価格宣言と品揃え
皆さん、こんにちは。
食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
今日は、昨日の「佐野エリアMRⅡ」の続編。
3月から「価格宣言」をし、チラシと売場で徹底した「価格訴求」を実現。
3月から「K社」を4店舗ほどMRしたが、どこも同様に徹底して実施していた。
そして、その効果もあってか、集客も実現できていた。
しかし、・ ・ ・。
以前のブログ「競合各社の政策転換」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-c293.htmlにも、記したが、価格戦略は
一歩間違えば、お客様が離れていくリスクも少なくない。
そして、「K社」が導入している手法は、まさにその道を進んでいる。
なぜか?
絞り込んでいるからだ。
なぜ、絞るのか?。
特に果物はひどい。
今、柑橘の品揃えを広げないでどうする?。
そして、価格訴求品以外の柑橘もグレードも絞っている。
酸っぱい「デコポン」しか品揃えが無い。
いずれ、お客様が離れていく“道筋”が出来上がっている。
価格戦略
この戦略を選択する上で、企業は数々の選択をしなければならない。
一つ、
単品量販をするためのスペース確保。
二つ、
スペース確保の為の、絞込み。
三つ、
価格ダウンの為の、業者の絞込み。
四つ、
利益率ダウンをカバーするための、ロス対策。
五つ、
ロス対策の為の、品切れ覚悟。
結局、上記の選択が、現実の売場に反映され、その現場で従来のお客様は
戸惑う。
価格とチラシで来店されたお客様は、それで満足するが、
その他の、普段の品揃えを期待した1K周辺のお客様は、不満が募る。
その不満とは?
一つは、チラシ以外の味を期待したお客様
二つは、チラシ以外の品揃えを期待したお客様
三つは、夕方来店し、品揃えを期待したお客様
これらのお客様は、確実に離れていく。
以前にも記したが、SMの存在価値は1K商圏のお客様への利便性と
ワンストップショッピングの実現だ。
その、ワンストップショッピングとは、食卓のメニューを実現するための食材の
調達を、一店舗で実現させることだ。
特売以外の全般的な商材に関して、バランスよく夜まで品揃えがされて初めて
ワンストップショッピングが成り立つ。
そのバランスを崩すと言う事は、どんなに狭い範囲のお客様の集客も出来ない
と言う事。
現状の「K社」の店舗を見ると、精肉と和デイリーの品切れ、メンテナンスが
非常に悪い。
和デイリーほど参加率の高い食材はないし、精肉ほどメニューの中心に位置
する食材はない。
将来的に、この2部門での支持率が高まらなければ、SMとしての機能は
果たせない。
機能が果たせなければ、この世界から去るしかない。
SM業界の戦いとは、このワンストップショッピング実現の為のバランスの強化
をどれだけ高い精度で実現できるかの、競合との戦いなのだ。
PS
「佐野エリアMRⅡ」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/sanoeriamrni/
を載せました。どうぞ。
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