一年遅れの“感想文”
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今年の新入社員を迎え、毎年恒例の“読後感想文”の宿題を課す季節となった。
いぜんの「新入社員への宿題」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_30a3.htmlでも記したが、私は新入社員が入社
すると、必ず、
土井英司(著)の「伝説の社員になれ!」
を読ませ、読後の感想文を書かせることにしている。
それは、この本に店長として、私の新入社員に対するメッセージがたくさん
詰まっているからだ。
そして、「さて、本はどこかな?」、と探し始めて気がついた。
「あっ、貸したままだった。」
昨年6月に、当時2年目社員の社員が人事異動で当店に赴任してきた。
同期の社員は、すでに一昨年同時期に読書を済ませ、感想文を提出していた。
よって彼女にも、遅ればせながら本を手渡し、感想文を課した。
それから、一年。そのまま感想文の提出もなく、一年が経過していたのだ。
「おい、貸したままの本はどうした?。」
「あっ、忘れてました。」
「感想文は書こうが書くまいがどうでもいいから、新入社員に渡すから
すぐに返却してくれ。」
「あっ、はい ・ ・ ・ 。」
彼は、怪訝そうな顔をして、返事をした。
そして、翌日。
遅番の彼が、元気よく笑顔で私に近付いてきた。
「店長、本ありがとうございました。感想文も書きましたので、
本と一緒に返却します。」
なにか、吹っ切れたような顔で、私の目を見つめていた。
すぐに、感想文を読んだ。
「そうだったのか!。」
敢えて、本を貸し、返却を強要したことがよい結果に出たことを知った。
彼は、私の言葉から、一晩で本を読み(一年前に一度読んでいた)、
その後、感想分を書いていたのだ。
昨年に時点で読んだ後には、この本の内容が理解出来なく、著者は別物
自分には関係ない人種だと思っていたらしい。
その時点で、彼は目の前の仕事に追われ、とても本に書いてあるような
考え方にはついていけないと思い込んでいたらしい。
それから一年。
私に強要され、読み返した「伝説の社員になれ!」。
一年前には見えなかった、この本の本質が少し見えてきた。
それだけ精神的な余裕と、人間的な成長と、仕事の習得が進んだのだろう。
まだまだ、伝説の社員には程遠いと自覚しているが、先輩社員との違い、
性別の違いなどを乗り越え、自分の強みは何か?、を引き出そうという発想
に切り替わってきたらしい。
そうして、今までの仕事にたいする不満、自分にたいする嫌悪などが、
再度読み返して、いろいろな“救われる言葉”に巡り合い、心の渇きを
癒し、命の泉を得て、私に返却したのだ。
感想文の最後に、この本によっていろいろ勇気づけられる言葉をもらった。
悩んだときに、また読み返して勇気づけられるために、一冊手にしたいと。
若い世代から、どんどん本を読んで、自分の幅を広げていってほしい。
若い読者の皆さん、本は読みすぎて悪いということはありません。
ぜひ自分の幅を広げ、10年後に大きな組織と人材を率いるリーダーと
して育っていってください。
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