教育の時間
皆さん、こんにちは。
北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
部下の教育。
よく、教育する時間が無い、と言う。
しかし、私は、教育に時間などいらない、と言う。
簡単に言えば、部下は上司の背中を見て育つ。
優秀な上司は、手取り足取りの時間ではなく、自らの切羽詰ったぎりぎりの環境
でも、部下を背中で教える。
これは、上司の意地のなせる業。
最高の部下教育とは、自らの背中を見せ付けること。
その意地がなくならない限り、日本では、脈々と受け継がれる
師匠と弟子の師弟関係が、最大の部下教育となる。
必要以上に教えない。
学びたかったら、自ら、師匠の後姿から学ぶ。
自らも、そうやって師匠の姿に学んできた。師匠の間合いを盗んできた。
そして、師匠と同じ呼吸を吸ってきた。だから同じ感じ方が身についてきた。
だから、部下にも、同じ呼吸を吸わせる。
その呼吸とは、マニュアル整理できない事を、師匠の呼吸から学ぶ事だ。
先日、グロサリーのエンド前の特設売場が乱雑になっていて、
お客様が中通路に入りにくい状態になっていた。
私は、副店長とグロサリーの担当者を呼んで、ミーティングを行った。
「いいか、お店にはバランスがあるんだ。特にグロサリーはプロパーの売上が
70%を占め、利益は90%を占める。プロパーにお客様が入れない状態という
のは、グロサリーにとって致命傷だ。だから、通路幅はしっかり確保する事。」
「更に言うと、その通路が遮断されることによって、他部門、特に生鮮の商品の
動きにも影響を与えるんだ。たったこれだけの事だと思うなよ。これがいずれ
致命的な打撃をお店に与えるんだ。だからお客様の通り道は遮断するな!。」
副店長と共にコミュニケを受けることにより、担当者は、私と副店長の二人の
呼吸を知ることとなる。そして二人の呼吸から、仕事の進め方と店長の構想を
知る。
副店長は、同じ話を繰り返し部下にする必要も無くなり、共通認識を同じ空気の
中で図ることが出来た。
こうしたことの繰り返しが、副店長、担当チーフ、担当者の共通認識を生み、
自部門だけの発想から、お店全体の方向性と部門の役割を理解していくのだ。
人事異動で人が変われば、同じ話しを繰り返す、部門が変われば、同様の話し
を、部門の視点を変えて話す。
繰り返し、繰り返し、同じ話しをし続ける。
難しい話など、無い。
どちらが、根気負けするか。
これが、教育だ。
これを、自ら作業しながら、
言って聞かせて、させてみて、誉めてやること。
語り継がれる、人の動かし方だ。
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