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2009年12月12日 (土)

息子との会話

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、久しぶりに、息子と会話をもった。
 
 久しぶりと言っても、通常の会話ぐらいは、いつでもしている。
 
  “じっくり、話しあったなぁ~”

 という、会話をした。

 以前にもブログで記したが、http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-da0c.html、息子は音楽を習っている。

 小学校の頃から、先生にも付けて習わせていた。
 幼いころは、何が何だか分からず、女房の言うままに習っていたのだと思うが、
 小学校高学年になる頃から、練習に甘えが出てきて、身が入らないようになり、
 中学校では、惰性で続けてきたという印象をもっていた。

  “このままでは、無駄に終わるかな”

 そんな印象を、かすかに抱いていた。

  だから、息子が練習をさぼるような場面では、何回も言ったことがある。

 「練習もしっかり出来ないんでは、音楽なんかやめたほうがましだ。
 時間がもったいないから、やめちまえ。自由に遊べるぞ!。」

  そんな会話を何度となく、繰り返してきた。

 その度に、息子は言った。

 「いや、僕は絶対にやめない。音楽が好きだから絶対やめない!。」

  そう言って、続けてきた。

 そして、高校に入り、同学年の子らとの共学に進み、自分のレベルが比較出来
 るようになり、更に最近では、オーケストラに交じって演奏する機会もあり、演奏
 するという「個人」の作業から、協奏するという「団体」の作業を経験する事により
 、演奏と練習に対する責任感が出てきたなぁ~、と思っていた。

 そんな折に、息子が、こたつに入ってきた。

  「最近練習に励んでいるな。」
   「うん、オケとかあるから、ついていこうとすると練習しなきゃ。」

  「オケだと、周りとのチームワークだから、合わせるのに大変だろう。」
   「そう、自分だけで演奏するわけじゃないからね。周りおプロは違うね。」

  「自分との差が歴然としているのか?。」
   「そう、曲を完全にマスターしているから、余裕で弾いているよ。」

 なるほど技術もさることながら、曲を理解するレベルもステージが違うと言う事か。

  「そんな風に、音楽のレベルを上げていきたいか?。」
   「なりたいけど、あんなふうになるには、相当レベルを上げないとね。」

  「でも、みんな初めから上手い人なんかいないぞ。
   毎日コツコツと練習を継続してきたから、いつの間にかあのレベルまで 
   到達しているんだ。お前もあのレベルまで登れるよ。」

   「そうかなぁ~。でも、僕は練習嫌いだしなぁ~。」

  「練習の好きな人間はいないさ。でもみんな、うまくなって演奏会とかで
   うまく弾けるようになりたいから、つらい練習に耐えるんだろう。」
   「そうだけどね。それはわかるんだけどね。」

  「でも、それは、音楽だけの世界じゃないんだよ。どんな世界でも同じだ。
   お父さんの会社の新入社員も、入社して1年で辞める子も多い。」
   「へぇ~、そうなんだ。もったいないね。」

  「そうだ、もったいない。一番つらい時に、簡単に辞めてしまう。でも3年がん
   れば仕事も覚えて出来るようになり、仕事の面白さがわかってくるのになぁ。」
   「そうだよね、僕も、だんだん音楽が面白くなってきたよ。でも練習は大嫌い
    だけどね。」

  「でもつらい思いをするから、それを通り越した時に、みんなから拍手を浴びて
   良い思いが待っているんだろう。」
   「そうだよね。だからがんばれるんだよね。」

  「だから、それは音楽の世界だけじゃなくて、お前が世の中に出た時に、
   全てがそういう事なんだ。その為に今、音楽を通して勉強しているんだ。」
  
  息子は、私の眼をしっかりと見据えて、
   「うん、わかったよ。」

  自信を得た表情だった。


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