様には、わからない部分なので、しっかりと売価に負けてます。
また、色々と参考にさせていただきます。

投稿: ふるた | 2010年2月27日 (土) 10時25分

KOZOさん、コメントありがとうございます。
しっかりした「コンセプト」で立てられたハードに、そのコンセプトを受け継いだ店舗運営者の売場作りが連動して初めて、そのコンセプトがお客様に伝わるのだと思います。
残念ながら、私流の「魂」は、まだまだ吹き込まれていません。KOZOさんをお呼びできるのは、いつになるやら。

投稿: てっちゃん | 2010年2月25日 (木) 07時06分

メディアの影響はすごいですね

私も早く見に行きたいものです。

それまでに、店舗(ハード)の中にてっちゃん流の魂(商品・売り場)を吹き込んどいてくださいね

投稿: KOZO | 2010年2月25日 (木) 06時48分

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