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2009年4月27日 (月)

生鮮強化への展望

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日のブログで、鮮魚の不振を記した。
 
 全国的問題なのだろう。
 骨などのごみの問題、若年層を中心に食べ方の問題、魚価高騰の問題等。
 いわゆる「魚離れ」は、我々スーパーにとっても大いに問題だ。
 まして、個人商店の鮮魚商などは、更に深刻な問題だろう。

  それは、チェーンストアの仕組みからボタンを掛け直さなければならない問題。

 チェーンストアとして、同じフォーマットで従業員を育成し出店を加速させる。
 どれだけ、同じ技術の従業員が、短期間で教育され、責任者として育つか。
 そして、本部主導で「品揃え」「商品造り」「パート教育」「売価管理」等が
 立案され、施行される。

 そこに、部門責任者の「考える技術」が育つ領域は狭まっていく。
 更に、部門責任者を数年経験すると、店長候補として副店長に登用される。
 その段階で、部門の知恵は棚上げされ、店舗運営者として経営を学習する。

 要は、店舗運営部の部門担当者としての「知恵」「工夫」「引き出し」は、
 その段階で、次へバトンタッチされず、新たな新人チーフが同じ失敗を
 繰り返しながら、同じ経験をして、部門を卒業していく。

 そして、人事制度もそれを後押しするように、昇格なければ昇給無しの考え。
 部門チーフの優先順位は、部門を追求せず、管理を追及していく。

  結果、現場の部門の専門家がどんどん消えていく。

 店舗に集客するお客様も、日々成長している。
 食生活も日々豊かに、楽しく、進化している。

  しかし、鮮魚売場の提案は、何も進化していかない。

 なぜか?

  現場の店舗担当者の、知恵と技術に進化な無いから。

 今現在、鮮魚で好調をキープしているお店は、
 全て、現場に技術者が存在し、高い技術と知恵を提案している店舗のみ。

 今後、ますます、価格志向が高まっていく方向にあるのは確かだが、
 それは全て、ナショナルブランドが主流のメーカー商品のみ。

 お店がメーカーとなる「製造部門」の商品は、この方向と逆行していく。
 高いMD力、高い製造技術、高い販売技術、高い商品知識と食の知識。
 このような技術者を有している店舗ほど、好調を維持しているのだ。

 企業として、店舗として、生鮮担当者のモチベーション管理が重要なのだ。
 いかに高いモチベーションを維持し続け、高い販売力を発揮し続けるか?。
 その為の、企業のシステムを全て改廃していく企業だけが、今後の価格
 志向の方向から脱却し、自己崩壊の道を免れる事ができるのだ。

  価格志向を追及する部門での、コスト管理とオペレーション管理。
  品質志向を追求する部門での、販売管理とモチベーション管理。

 この相反するマネジメントを、企業として店舗として統合させ競争力を高める。
 自ら「価格志向」に走る企業は、簡単な道を歩む選択をした、と言う事だ。

PS
 好天の中、日光日帰りの旅をしてきました。写真をどうぞ。
 http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nikkou0904/

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コメント

かおるさん、コメントありがとうございます。

現状で、鮮魚の数値的課題はどのスーパーでも同様の事態だと思います。
日本人にとっての「魚」とは、どのような存在なのか?。
そのことをひたすら追求してきた人間が必要なのでしょうね。さらに、企業として、そのことを安心して追及できる仕組み、制度を整えていける企業が強い企業として勝ち残っていけるのかと思います。
また、コメントください。ありがとうございます。

投稿: てっちゃん | 2009年4月28日 (火) 00時14分

かおるです。
いずこも同じというべきか、我社も御他聞にもれず鮮魚部門は大変苦戦しております。上層部の商品部への叱咤も苛烈で、部門期待のエースであった私と同期のチーフバイヤーも心なしか元気がありません。社内の鮮魚を見る目もどこか冷淡。生鮮の商品部はもっと社内で一目も二目もおかれ憧れられる存在であってほしいなあと思います。てっちゃんさんの文を読んでいて、やはり歴史の中で大きく大切なものを置き去りにしてきてしまったなと感じます。「知恵」「工夫」「引き出し」
引き継がれるべき財産の喪失。鮮魚の浮上には私もてっちゃんさんのおっしゃる「お客様の消費力向上」が不可欠と思います。おいしい食べ方、無駄なく使い切る技術、こういったことをお客様に伝えられ結果地域の食育に貢献できる、そんな地域にとって必要な鮮魚にならなければ。無論我々農産も同様であります。

投稿: かおる | 2009年4月27日 (月) 01時17分

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