SONGS(井上陽水)から
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
前回のSONGSは「井上陽水」だった。
4回連続らしい。
そして、第一回目で「氷の世界」を歌ってしまった。
残念ながら、残りの3回はもういい、という感じだ。
私にとっての「井上陽水」とは、「氷の世界」に集約される。
その後、彼はますます進化し、音楽を極めていくのだが、
私にとっての「井上陽水」とは、
まだ来ぬ未来の不安を抱えた若者の、
不安と焦燥を詩に込めた「氷の世界」が全てなのだ。
小学の高学年の頃だろうか。
ラジオの粗末なスピーカーから流れる、井上陽水の「氷の世界」を初めて聴いた
私は、頭をハンマーで思い切り殴られたような衝撃を受けた。
“こんなにストレートな心の内面を、ダイレクトに詞にした歌があったのか!”
そんな第一印象だった。
そして、それは「氷の世界」という一曲だけの世界ではなかった。
あの頃収録された全曲が、全て“魂の鎮魂歌”だった。
今、私の手元には、3枚のLPレコードがある。
「GOOD PAGES」
「GOOD PAGESⅡ」
「氷の世界」
の3枚に収録された曲は、全てが名曲だ。
「傘がない」「夢の中へ」「いつのまにか少女は」「人生が二度あれば」
「夏祭り」「愛は君」「断絶」「小さな手」「白い一日」「心もよう」「東へ西へ」
「あかずの踏切り」「チエちゃん」「氷の世界」「桜三月散歩道」「小春おばさん」
いずれも、当時の私にとっては、大人への不安と憧れを代弁してくれた詩だ。
今にして思えば、詩を載せて伝えるメロディーも良かったのだろうが、
当時の私には、魂を揺さぶる「詩」だけが飛びぬけて私の心を震わせた。
「フォークソング」 の時代だ。
それ以前には、吉田拓郎やかまやつひろしなどがいたのだろうが、
私にとっての「フォークソング」とは、井上陽水に尽きるのだ。
あの頃以降の陽水は、ニューミュージックと呼ばれる領域へと進んでいった。
そして、詩の穏やかになり、大人の雰囲気を醸し出した歌へと進んでいった。
そして、私の陽水に対する興味も、薄れていった。
そんな想いを募らせて見た先日の「井上陽水」だった。
そして、氷の世界を聞いて、落胆した。
当時の純粋な心で歌った陽水の歌では無かった。
全てを知り尽くした大人の、遊びの歌だった。
“なぜ、昔のストレートな声で歌わないのか!”
進化していく、と言う事は、そう言う事なのだろうか?。
当時の歌を当時の感情そのもので歌うと言う事は、無理なのだろうか?。
思わず、レコードプレイヤーを再設定し、リビングの7chで聴いてしまった。
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コメント
エンドレステープの彼さん、コメントありがとうございます。
「氷の世界」は、当時の若者の心臓にびんびん響いた「魂の詩」だった。
そして、陽水は切羽詰まった緊張感を持って、「氷の世界」の詩に魂を乗せていた。
もはやハングリーで無くなった陽水が歌う曲では無くなったと言う事でしょうか。
投稿: てっちゃん | 2009年11月19日 (木) 22時43分
陽水さんの「氷の世界」、確かに作曲した頃の想いでは現在は歌っていないと思います。
どちらかというと、曲が彼の手許から離れてしまったので、ファンサービスのために
歌っているという感じなのでしょうね。それが心に響くかどうかという意味では難しいですが、
それでも喜ぶ人がいるならば歌うってところなんでしょうね。
井上陽水コンサートには何度か足を運んでいますが、殆どがヒットパレード。
歌い慣れたヒット曲の合間にさりげなく挟み込むレアな楽曲にだけ、現在の自身の心境を挟み込んでいるような、そんな印象があります。
投稿: エンドレステープの彼 | 2009年11月19日 (木) 21時28分