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2009年9月17日 (木)

商品を育てる

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、あるチーフと話をしていたら、部門会でのテーマが

  「いかに、単価を落とさないか」 

  という、テーマだったと言う。

 私は、彼に言った。

  「良いテーマだな。」

  私の、率直な感想だ。
  特売、特売の連続。それも半端ない低単価特売の連続で、どうしても一品単価
  の下落を招いている。

  お客様にとっては、嬉しい事。
  そして、我々の仕事は、お客さまの豊かな暮らしの実現。

 しかし、・ ・ ・ 。

  そうやって集客しながら、来店されたお客様に、我々の提案に対して、どう買い
  回りをしていただくかが、我々の知恵の回しどころだ。

  そして、その追求をしない限り、一番大切な、売上拡大は図れない。
  どうやって、我が店舗で、全ての買物を完了していただくか。
  更に、追加して豊かな暮らしも含めて、完了していただくか。
  そして、食卓で、我が社で買物して良かったと、家族で喜んでいただくか。

 そこのところに切り込んで、テーマ設定をするという姿勢は、良い事だと思う。

 彼に、聞いた。

  「で、君の結論は、どんなんだ?。」

   「特売時は特に単価が下がりますから、作業指示書にある程度の量目の
   記入をして、単価下落を改善したいと考えています。」

  彼なりの結論だ。
  私と仕事をしていると、自らの結論が問われる為、常に結論を持って、私と
  会話する習慣が身に付いている。

   それに対して、私は応えた。

  「量目を増やして一品単価の底上げをする。大切なノウハウだ。」
  「しかし、もっと大切なのは、“商品を育てる”という認識だ。」

 “商品を育てる”

  それは、バイヤーの仕事ではないのか?。

 私は、こう考える。

  それは、完全に「お店」の仕事であると。

  商品を開発するのが、「バイヤー」。
  商品を育てるのが、「お店」。

 育て方にも、いろいろある。

  安く売って、まずは食べてもらって、育てていくのか。
  試食で、美味しさを体験してもらって、育てていくのか。
  有効なPOPで、美味しさを説明して、育てていくのか。

  育て方も、人それぞれだし、商品別にも、それぞれだろう。
  但し、育てて売れ筋にしていくという気迫は変わらない。

 以前にも記したが、部門チーフの力量の一つに、

  「売れて儲かる商品を、どれだけ自分の引き出しに持っているか。」

 で、そのチーフの業績が決まるかを記した。

  それは、商品を育てた回数に比例する。

 その結果。

  高単価で、美味しく、そのお店では適値で販売しており、
  品揃えも豊富で、安心して買い物が出来、いつでも品揃えしているお店

 という認識が出来上がっており、お互いの信頼関係の上で集客時に買い回り
 されるという図式が、一品単価を引き上げ、常に安定した集客と買い回りが
 約束されるお店として、定着していくのだろう、と思う。

  私は、今年、藤稔(ふじみのり)を育てようと試みた。
  ある方からの、事例を元に、挑戦してみた。

 一房 680円相当の高額ぶどうである。

  そして、結論は、「想いは伝わるものだ。」 と言う事だ。

 商品を育てる。

 それは、単価下落と利益ダウンを阻止し、
 尚且つ、お客様からのロイヤリティーの向上を約束させる、
 有効な手法だと言う事を、自ら学んだ。

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