« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月

2008年12月30日 (火)

今年を振り返って

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今年もまた、過ぎようとしている。

 私にとって、今年と言う年は、どんな年だったのか?

  転職して3年。
  この会社で4度目の年末だ。
  そして、同じ店舗での年末。

  概ね、この地域のお客様のクリスマスから年末にかけての暮らしは、
  なんとなく見えてきたのかな、といった感じだ。

  そして、毎年、この時期に同じ作業を繰り返す。
  デイリーのおせちの管理。
  そして、31日に年越しそばの部門合同展開の設置と実施。
  更に、今年は、「鏡餅」と「しめ縄飾り」の管理も行った。
  
  この時期にしか取り扱わない商材が、私の担当分野。
  しかし、それもいずれ明け渡す時期が来ているのも知れない。

思えば、今年は、私にとって、いろいろな出来事があった。

  年が明けて、2月の12日に、このブログを始めた。
  理由はひとつ、
   孤独な店長職を語り合える全国の仲間との共有を図りたかったから。

  そして、店舗改装。
  さらに、競合出店。

  その間に、いろいろな人材が人事異動により、流出していった。
  私が、このお店に赴任して以来、助けてくれた人材たちだ。
  そして、新たな人材との付き合いが始まり、共同作業が繰り返される。

  そういう意味では、人事異動あり、ブログあり、競合出店ありでの
  新たな出会いの連続だった。

  そして、新たな出会いによる、成長の機会も増加した。
  更には、ブログを通して、自らの表現力も向上したのではないか、と思う。

  それが、相乗効果となって、自らの店長職へも効果として波及している。

来年は、どんな年になるのだろう?。

 今年のクリスマス、年末の動向を見ると、従来の暮らしから大きく曲がり角に
 差し掛かっていることは、確実だ。

 その、暮らしの変化という “流れ” に乗り遅れるわけには、いかない。
 来年は、まさに、暮らしの変化の波が想像を絶する高さでやってくるハズだ。

 その一歩先行く対応ができるかだ。
 そのことについて、間違いなく、自らを奮い立たせる機会にめぐり合うはずだ。

  それを、チャンスととらえるか、ピンチととらえるか。
  全ては、考え方次第だ。

  来年は、チャンスしか、有り得ないのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月29日 (月)

年末商戦を迎えて

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日のブログ「クリスマスを終えて」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-5ef2.htmlを記したが、クリスマスを終えると、
 その流れで「年末商戦」が始まるわけだ。

 そして、競合店をMRし、参考にし、どんな商売をしていこうとしているのかを
 確認する。

  そして、今回も大いなる発見があった。

 新規競合店の年末の展開。

  27日の展開で、すでに生鮮も含めて、完全に「年末商戦」のど真ん中の展開。
  私なら、鮮魚、精肉は30日からの二日間だけだ。
  これも、上記ブログ「クリスマスを終えて」に記したが、イベントは2日間主義だ
  から。

  そして、この競合店に関しては、相当に「年末」に力を入れたイベント対応を
  してくる、ということを学んだ。

  更に、新店初年度。お客様の一年間の暮らしを知るという意味でも、当然の
  仕掛けだ。

  但し、それに引き換え、失うものも多大だ。
   
   それは、多くの利益だ。ロスと言う名の、多大な利益を失いながら得ていく事
   を「覚悟」しなくてはならない。

 従来の競合店も大きな挑戦をしてきた。

  青果のトップ平台で、年末商材の展開だ。
  青果の年末商材といえば、おせち用「煮物」商材。
  当然、野菜である。

  そう、この競合店は、「青果」の第一平台を「野菜」から展開してきた。
  本部の青果スタッフなら絶対に許さない仕掛けだろう。
  しかし、同じ店長として、一度はチャレンジしたい年末の展開でもある。

  以前に私は、ここの店長との飲み会のおりに、こう言ったのを覚えている。
   「店長、わたしなら、ここの青果のトップは“野菜”で仕掛けますね。」
   と。

   まさか、このタイミングで仕掛けてくるとは?。

  しかし私は、このチャレンジ精神に拍手を送りたい。
  誰が、どう思おうと勝手だ。
  評価するのは、お客様なのだから。

  そして、このような挑戦は、お店の店長という立場の人間でしか実現出来ない
  ことがらなのだ。

 更に、5K先の競合店の店長が、私のお店にMRに来た。

  今年から新任の店長として赴任した彼は、初の年末商戦の経験として、
  右も左も分からない状態だ言う。
  
   誠実な人柄だ。

  そして、そのような素直な人間に、人は集まるものだ。
  彼を見ていると、競合店の私でさえも “何とかしてあげたくなる”。

   私もかってはそうだった。

  本当に、このおせち材料の「なると」「かまぼこ」が売れるのだろうか?。
  本当に、この「鏡餅」がなくなるのだろうか?。
  本当に、このしめ縄飾りが、売り切れるのだろうか?。
  本当に、この酢だこが、消化できるのだろうか?。

  各部門の年末商材の在庫と前半の動きから大きな不安に突き落とされる。
  そして、どのタイミングから、どんな動き、買われ方によって、在庫一掃される
  のか、まざまざと見せ付けられる。

   そうして、店長として、成長していくのだ。
   そうして、イベント時に、冷静な指示が出せるのだ。

 このように、私のお店も含めて、4店4様の年末模様が繰り広げられる。
 そして、何をつかみ、何を得て、自らと店舗を成長に導くのか。
 
  それは、来年早々に、店長懇親会にて、交わしたい。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月28日 (日)

懐かしい顔Ⅲ

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、クリスマスイブ当日(24日)の事。

 シャンメリーの動きが悪いため、青果のパートさんとシャンメリーをトップエンドへ
 異動している途中だった。

  「あれっ。どうしたの。こんなとこで!。」
  思わず、叫んでしまった。

  以前の会社の、同じ鮮魚仲間が、目の前にいたのだ。
  鮮魚のトップとバイヤーだ。

  「何してんの?、こんなとこで。」
   「てっちゃんの元気な姿を見にきたんですよ。」

  「なに馬鹿なことを言ったんだよ。こんなところまで来るとは、暇なんだね。」
   「いやいや、てっちゃん店長のお店に学びに来たんだよ。」

  北関東の主力店舗を、MRしに来たらしい。
  ついでに、この近辺のお店もMRしに来たらしい。
  そして、私の顔を、見に来たらしい。

 いずれにしても、懐かしい顔だ。
 以前のブログで、「懐かしい顔Ⅱ」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_f663.htmlを記したが、彼らの顔を見ると、
 以前の関係と自らの存在にタイムスリップしてしまう。

 あいにく、24日というイブ当日の為、ゆっくり彼らと談笑している暇は無かったが、
 彼ら二人の懐かしい顔に会い、自分の中で別の力が湧き出てくるのがわかった。

 東北の彼らの企業は、灯油安、ガソリン安の影響もあり、現在好調だという。
 世の中が、不景気の真っ只中にある中で、その業績は立派だ。
 特に、12月に入ってからも好調をキープしているという。

  年の瀬のあわただしい中、気持ちの和むひと時だった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月27日 (土)

ひたちなかMR

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今年最後のMR報告。

 妻の「趣味のステンドグラス」の付き合いで、ひたちなか市のJ社まで行くことに
 なった。

 ついでに、私の趣味も実現することにした。

  外は、快晴。ドライブ日和だ。

 北関東道の終点になったおかげで、ひたちなかの海浜公園の開発が活発だ。
 以前からのJ社の周辺には、アウトレットが立ち並び、シネマとも合わせて週末
 の一大集客スポットとなっている。

最近のMRでは、あまり細かい商品面にはこだわらず、この企業が何をめざして
いるのか?、を詮索するMRに切り替えている。
 どのような商売をしていくのか?、そして、何を得ていくのか?、そのサイクル
 から、どう商売を成り立たせていくのか?。 

まずは、海浜公園へ行く途中に、「Y社」を見た。
 2年前にオープンしたY社は、当初から売上は好調だったが、その後の展開が
 楽しみだった。
 集客力は相変わらずだった。更にオープン当初は静かだった店舗オリジナルの
 合同展開などが、店舗主導でのレイアウトに変更され、更にプロパーに自然に
 設定され違和感なく演出されている。また媒体や他部門の関連商品の展開も
 実質の関連と演出がマッチし、非常に見ごたえ?のある展開がなされていた。
 しかし、青果等の価格面でのアドバンテージは少なく、安さの提案力は他競合
 と比較すると低下しているようだ。
 以前と比較して、売場のボリュームを相当絞り込んでいるのがわかった。
 その絞込みが目立たぬように実現しているのがY社の強みでもある。
 売上と利益の両立をめざしているのがわかる。

次に、「J社」
 巨大ホームセンターにテナントとして入るこの店舗内には、更に、青果と鮮魚
 が別テナントとして入居。
 よって、店舗レイアウトは、青果から入り、自社の精肉、惣菜、そして鮮魚と
 まわるレイアウトだ。
 この食品スーパーは、巨大ホームセンターが有する広大な商圏をおおいに活用
 し有効に利用しているといえる。
 果実、輸入牛肉の安さを武器に、ホームセンターが吸引した広大な商圏が来店
 される客数に、有効に量販を実現し、更に、そこそこの安さのグロサリーのダイ
 ナミックな陳列がお店のイメージを確固たるものとしている。
 このお店は、ホームセンターの広域の集客力をおおいに利用し、お客様に、
  「ここまで来たのだから、ついでに買いだめできる生鮮品を大量購入する。」
 商売を徹底している。そして、それがおおいに効果を上げてきた。
 しかし、このお店の精肉のボリュームも、絞られてきた。
 前出のY社同様に、以前のボリュームが嘘のように消えていた。
 いよいよこの手の広域商圏店舗にも不況の波が押し寄せているのだろう。
 それに対して、ジャストインタイムな商売に切り替えてくるあたりがしたたかだ。
 また、このお店は、徹底して、生鮮のコーナーでグロサリーの関連商品を売り
 込んでいる。お店としての荒利ミックスの徹底である。焼たれ、鍋つゆ、調味料。
 生鮮商材同様に、所狭しと並び提案されているグロサリー商材はどれも利益品。
 こんなところにも、この企業の商売に対する姿勢が見えている。

「S社」。
 茨城南部に本拠を置く地域スーパーのS社は、このお店も主力店舗のひとつな
 のだろう。火曜の集客力が高かった。メイン通りに面し、厚みのある基礎商圏の
 恩恵をしっかりと受けていた。
 売場は、ピークの4時にも関わらず青果、鮮魚は薄い。それがこの企業の商売
 なのだろう。この企業のあるべき売場に対して存在する人員。その結果から創
 出される最終利益が、この企業の目的なのだろう。だから荒利率は追わない。
 追うのは、厚みのある基礎商圏に支えられた客数がしっかり来店される為の
 価格と、売上からついてくる荒利額。それを、今この企業で実現できるレベルで
 追うこと。だから結果としての無駄は少ない。しかしおもしろさも少ない。そして
 あえて、それを追わない。それがこの企業の商売哲学なのだろう。

「K社」。
 北関東及び、東北にも一部進出しているリージョナルのK社。
 この店舗は、400坪程度の小型店舗であり、20年前の基幹店舗といったところ。
 規模は小さいが、しっかりマネジメントされ、縦割りや手直しが満遍なくされてい
 る。
 しかし、価格面での競争力が無い。キャベツ、レタスが1個250円前後で堂々と
 展開されているのが、商売感度の問われるところ。それもこの店舗の商売であり
 この地域のお客様を向いているのかも知れない。しかし午後4時での集客が少な
 前出のS社に奪われていると思われる。更に、センターパックの精肉の売場には
 商品が並んでいない状態。発注精度のむずかしさが売場に反映されていた。
 逆に、お惣菜は3段積みのてんこ盛り状態。これからの時間帯の、このお店の
 商売がお惣菜中心に回っていくのであろう。それにしても、生鮮3部門と比べて、
 いけいけのお惣菜部門は、女性中心のオペレーションのように思われるが、
 商売に対しての女性の底力が現れたお店である。

最後は「K社」。
 前出①の傘下に入ったK社は、以前の中途半端さは無くなり、完全にY社のマネ
 メントが定着してきているようだ。
 特別、何が特徴というものは無いが、全てにおいてワンストップとしての品揃えと
 安定した鮮度、そしてプロパーの品切れの無い売場。地域の1K商圏のお客様
 を囲い込む戦略。こんなお店が増えれば増えるほど、巨大広域商圏を対象とす
 る商売は成り立たなくなってくる。地域スーパーはこれでいいのだという方向を
 明確にして進めているK社だ。そして、1K商圏内のお客様は、こんな店舗があ
 るから便利だし、感謝するのである。そのお互いの信頼関係が根付いてくること
 が、地域スーパーの使命なのだと思う。

今回のMRから
 2年前にMRした当時と比較して、各社とも、売場のボリュームの変化(絞込み)
 が大きく変化していた。このような時代にあって、無駄なロスがいかに企業業績
 を圧迫するかの問題に対処しているのだろう。そして、それに合った人員計画
 を実現させているかが見えてきた。

  時代が変われば商売の仕方も変わる。

 そしてそれに応じて現場が進化する。
 その進化のスピードが武器になる時代だ。

 更に、競合が激化する中で、どんどん商圏は狭まる。
 その狭い商圏で商売を成り立たせられるか?、の問いに仮説を立て
 検証を繰り返すサイクルのスピードが企業の生命線なのである。

  その問いを現場で検証する最高責任者が店長だ。

 その自覚をもって店長として臨む。その一人一人の戦いに勝つこと。
 
 そんな事を意識しながら、帰路についたのでした。

PS
 ひたちなかエリアの写真を載せましたhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/hitatinakaeria/。どうぞ。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月26日 (金)

クリスマスを終えて

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


約一ヶ月間設置し続けてきた「クリスマス媒体」を外しながら思った。
 「クリスマス媒体よ、一ヶ月間ありがとう。来年もよろしく。」

 お店の売上金額からいったら圧倒的に年末だが、お店での打ち出しや媒体
 関連の飾りつけの期間からいったら、年末の一週間に比べ、一ヶ月以上も
 お店を彩るクリスマス期間のほうに、情が移ってしまうものだ。

今年は、新たなる競合も出現し、クリスマスの商売も各社いろいろだった。
 それは、各社の各年の年末商戦の反省と、今年の時勢からの動向からだろう。

 新規競合店は、21日からクリスマス商戦の売場に変更していたが、生鮮商材は
 24日のみ最大ピークで展開。その前後はボリュームを落として守りの姿勢。

  結果、24日ピーク時に集客できず、商品ロスも大きかったろう。

 従来からの競合店は、店長も替わり、先月からクリスマス商戦を睨んだ飾りつけ、
 そして、19日から早々とクリスマス展開を実施。生鮮含めての大掛かりな展開だ
 った。

  結果、23日からの集客あり、24日は新規競合店以上の賑わいを見せた。
  しかし、19日~22日のロスは増大。

  店長との会話から、「イベントに強くなりたい。」という流れは作れた、と。

 そして、私は。

  私は、クリスマスは2日間主義だ。
  
 23日から展開する生鮮品は、程度にもよるが、ロスは覚悟。
 しかし、24日の最大ピークには、絶対に売り逃さない。チャンスロス排除だ。
 
 部下にいつも言っている言葉。
  「年間で、24日と31日だけは、ロスを出せ。悔しかったら出してみろ。」

何が、正解なのか?

 答えは、無い。

 いや、ブログ仲間(失礼!ブログの先輩)の海老名さん風に言うと、
  「答えは無限にある。どの答えを自ら選択するか。」http://blog.goo.ne.jp/m-ebina_2004/e/e2ed7a51e1d1d64e6c074ee707a3974eだ。

  期間の少ないイベントに向けて、普段を犠牲にするのか
  普段を大切にして、イベント対応を犠牲にするのか。
  時間をかけて、両方大切にしていくのか。

 答えは “無限” にある。
 店長として、何を選択するのか?、だ。

 いずれにしても大切なのは、選択したら、お店として意思統一して動くことだ。
 部門毎に本部指示にしたがってバラバラの展開をしたら、お客様が困だけだ。

 そして、その意思統一された売場をイベント毎に毎年繰り返していくから、
 その蓄積により、そのタイミングで、お客様が来店される。

 結果、お客さまの信頼関係により、
  ジャストインタイムなイベント対応が可能となる。

 今回のクリスマスは、計4店舗の競合店をMRした。
 そして、上記の通り、各社各様のクリスマスへの取り組みだった。

 しかし、どこの競合店も、しっかり考えれた売場造りを実現している。
 違いは生鮮。ここでの考え方は、各社各様、色の違いがはっきり出ていた。
 
 上記の通り、19日から生鮮まで含めて徹底した売場を造っていくのか、
 あくまでも、普段を大切にして、24日のジャストインな部分で徹底するのか、
 その中間を取っていくのか。

  そして、その結果として、何を残そうとしているのか?。

 いずれにせよ、売上という結果はすぐに残るから、分かりやすいが、
 利益は後日に、遅れて表面化する。

 その遅れて表面化する利益に向けて、仮説検証しない限り、
 我々の商売人としての技術は改善されないし、能力も向上しない。
 そして、我々は、お客様からの報酬からも見放される、ということだ。
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月25日 (木)

教育の時間

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


部下の教育。

 よく、教育する時間が無い、と言う。
 しかし、私は、教育に時間などいらない、と言う。
 
  簡単に言えば、部下は上司の背中を見て育つ。

 優秀な上司は、手取り足取りの時間ではなく、自らの切羽詰ったぎりぎりの環境
  でも、部下を背中で教える。

  これは、上司の意地のなせる業。

 最高の部下教育とは、自らの背中を見せ付けること。

 その意地がなくならない限り、日本では、脈々と受け継がれる
 師匠と弟子の師弟関係が、最大の部下教育となる。

  必要以上に教えない。
  
 学びたかったら、自ら、師匠の後姿から学ぶ。
 自らも、そうやって師匠の姿に学んできた。師匠の間合いを盗んできた。
 そして、師匠と同じ呼吸を吸ってきた。だから同じ感じ方が身についてきた。

 だから、部下にも、同じ呼吸を吸わせる。
 その呼吸とは、マニュアル整理できない事を、師匠の呼吸から学ぶ事だ。

先日、グロサリーのエンド前の特設売場が乱雑になっていて、
 お客様が中通路に入りにくい状態になっていた。

 私は、副店長とグロサリーの担当者を呼んで、ミーティングを行った。

 「いいか、お店にはバランスがあるんだ。特にグロサリーはプロパーの売上が
 70%を占め、利益は90%を占める。プロパーにお客様が入れない状態という
 のは、グロサリーにとって致命傷だ。だから、通路幅はしっかり確保する事。」

 「更に言うと、その通路が遮断されることによって、他部門、特に生鮮の商品の
 動きにも影響を与えるんだ。たったこれだけの事だと思うなよ。これがいずれ
 致命的な打撃をお店に与えるんだ。だからお客様の通り道は遮断するな!。」

 副店長と共にコミュニケを受けることにより、担当者は、私と副店長の二人の
 呼吸を知ることとなる。そして二人の呼吸から、仕事の進め方と店長の構想を
 知る。

 副店長は、同じ話を繰り返し部下にする必要も無くなり、共通認識を同じ空気の
 中で図ることが出来た。

 こうしたことの繰り返しが、副店長、担当チーフ、担当者の共通認識を生み、
 自部門だけの発想から、お店全体の方向性と部門の役割を理解していくのだ。

 人事異動で人が変われば、同じ話しを繰り返す、部門が変われば、同様の話し
 を、部門の視点を変えて話す。

  繰り返し、繰り返し、同じ話しをし続ける。

 難しい話など、無い。
 どちらが、根気負けするか。
 これが、教育だ。

 これを、自ら作業しながら、
  言って聞かせて、させてみて、誉めてやること。

 語り継がれる、人の動かし方だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月24日 (水)

来年の手帳

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、娘にお願いして、来年の手帳を買ってきてもらった。

 毎年のことだが、私の手帳は “手作り” なのだ。
 
 以前の会社で、私は「労働組合」の幹部をしていた。
 そこから、幹部対象の研修会のお誘いがあった。
 以前の仲間との交流と、転職して一年後のもやもやもあって、自腹で参加した。

 その労働組合がお世話になっていた、コンサルタントの先生とも久しぶりにお会
 いし、いろいろと現企業のお話しもさせていただいた。

 そのとき、その先生が私に言った。
  「あなたは、今現状、あなた本来の姿を見せていないですね?。」
   「えっ、どうしてわかるのですか?。」

  「あなたの今回の研修会の参加振りでわかりますよ。」
  「でも、それは当然なのです。転職して、すぐ自分を出せる人間などいない。」
  「現状で通じる “言葉” を見つけるのに時間はかかりますよ。」
  「それが、見えてくれば、以前のように、ガンガンいけるようになりますよ。」

 そんな会話をして頂き、ふっきれた思い出がある。

 そのときに、その研修会の参加の記念に頂いた手帳があった。
 黒皮で、ネーム入りの手帳だった。

 一年で終わる手帳だったので、翌年から、表紙の黒皮だけを残して、中身は
 安いタイプの手帳を購入し、中身だけ両面テープで固定して、毎年使用している。

  だから、黒皮の表紙は、毎年2006年の文字が刻印してあるのだ。

 そして、今年も、来年の手帳を、手作りで作る時期が来たわけだ。

 その黒皮の手帳は肌触りが良く、手にするとしっくりいく。やはり良いものはいい。
 そして、何より、その手帳を手にすると、あの時のコンサルタントの方の、
 私を勇気付ける言葉を思い出し、気持ちを奮い立たせてくれるのである。



 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月23日 (火)

今年最後の店長会

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、今年最後の店長会があった。

 議題は、もりもり。年末の売場、シフトの確認。
 更には、次月度の販促情報、そして、第3四半期の反省。

  中でも、一番のメインは、今後の予算に関して。

 幹部の、この報告で、私の認識は一変した。

 店長として、自分の個店の事は、しっかり考えてきた。
 個店の成長の為に、どんなステップを踏んでの競合との戦い、布石、
 そして、部門強化と組織強化、更には、数値反省と今後の対策など。

  しかし、所詮それは、個店の域からは出ていない。
  
 企業経営としての、企業の存在価値と、それへ向けての方向性の打ち出しと
 具体策、更に、個店での実行と検証、更に、本部個店での人材育成等。

 そして、そのような個々の実現を通して、経営を成り立たせるための最終利益。

  まさに、企業の存在価値を成り立たせるための、最終利益。
  これが実現できなければ、全従業員は路頭に迷う、ということ。

 その事実を、数値で個店毎に、今後の見通しと方向性を示された。

  だから、個店の予算とは、いかなるものか?

 予算とは目標ではない。必ず達成すべく数値なのだ、ということ。
 そして、少なくとも、店長として自店の予算を、どのルートを登って登頂するのか、
 何を武器に、ひとつひとつの壁を乗り越えていくのか?、の仮説があること。

 企業経営としての視点から、個店の役割と数値目標の解説は、
 井の中の蛙になりがちの、我々店長にとって、視野を広げてくれる良い機会だ。

競合出店を受け、いろいろな影響を予測し、お店のスタンダードレベルを見直した。

 年末を前に、現状は予算(予測)通りの結果で推移している。
 しかし、残り3ヶ月。現状の推移は、今後3ヶ月へ向かう流れの途中なのだ。

  まだまだ、上り坂が立ちはだかる。
  そして、次年度は、更に上り坂が待っている。

 店長会を通して、目の前の「年末の壁」が、一段と低く感じてしまう機会だった。

PS
 佐野エリアMR報告http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/sanoeriamr/を載せました。どうぞ。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月22日 (月)

個人の強さと組織の強さ

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


以前のブログで、「個人にとっての企業組織とは?」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-91b3.htmlを記したが、企業の強さとは何か?。
 更には、強い個人が集まれば、強い組織ができるのか?。
 そして、強い個人とは何なのか?。

 優秀な企業ほど、優秀な人材を得ようと、高学歴の人材を採用する。
 そして、優秀な人材も、優秀な企業に就職しようとして、自らの勉学に励む。

 そういった人材が集まっていたはずの大手量販店「ダイエー」「長崎屋」「ニチイ」
 は破産に追い込まれた。

  そもそも、優秀な個人は、強い個人に変貌するのか?。

 それ以前に、優秀な個人とは、どういうことなのか?。

 長年、店長をしていると、毎年入社してくる優秀な個人が、強い個人にならず、
 あまり目立たなかった人材が、年を経るごとに実力を身につけ、優秀な商売人へ
 変貌し、企業組織にとって強い個人へ成長していく姿を見続けてきた。

 入社以前の優秀さと、入社後の強い個人には、なんら相関関係が無いのである。
 
  やらせてみないとわからないのである。

 無責任のような発言だが、これは事実だ。

 しかし、社会人となった人間が成長していく過程には、
 私の経験から言わしてもらえば、
 
  一つは、礼儀を知ること。
  二つは、仕事を知ること。
  三つは、信頼されること。
  四つは、正義を知ること。
  五つは、未来に向かうこと。

 以上の五つのステップにて人間としての成長を遂げていく。
 これは、以前のブログ「人の成長とは?。」でhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-9447.html記したこと。
 
 その第一段階の「礼儀」とは、

  “人間的な素直さをもって、人を敬う心” だ。

 どんな優秀な人間でも、「素直な心」がなければ、正しく成長しない、ということ。
 素直な心が、先輩の話を素直に受け入れ、素直に行動する。
 その素直さが、スピードとなり、他人より早く、物の道理を身に付ける。
 その、物の道理が、小さな仕事の成功へ導き、自信を深める。

  それが、仕事を知ることだ。
  仕事を知る、とは、小さな成功の積み重ねだ。

 更に、素直な心は、仕事が出来ても、おごらず、謙虚に人の話に耳を傾ける。
 そして、相手の立場で、物を見れるということ。

  それが、信頼に結びつく。
  信頼とは、相手の立場になれる、ということ。

 仕事を知り、信頼を勝ち取れば、次第に、仕事観、人間観が出来上がる。
 自らの、生き様を持つこと。

  それが、義の心だ。
  義とは、生き様だ。

 その成長速は人によってさまざまだが、急がばまわれ、とはよく言ったものだ。
 素直な心の持ち主は、回り道をしているようで、結果的には、一番で到達する。

 そして、そんな人材が、企業組織にとっても、強さの源泉となっている。
 優秀な人材が、過去の栄光を捨て、素直な心で商売の世界に入り込めるか。
 この命題が、強い個人と強い組織を成り立たせるキーワードである。

  それが、未来へ向かう、ということ。
  未来へ向かう、とは、組織を背負って、よりよい未来へ、組織を導くことだ。


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月21日 (日)

佐野エリアMR

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。



先日の休日。
 好天には恵まれなかったが、女房のアウトレットへの付き合いに佐野エリアを
 MRしてきた。

 佐野エリアは、アウトレット周辺のJ社、K社のAEONグループの存在が大きい
  が、駅西側の店舗もいろいろと存在価値のある店舗が並ぶおもしろいエリアだ。

まずは、「Y社」。
 かってはこの地域でナンバーワンの存在で、客数なども圧倒的に強かったが、
 「K社」の出店を機に、普通のお店になってしまった。
 本部商品部の強い「惣菜」は、品揃え、こだわり、売場展開と、申し分の無い売場
 を実現していたが、いかんせん、生鮮3部門にキレが無い。

 お客様を引き寄せるインパクト、関連を含めてのメンテナンス、鮮度、価格と
 伝わるものが無い。
 以前の、無風状態の商売から抜け出せず、それがそのまま客数ダウンへつなが
 っていると思われる。競合出店を機に、自店のスタンダードレベルの改善に着手
 していないつけが回ってきているといえる。

次は「K社」。
 昨年ロックタウン内に出店。同社のスタンダードな店舗の進化型としてレイアウト
 されており、普段の買い物の利便性とコスト構造のスタンダード化を目的に出店。

 茨城エリアでは強みを発揮する同社だが、他県に入り込むと、強みの「青果」
 「鮮魚」のキレが無くなる。
 この日も、青果のみかん箱売りが見られず、主力欠品の印象だ。更に果実、
 野菜の品揃えも絞り込まれており、普段の暮らしからの広がりを絞り込んだ品
 揃えに徹していた。更に、精肉はセンターパッケージ対応で、インストア店舗と
 の競争力に欠ける。ロックタウンの総合力で集客している店舗である。

更に同じグループの「J社」。
 火曜日の集客力には定評があるが、徹底していたのは青果だけ。鮮魚、精肉
 は羽生店ほどのインパクトは無く、まわりのSMの出店により、どんどん商圏が
 狭まっていく構図から抜け出せない状態だろう。
 お客様も、野菜を購入して、店内を一周せず、そのままレジへ直行するという
 パターンが多かったようだ。
 週末に焦点を絞った食品のゾーニングが平日の集客力とのギャップに耐えら
 れず、間延びさせた売場を披露することにより、お客様がますます飽きのくる
 店舗レイアウトになってきており、それによる収益の悪化が見え隠れするJ社
 である。

そして「F社」。
 変則のレイアウトだ。
 青果~精肉~鮮魚~惣菜の流れ。かってのイトーヨーカドーがそうだったが、
 その流れに合わせ、デイリーの流れも、洋から和へ流れさせるという手法を
 取っている。
 今後、ますます魚から肉へ移行すると思われるが、その流れの先取りであれば
 恐るべき先見力と実行力だ。その先手必勝をいかに現実の店舗経営に有利に
 取り込めるか?、が課題だろう。

最後は「T社」。
 最近見てきたT社の中では、細谷以上に現場力を感じさせる店舗だ。
 定評ある本部主導のレイアウトと商品展開に加え、店オリジナルの果実の展開
 や、夕方の鮮魚のライブ販売など積極的に「商売」をしていた。
 それに呼応するように、お客様もタイミングよく来店され買いまわり。
 ワンストップショッピングするには程よいスペースとレイアウト。更に品揃え。
 そして夕方の出来立ての鮮度が加わり、お店の意志の入った商品提案力が
 マッチすれば、お客様には必ず伝わるもの。
 久しぶりに、売り手の意欲が感じられるお店を拝見できた。

PS
 佐野エリアの写真http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/sanoeriamr/を載せました。どうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月20日 (土)

山口百恵を再び

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


以前にレンタルショップからコピーした「山口百恵トリビュート」を車内で聞いた。

 トリビュートとは、山口百恵の歌を、別の歌手が歌うというものらしい。

 山口百恵がデビューしたのは、私が中学1年のときだった。
 花の中3トリオの一角としてデビューし、三浦友和との結婚により引退。

 絶頂期での引退は衝撃的だったが、その後、一切芸能界に復帰しないその生き
 様は、ひとりの人間として「神」の存在のようでもある。
 
  それ故に、彼女の歌は、今でも歌い継がれているのであろう。

 そして、私が借りたCDは、鈴木雅之のなんとも言えない“えげつない”歌声から
 始まっていたのである。

 更に聞き続けていると、工藤静香であり、大橋純子であり、最後はなんと柳ジョー
 ジまでもが、それぞれ山口百恵の往年のヒット曲をトリビュートしていた。

 そして、彼らは、実に楽しく活き活きと、他人の曲を自らの人生観でとらえ、自らの
 強みのある歌唱力で表現しているのである。

 他人の曲を歌う、という気軽さなのか、自らのイメージを変えてまで、
 トリビュート曲に取り組んでいた。

 そして、それは、聞くものを、まったく新しい曲としてとらえ直して聴かせるほど
 の別物として、耳に入ってくるのだ。

 以前、若かりしころに聞いた「山口百恵」の歌を聞いて感じた当時からは
 相当の年月を経ているわけだが、表現する人間が替わり、時代が変わり、
 聞く本人も変化すれば、その歌は、完全に別の生き物として生きていくのだ。

 そして、それぞれの歌手が、自らの人生観で表現した歌は、それはそれで
 聞き応えのあるアルバムである。

しかし・・・。

 それぞれのトリビュート曲を聴いていると、はやり、当時の山口百恵のオリジナル
 曲を聴きたくなるものだ。

 当時は、当時の時代に、当時の自分が、当時に感じていた感性だが、
 現在に、現在の自分が、何を感じるのかを知りたくなったのだ。

  そして、近くのレンタル屋で借りてきたCDを、コピーして聞いてみた。

 30年の時を経て伝わってくる感情は、まったく別物だった。
 聞き手の変化が、ひとつの歌を、ここまで変えさせるのか?。
 私にもたらした30年のときの変化が、同じものを感じる感性を豊かにしている。

  人生とは、そういうものなのだ。

 人によって、経験によって、能力によって、更には立場によって、
 同じものを感じる、感じ方は、千差万別なのだ。

 そして、経験を積めば積むほど、人生をいろいろな角度から見ることができ、
 そして、よいものほど、いろいろな角度から見させてくれる奥深さが備わっている。

 以前には感じなかった、「愛染橋」「美・サイレント」「ソングフォーユー」などが、
 強烈な個性を輝かせて、光り輝いてくるのだった。


PS
 にゃんにゃんの最新の写真をどうぞhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko25/
 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月19日 (金)

年末動向 私の流儀

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


いよいよ、一年でもっとも熱い10日間が始まる。

 この10日間の為に、一月から商売をしてきていると言っても過言ではないくらいの
 商売人として一番大切な10日間だ。

 そして、残念な事に、すでにこの期間の結果は決まってしまっているのである。
 それは、以前のブログ「お客様からの通信簿」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/8_2dd4.htmlにも記した通りだ。

 お客様は、お盆後から12月前半での商売から、もうすでに、いつ、どこで、何を、
 いくつ購入し、年末を迎えるか?、を決めてしまっているのである。

 この後、いくら壮大な計画を立て、ダイナミックな売場を造っても、キャパは決まっ
 てしまっているのだ。

  いかに、普段の商売やその姿勢が大切か、と言う事。

 後は、お客様の当店に対する、その期待に応える売り場を、部下と共に実現する
 だけだ。

 いろいろなお店(競合店)の中にあって、年末の暮らしの調達に当店が選ばれる
 という現実は、もうすでに決定されているし、それ以上の背伸びをしても、当日に
 お客様は、他店へ買出しに行かれているわけだから、必要以上の計画はロスを
 生むだけだ。

 その事を割り切りながら、とは言え、最大の商戦にむけての、期待を裏切らない
 売場計画と実現はしていかなければならない。

  そして、出てきた結果が、今年一年の、お客様が当店に下した「通信簿」なの
  だ。
 
 その数値は裏切らない。素直に受け止めるしかないし、そこから新たな挑戦が
 始まるのだというチャレンジ精神を旺盛にして、年始を迎えるべきなのだ。

但し、日々の微調整をするかしないかで、利益に影響してくることは間違いない。
 
 そして、思い出されるのは「お盆」だ。

 いままでに経験したことの無い単価の下落と、お盆商材の不振。
 この流れは、年末も同様の流れになることは間違いない。

 ご先祖様に対する、「敬い」の行為は絶対的なものであるが、現実の人間の暮ら
 しに関する贅沢は、極力慎む暮らしぶりに直面するだろう。

  お盆の流れからの普段の延長が、当然、年末も引き続き実施される、と言う事。
 
 唯一の救いは、ガソリンの下落であるが、これとて職を失った方へは何のメリット
 にもならない。

 しかし、それを考慮しながらも、計画数量と現実の発注は修了しているだろう。
 あとは、今年のクリスマス、年末の曜日まわりから、早め早めの売り切り対応
 をきっちり実施し、際物を絶対に売り逃しの無いように手を打つことだけだ。

 クリスマスは20日から勝負し、24日には、準備用品は売り切ること。
 年末は、28日から勝負し、30日には、準備用品は目処をつけること。

 そして、寿司、刺身、牛肉等のご馳走は、絶対に無理は出来ない。
 一品一品大切に売り切り、造り貯めは命取りと心して取り組むことだ。

 そうして、売上マックスに挑戦は避けるが、コストダウン、人員見直し、値入
 見直しなどにより、タイトな人員体制で乗り切ることに、やりがいを見出すこと。

 結果、12月商戦を、荒利額で評価していく「頭の切り替え」が必要になってくる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月18日 (木)

“肩書”と“実在”

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


私は「店長」である。
私は「店長」をしている。

 大きな“差”だ。

 「店長」という、“肩書”は大きい。
 店長指示というだけで、業務命令が実行される。

  表面上は。

 そして、錯覚と誤解を生む。 
 それは、私も同様である。

  「店長、それは間違ってますよ!。」

 何人の人間が、そう言ってくれるか?。
 
  信頼関係があれば、悪い情報も上へ上がり、
  信頼関係が無ければ、悪い情報は閉ざされる。

  そして、悪い情報が閉ざされれば、ますます信頼関係が薄くなる。
  そして、ますます表面上の指示命令と業務遂行が横行する。

 “俺の言っていることが、やられていない、継続されていない”

  これは、明らかに、「兆候」である。
  「なぜ、やられないのか、継続されないのか?。」
  
  この問いに、自問自答しなければならない。
  常に、この問いは、付きまとっているものだ。

  そうして、部下の動向にアンテナを張っていれば、
  必ず、悪い情報が入ってくるものだ。

  大切なのは、悪い情報を受け入れる、と言う事。
  悪い情報を上げるという“勇気”を評価すること。
  そして、その情報に、必ず応える、と言う事だ。

 20代の若者の価値観は、我々の世代とは大きく異なっている。

  それは、上記の
   「店長」である、のか、
   「店長」をしている、のかを
    しっかり見極めていること。

  若年層ほど、店長としての“肩書”ではなく、
          店長としての“実在”に従う。

 店長とは?

  まずは、店長が、この問いに答えられるだけの店長論を持っているか?
  と言う事だ。

  経営者としての、緻密なマネジメントと、リーダーとしての大局的な舵取り。
  それは、以前のブログ「店長として大切にしていること」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_321d.htmlにも記したが、
  「リーダー」としての役割と、「マネージャー」としての役割だ。
  
  そして、まわりに振り回されず、店長をすることだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月17日 (水)

郵便局の営業

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先月の中ごろか、郵便局の局長さんが来店した。

 「店長、今年も、年賀はがきの販売をさせて頂きたくお邪魔しました。」

 なるほど、もう一年か。早いものだ。

 昨年から、この地域一帯の郵便局長が、当店で12月の週末毎に、
 年賀はがきの店頭販売を実施している。

 郵便局も、民営化により、郵便局長も店長同様、店舗経営者として、知恵を
 働かせて営業活動をしていく時代なのだろう。

年賀はがき。

 私が学生時代までは、年始の挨拶は、これ一本だった。
 昔は、年賀状は、早く買いに行かないと売り切れていたものだ。
 こうやって、行商をして、売り歩く時代になってしまった、と言う事か。

 時代の流れから、人の関わりの希薄化が進んだことや、メールの進行、
 手間やコストの問題から、年賀状としての需要の減退が進んでいるのだろう。

 しかし、先日のラジオの話題の中に、年賀状に関するものがあった。

  年賀状に関してのアンケートでは、もらうほうの立場として、印刷された物より、
  手書きの年賀状のほうが、ありがたみがある、というものがあった。
  更には、イラストや毛筆の年賀状は心に残るという結果もある。

 当然と言えば当然。

  誰もが手書きの年賀状の時代には、プリンタでカラー印刷された年賀状は
  心に残ったものだ。

  しかし、現代では、手書きで毛筆の年賀状は希少価値だ。
   更に達筆ときたら申し分ない。
  字の汚い私でも、コトPOPで鍛えた?毛筆で書けば、印象に残るかも(笑)。

  更に小学生でも携帯を持てる時代だ。
  今更、携帯で連絡し合える時代に、友達に年賀状の時代でもない。

 いつの時代でも、誰もやらないものが希少価値として存在していくし、
 みんながやり始めれば、心に残らない存在となっていく。

 いずれにせよ、年賀状の販売も大切であるが、
 郵便局で進めていくべき方向としては、郵便局でしか出来ない、
 もらった方が印象に残る、暖かい年賀状の販売という方向だろう。

 ラジオでも話題になっていたのは、
  30年ぶりに、小学校の先生から届いた毛筆の年賀状だったというもの。

 プリンタで印刷して、手間をかけずに効率よく進める部分と、
 手間をかけて、直筆で相手に感動を与える部分。

  今後の我々スーパーマーケットの行く末を暗示しているような流れである。

PS
 右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kuroisomr/に「黒磯エリア」を載せました。どうぞ。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月16日 (火)

チェッカーコンテスト

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしてる「てっちゃん」です。


先日、レジコンテストの、店内予選があった。

 店舗で、3名での予選会を実施、店舗代表を決め。
 店舗代表が、エリア予選に参加し、エリア代表を決め。
 エリア代表が、本部にて、本戦を実施する。

 こんな流れの、まずは、店舗予選会だ。

 本部からは、店舗予選の際に、何名かの見学者を作って欲しいとの事だったが、
 私は、店舗予選会(朝8時45分)に、全員の見学を要請した。

  朝の貴重な時間である。

 しかし、このようなコンテストは、全員で見届けるのが、私の流儀だ。

なぜか?。

 このコンテストに参加するパートさん3名は、毎日必至に練習してきたから。
 商品の流し方から、手際よいさばきかた、更には、応対事例も暗記してくる。
 そして、笑顔の作り方や、声の出し方、会話の呼吸の取り方など。

 そうして、3人で予選会に臨む事に対して、全員が関わる、と言う事の大切さ。
 朝の15分の貴重さから比べれば、この15分で全員がレジの仕事に触れる、
 そして、コンテストの緊張感に触れる、その戦いを、仲間として“見届ける”。

  そんな時間の過ごし方が、店舗としての“組織強化”になる、と判断した。

 商品に関わる部門には絶対に理解できない、レジの仕事。

 以前、私は、月間でのレジ違算額に対して、個人別に表彰をしていた。
 たとえば、月間で違算額が0円というパートさんも多い。
 月間で何人のお客様を通すというのか?。
 その時間、その人数は途方もない多さだ。
 更に、その時間全てにおいて緊張感を絶やさずに、違算が0という結果。
 これは、売上という数値達成とは別の、賞賛されるべき仕事ぶりである。
 これに対して、個人別に表彰状を作成し、私の名で表彰をしていた。

 これを、全体朝礼にて全員に報告。
 誰々は、月間でパーフェクトでしたという報告に、他のパートさんも驚いていた。

そのような、知られざるレジさんの晴れの舞台を、全員で応援する。

 このことが、どれだけの、お店の組織強化になるか。
 同じ店舗の仲間だから、我が事のように関心を持ち、共通の話題となる。

 その事が、なおさら、出場する本人達の、いい意味でのプレッシャーとなる。
 我がお店のパートさんたちの期待を背に、頑張りがいもあるというもの。
 そして、そのプレッシャーが、彼女らの努力を後押しする。

この予選会に、私は、垂れ幕を作成し、クリスマスの飾りを装飾し、会場を飾った。

 レジチーフは、他店舗から来て、見学していた元同僚に、
  「こんなにみんなが応援してくれる予選会は無いよね。」と自慢していた。

  仲間の努力に対して、“関わる” ということ。

 たったこれだけの中に、図り競れない、組織強化の種が詰まっているのだ。


PS
 右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kuroisomr/に「黒磯エリア」を載せました。どうぞ。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月15日 (月)

私の“武器”

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしてる「てっちゃん」です。


お店の店長として、お客様と格闘し、競合店と戦う。

 当然、“武器” がいる。
 その武器が、常に磨かれ、切れ味鋭く、いざと言うとき、役に立つかどうか。

  もちろん、その武器は、“部下達” だ。

 そのように書くと、さも、部下が店長の単なる道具にすぎないのか?、
 ということだが、そういうことでは、決して無い。

  しかし、そう思っている店長も、いるかも知れない。
  そういう店長は、常に完成された武器を求める。
  磨かれ、研ぎ澄まされ、即戦力の武器を常に求める。

  企業の命運を握る戦いとなるであろう店舗には、そのような配属も有り得るが、
  その他90%のお店に関しては、“武器を磨く”ということに時間を取られる。

 戦うために、お店としての戦力を調整し、バランスのよいお店に仕上げながら、
 個人別にも、個人の強弱を補強し、個人の成功を支援していく。

  やはり、店長として、上記二つを両立させながら、店舗運営をしていくことが
  店長にとって一番もどかしく、むずかしく、いらだたしいことである。

私は、常に、現状の戦力を受け入れるところから始める。

 どんなに嘆いても、わめいても、叫んでも、この現実を早急には変えられない。
 縁あっての人事異動。新たな人材を受け入れたら、それがその現実だ。

 一ヶ月もいっしょに仕事をすると、個人の強弱が見えてくる。
 一番の近道は、長所を更に伸ばしてあげること。

 それには、相手の“言葉”を理解するしかない。
 
  「相手の言葉」 それは、「相手の視点」だ。
  現実を、どう、見ているのか?。
  
  一つの物体でも、見方によっては、まったくの別物に見える。
  部下が、どの視点から、何を見ているのか?。
  これを、知ることだ。

  そうすると、部下の行動が見えてくる。
  何を基準に、何をしようとしているのか。
  そして、その成果を、評価してやること。

  次に、別の視点も見せてやること。
  質問や投げかけにより、“気付き”、を引き出すこと。
  コーティングの技術だ。
  そうやって、ひとつの物体の真実が見えてくる。

  そうして、ひとつの課題に対して、精度の高い対応力を身に付ける。
  こうして、店長の下で、部下は磨かれていく。
  更に、店長に磨かれることにより、店長も部下の能力がわかり、
  ここぞ、のときに安心して、使える部下へと成長していくのである。
  部下も、店長に鍛えられ、店長との、あうんの呼吸から、期待に応える。
   
   これが、「信頼関係」だ。

  そうして、店長は部下全員の戦闘能力をつかんでいく。
  そして、私は、その戦闘能力から、どの武器で、どんな戦いを臨むか?
  これを常に念頭に置きながら、競合店との戦いやお客様との格闘をする。

   だから、毎年戦い方が、変わる。

  それは、毎年、部下が変わるから。
  磨かれた武器の組合せで、その年、その時期の一番強い体制を整える。
  そして、その戦いから、更に、一人一人を磨いていく。

それは?、

  常に、人事異動は付きまとうから。
  お店の戦闘能力は、一定ではないのだ。常に変化しているもの。

   前年に“武器”だった部門が、翌年に“武器”でなくなる可能性もある。

  しかし、そろそろ、その手法も限界がきている。

なぜか?

  チーフや、担当者の社員が代われば、また新たな磨き込みの連続が、
  結果として、お店の力になっていない、ということだ。

 そろそろ、お店の最先端を支えている「パートさん」へ着手していく時期だ。
  
  パートさんを磨いていく。

 そこに着手し、浸透している企業は、強い。崩れない。
 次年度からは、私の武器に、パートさんを取り込んでいく。
 これが、「私の武器」に対する、考え方だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月14日 (日)

黒磯エリアMR

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


黒磯エリア。
 昔から、那須の御用邸として又、別荘地として発展してきた黒磯エリア。
 地元資本の中小スーパーと、リージョナルチェーン2社が戦っている。

 特に、地域スーパー「O社」と、リージョナル「T社」は、ほぼ隣同士。
 狭くは無い黒磯エリアで、なぜこんな立地に出店してしまうのか?。分からない。

まずは、地元資本の「I社」。
 
 板室温泉に向かって、かなり上ったところに位置している。
 写真の通り、店頭販売がメインの商売である。

 果実と野菜で商売が成り立つほど集客している。
 魅力は「価格」。
 他を、圧倒している。これが青果商、という商売だ。
 
 この商売は、チェーンストアに明らかに対抗した、
 長年の感と経験が物を言う商売である。
 青果以外には、買えるものは少ない。バランスは悪い。

次に「T社」。

 リージョナルの「T社」は、後述の地域スーパー「O社」と隣同士の戦いだ。
 「T社」らしく、徹底した統一性と均一化された売場、商品、レイアウト。
 しかし、ギラギラした売り込みの意欲が伝わってこない。
 マネジメントレベルは決して低くはないのだが、心も惹かれない。
 泥臭さも少なく、陳列ラインにまっすぐに乱れること無く商品展開されている。

 氏家エリアや足利エリアの「T社」のような、集客力も少なかった。
 やはり、青果の魅力だと思われる。

隣の「O社」。

 地域スーパーの「O社」は、上記「T社」の隣に立地。
 リージョナル「T社」よりも、ワングレードアップの雰囲気とレイアウト。
 意識して、果実トップを「いちご」で展開しているのだろう。
 また、野菜のサラダや、セット物もスペース拡大し強化しているようだ。

 しかし、目の前のお客様を向いていない。
 地域のお客様の正面を向いた、ストライクゾーンを外さない商売。
 「T社」のような実直さがほしい。見てくれはいい売場だが。

最後は「Y社」。

 好立地(駅前)にも助けられているが、集客に応じたボリュームを出している。
 更に、青果の品揃えと展開から、お客様の心をとらえたレイアウトと展開だ。

 鮮魚は、まぐろの品揃えで圧倒し、精肉も牛肉のSKUの造り方がうまい。
 惣菜は、Y社自慢のテナントが強力に展開しており、レジを挟んだ向かい側で
 酒、衣料、雑貨が展開されている。

 ひとり勝ちといったところだ。
 Y社は、グロサリーは安定しておりエンド展開は秀逸そのもの。
 以前は強力だった生鮮が取り戻してくれば、やはり強い。

 そして、その強さが、確実に戻ってきている。
 売りは落ちているのだろうが、相変わらず、強い。
 いつ行っても、安心して買い物ができる、強みがある。

PS
 右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kuroisomr/に「黒磯エリア」を載せました。どうぞ。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月13日 (土)

飲み会Ⅱ

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、販売会議の後に、恒例の飲み会があった。

 前回のブログ「飲み会」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-65b5.htmlを記したが、その続編だ。

 前回の飲み会から2ヶ月、ようやく夜の時間調整が、各店長間でつけられた。
 今回は、私のお店の副店長もよんだ。都合よく休日だったため、時間ができた。

話題はいろいろだ。

 仕事であり、家庭であり、住まいであり、競合であり、だ。

 普段の仕事では見せない、家庭での存在。女房との関係など。
 ある店長は、厳しさで有名だが、家庭では共稼ぎの為、炊事洗濯もやっている。
 また、ある店長は、女房がいない隙に、冷蔵庫の整理(廃棄)をすると、言う。

 仕事の「顔」、家庭の「顔」、居住地での「顔」、等々。
 私が見ている彼らの「顔」も、ごく一部の「顔」なのだろう。
 お互いの「顔」が、お互いに影響しあい、バランスの取れた「顔」に仕上がっていく。
 そうして、いつの間にか、急激に成長し、仕事での成果が実ってくる。

また、今回も、労働時間に関する話題が出てきた。

 生鮮の早出の問題。
 ベテラン組の労働時間改善の問題。
 若手の仕事への割り切りの問題。

 この問題も、店長が、
  “諦めるか” “諦めないか” だけだ。

 時間に縛られず、仕事を習得するという「態度」。
 時間管理という発想から、仕事をスケジューリングしていく「技術」。
 そして、それに対して、店長としてどう関わるか、という「姿勢」。

 それらを通して、店長が「態度」「技術」「姿勢」が、同じ土俵の上の問題なのだ
 という真実を理解していくことが大切だ。

そんな話題を、気兼ねなく言い合える同僚の存在。

 とかく店長は孤独になりがちなもの。
 今の自分のスタンスが、まわりの店長との会話から推し量っていく。
 そんな自らの、立ち居地の確認も、時として必要なのだろう。

 そしてうちの副店長も、経営トップや店長連中との会話から、自らの立ち居地の
 すりあわせができたろう、と思う。
 こういう連中と、同じ空気を吸う、同じリズムを打つ、同じバランスに立つ、
 そのような経験が、将来の店長としての大切な独立心を醸成するのである。


右上のアルバムに、毎週日曜恒例の「にゃんにゃん」の写真集を載せました。

 今週も、家の中での療養中の写真です。
 ドリブルも達者になり、力加減も分かってきたようです。

 更に、リラくま君といっしょにくつろぐにゃんにゃんもどうぞ。

右上のアルバムPS
 にゃんにゃんの最新の写真http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko24/を載せました。どうぞご覧ください。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年12月12日 (金)

最近のクレーム

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、事務所で事務処理をしていると、ある部門のパートさんが、
 私のところに来て、言った。

 「店長、いまクレームのお客様が来て、うちのチーフが対応しているのですが、
  かなり厳しいお客様なので来ていただけますか?。」

 「わかった、すぐ行きます。」

その部門のバックヤードに行った。

 すでにお客様は、バックヤードに入っていて、チーフ相手にわめいていた。

 “まっとうな筋の人間ではないな。”

  直感である。

 以前のブログ「私のクレーム対応」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_f609.htmlにも記したが、
 私が呼ばれるクレームはマニュアルで対応できないクレームがほとんど。
 その時、私の基準は、

  「お客様に悪意を感じるかどうか?。」

  悪意を感じなければ、レシートがなかろうが、期間を過ぎていようが、認める。
  悪意を感じれば、徹底して、突き放す。

 今回は、“悪意”を感じた。それも、相当に。
 
なぜか?。

 レシートも無い、商品も無い、それで、以前購入した商品が傷んでいて、
 今回が三回目なので、どうしてくれるのだ?、と言っている。

 「何を言っているんだ、こいつは!?。」
 内心、そう思いながら、こう、繰り返した。

 「お客様、もう一度確かめますが、今回の場合は、レシートはお持ちでは
  無いのですね。商品は、お持ちではないのですね?。」

 それには構わず、そのお客様は、チーフ相手に、べらんめいを繰り返している。

  私は、“覚悟”を決めた。

 絶対に、引かない、と。
 
 そして、彼の「目」をじっと見つめた。
 相手が、こちがの視線を気にしているのは、分かっていた。
 構わず、見つめ続けた。

  「なぜ、私を見ない?。」

 ようやく、彼は、私を見た。
 睨みつけるように。

  私は、引かなかった。目線をそらさなかった。

 彼が、ようやく、口を開いた。
  「俺を犯罪者のように睨んでいるが、俺は被害者なんだぞ!。」
  「俺がこれだけ言ったいるんだから、『どのように処置いたしますか?』と
   一言いえないのか?。」

 はやり、そういうことなのか。しかし、何もやれない。
 私は、顔を崩して、返した。
  「いやいや、睨んでなどいませんよ。お客様のお話を真剣に聞いていました。」
  「もう一度お尋ねしますが、レシートはお持ちではないのですね?。」

 彼は、話題を変えた。
  「しかし、お前も対応が悪いな!。
   本社はどこにある?。これから本社に行って話しをしてくるよ。」

 そう、来たか。行けるものなら行ってみろ。 
 クレーマーが、本社へ連絡する、という手は、こちらをビビらせる手段だ。
 出来るだけ明るく返した。
  「本社でございますか。本社へは、このようにいくと近道です。」
  「本社も午後8時までは人がいますので、これからでも十分大丈夫です。」

 「お前は、毎日、店にいるのか?。」
  「はい、毎日いますよ。」

 「後で、また来るよ。」
  「はい、お待ちしております。」

 ほどなく、彼は出て行った。

 すぐ本部に連絡したが、結局、本部には行かなかったようだ。
 
 年の瀬、この時期には良くあるクレーム?である。


PS
 にゃんにゃんの最新の写真http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko24/を載せました。どうぞご覧ください。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2008年12月11日 (木)

計画の進化

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


昨日のブログで、年末並みの量販日の件を記したが、
 昨年を大きくクリアした部門が二つあった。

 一つは、青果、二つは、グロサリーだ。

要因は?

 計画の進化だ。

それは?。

 いろいろな人間の“手”を経て、計画、発注、売場つくり、がまわること。

 青果のサイクルは、こうだ。

  この日の販売に関して、まず、店長の私が方針を説明する。
  直近の情報、お客様動向から、売上、客数予測。部門売上予測の立案。

  それを受けて、部門チーフと店長の打ち合わせ。
  仰々しい打ち合わせなどしない。ミーティングの後、タバコをふかしながら
  (私は吸わないが)、世間話の片時に、ポイントを簡単に説明。

  それを受けて、チーフは、市場でバイヤー、市場担当者と打合わせ。
  そこに新たに、商品のプロの知恵が入り、より具体的な商品が計画される。

  そして、再度私と、簡単なレイアウトの確認。
  特に、今回はみかんの箱売りが計画のメインだ。
  私が確認したいのは、主力品の産地、サイズ、価格、
  更にワングレードアップ品の数量と価格の確認。

   わたしは特にこのグレードにこだわる。
   今回は、マルケンの賢宝も10ケース発注していた。OKだ。

  更に、副店長(前青果チーフ)と、具体的なレイアウト確認(副店長に相談)。
  この段階では、青果の先輩としての副店長の知恵を借りる、スタンスだ。

  そして、前日の前準備から売場つくりが始まる。
  副店長も青果出身だから、入荷量でその日の作業が見える。

  最後は当日。
  その売場を見て私は、最後の詰めに取り掛かる。

  まずは、コトPOPだ。
  ワングレードアップ品はどうしても、魂を揺さぶる響きがないと売れない。
  その響きを奏でる言葉を、私の汚い毛筆の“手書きPOP”で演出する。

  更には、媒体だ。
  来店されたお客様が、10メートル先から、その道に導入される道を作る事。
  その為の媒体だ。

  また、当初予定の無かったトレーナーも、朝7時にはいた。
  そこで、細部のチェックと売場つくりが完成した。

 当初、青果チーフがイメージしていた販売計画。
 それが、上記経緯を経て、磨かれていく。
 そして、それが、進化した売場となってお客様の目の前へ出現する。

  それは、誰も予想しなかった、圧倒的な売場だ。

  更に、一日の最終。
  あと少しで、250万に届く、というときだ。
  その日の遅番の、入社2年目の女の子が、
  マルケンみかんを1箱買いにいった。

  その売上が、お店の売上画面に載ったのを見て、彼女に言った。
   「おい、今ので250万達成だ。おめでとう。」
  
  彼女は、満面の笑みを見せて、
   「やったぁぁぁ~っ!。」
   と、大騒ぎをして喜んだ。

  私は、翌日、青果チーフと握手をした。

  青果チーフが全力を尽くして取り組んだ過程から、
  どんどん枝葉が広上がっていく。

 これが、“計画の進化”だ。

  いろいろな人間の手を経て、進化し、磨かれていくのが売場計画だ。
  
  しかし、これは、全員で決めろ、と言っているのではない。

   とどのつまりは、チーフの意思だ。
   ここが、起点になる。
   この段階で、チーフの意思が高いことが、
   一番の要因であることは間違いない。

  こうして、出来上がった売場で、過去最高の売場と実績を見届ける。
  これが出来るのが、店長の最大の楽しみだ。


PS
 にゃんにゃんの最新の写真http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko24/を載せました。どうぞご覧ください。
  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月10日 (水)

お客さま動向から

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、月に一度の年末並みの量販日があった。

 結果は、昨年クリア。
 競合出店後も、昨年クリアだ。

  しかし、その前後で昨比割れ。

 結局、期間計では、昨年にも増しての売上増にはなっていない、と言う事。

 この日は、毎月、買いだめ出来る商品を中心に量販する日であるが、
 この傾向が、ますます強くなっている、と言う事だ。

 ガソリンが高くなると聞けば、並んででもその日にガソリンを入れる。
 そんな社会状況の中で、お買い得な日に、徹底して買いだめする。
 地域で一番お買い得な店、お買い得な日は絶対に逃さない。

  これが、現状のお客様動向だ。

 こういう状況で、単に売上維持に喜んではいられない。
 しかし、そうやってでも集客しなければ、置いていかれる。

  お客様は、売り手の我々の予測を上回って、先手先手で買いまわる。
  お客様の先手の先をどうやって、先回りするかだ。
  その事を、常に考え、予測し続けなければ、戦いには勝てない。

 今回の量販日も、年末まで考えた買いまわりの先手を打って、
 買いだめ出来る商品の発注、展開を実施した結果の、昨比クリア。

  しかし・・・・・、

 その事に、喜んではいられない。

  問題は、集客しながらも、食い扶持の利益も稼ぐ、と言う事。

 どうやって?。

   簡単だ。

  安売りしたぶん、利益商材を売り込むこと。
  生鮮の旬の素材と同時に、加工食品の利益商材を、セット販売すること。

  言葉で言うのは簡単だが、ひとつひとつ考え、実績に結び付けるには、
  食卓を考えた実体験と、部下を動かすマネジメントがいる。

 私が、今一番仕掛けているのは、「鍋つゆ」。

  鮮魚でベーシックな、「寄せ鍋」、「ちゃんこ鍋」。
  精肉では、「キムチ鍋」

  そして、今年は「豆乳鍋」、更に「カレー鍋」が絶好調だ。
  鍋にもバラェティーさが増してきた。

  また、白菜と鶏肉が今年のトレンド。

 しかし、鍋つゆを、グロサリーの定番やエンドで拡販するだけでは弱い。
 生鮮の売場を徹底して利用していかなければ意味がない。
 だから、生鮮チーフを巻き込むマネジメントが必須。

 生鮮に関連陳列された「鍋つゆ」を購入するお客様は、
 必ず、生鮮の鍋商材を購入される。

 もし、そこに「鍋つゆ」が無ければ、生鮮売場で、意思決定するお客様を
 全て取りこぼしている、と言う事だ。

 だから、鍋つゆは、生鮮の鍋材の目の届く所で売り込むことが必須となる。

  よって、私は、鮮魚、精肉の売場のテーブルの上には、こぼれる程の
  鍋つゆを展開している。

  その品出しは、私の仕事としているし、手直しも私の仕事だ。
  そして、鍋つゆの売上は当然昨比120%を越している。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 9日 (火)

ある老人のこと。

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


私のお店には、警備員を入れている。
 週2回程度、万引き対策として入れている。

 先日、その警備員が、ひとりの老人男性を捕まえた。
 
  私は、その男性を見て、違和感を感じた。
  いつもの万引きとは、服装が違っているのである。

 7割の商品は、実際に買われている。
 残り3割を万引きする。
 これは、良くある手口だ。

 万引きも、見つかる確率と、心の痛みの問題から、全商品の万引きは避ける
 ようだ。

 私は、彼に質問した。
  「ほとんど買われてますね?。どうして、これだけ万引きしたのですか?」
  「お金が無かった?。それとも、この程度なら許されると思った?。」 

 彼は、言った。
  「お金が無かったのです。」

 私は、思った。
  “そんなはずは無い!。身なりが違う。”
  どう見ても、万引きをするような身なりではない。

 いずれにせよ、どんな些細な万引きでも、警察に引き渡すのが当社だ。
 私は、躊躇せず、交番に連絡した。
 万引き犯の名前、住所の報告もした。

  程なく、いつもの馴染み?の、おまわりさんが到着した。

 おまわりさんが、再度、男性に問いただした。
  「どうして、こんなことしたの?。お金が無いわけではないでしょう?。」

 男性は答えた。
  「いえ、お金が無いのです!。」
 彼は、毅然として言い放った。
 何か、過去と訣別するような、潔さを伴って言い放った。

  何らかの理由で、家も土地も他人名義に変更したらしい。
  そして、いずれ家を出て行く、と言う。
  
  しかし、たかだか2000円弱のお金が無いわけでは無い。

   何が、彼を、そうさせたのか?

 そして、その後、彼の家族が彼を迎えに来た。

  その悲しみたるや、想像に難くない。
   しかし、彼は、悪びれる様子も無く、覚悟を決めたように、うつむいていた。

 私は、彼ら二人を、まともには見れなかった。
 毅然とうつむく彼の姿が、自分とダブったからだ。

 別に、私が事業経営者とか、資産家とか言う事ではない。
 
  いずれ、人間は老いていく。そして、変わっていく。

  その時々で、人間の環境は変わっていく。
  その時々で、変わらぬ覚悟で、正義を全うできるのか?。

 人間とは、逆境には “弱いもの”。
 自分は、どんな逆境にも負けぬ、正義の心をまっとうできるのか?。

  彼の姿が、自分にダブって見えた。
  常に自分を失わずに、環境の変化に耐えられるのか?

 また、先日のテレビ報道では、有名プロデゥーサーの万引き報道。

  「勝手に、手が動いていた。」

 逆境にあって、全ての人が遭遇する現実だと思う。

PS
 右上のアルバムに「足利エリア」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/asikagamr/を載せました。どうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 8日 (月)

“和”の心

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


西洋文化と東洋文化、よく比較される対象である。

 日本は、当然、東洋文化として属しているが、本当にそうなのだろうか?
 中国や韓国、その他インドなどとは明らかに違う文化を営んでいると思う。

  成り立ちとしては、東洋文化に所属するのだろう。
 
 西洋文化とは、
  北方民族として、狩猟を生きる術として磨き、厳しい自然と闘いながら動物を
  食し生きてきた。常に、環境は変化し、部族間闘争も日常茶飯事。

   彼らの発想は、「武器」「戦力」「獲得」。

 一方、温暖な地域で、農耕民族として自然と同化して生きてきた我々の祖先は、
 争うことよりも、まとまって「農作物」を栽培し、ともに分け合って生きてきた。

   我々の発想は、「道具」「協力」「育成」。

 我々は、このDNAを、数千年もすり込まれ続けてきた。
 
  自然と同化して、育てる文化。これが、我々の価値観なのだ。  
  自然とは、あるがまま。水の流れのような素直で着実な動き。
  その中で、共に成長し、育成され、恵み合う。

   “和” の心 である。

 日本人の“組織”の概念には、常に、“和” の価値観が優先される。
 
  和の精神を築いているのは、
   「徳」の心、「恵」の心、「情」の心、「義」の心。  
   
   その精神の下に、人は集うのである。

  そこには、戦略や成果は無い。
  あるのは、忠義と連帯だけだ。

 オリンピックで、日本人が、団体戦にやたら力を発揮するのは、その為だ。
 
  個人より、団体。
  私心より連帯。
  “和” をもって貴しとす。

 昔から受け継がれる、日本人の“和”の心。

 以前のブログ「心のあるべき姿」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_298f.htmlや「マネジメントの本質」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_066f.htmlでも記してきたが、

 人間、とりわけ、日本人の“和”の心を揺さぶる「言霊」を絞り出さない限り、
 日本人の、組織は動かないのである。




| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 7日 (日)

足利エリアMR

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。



以前のブログで「足利MRから」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_d394.htmlを記したが、今回のMRはその続編。

 関東から進出した「M社」。
  国道50号沿いに、ホームセンターと組んで、今年半ばに出店。
  EDLPを前面に押し出した価格戦略が、お客様にどう判断されているのか?。
  その後を、その他競合と比較してMRしてみた。

まずは、その「M社」。
 
 相変わらず、青果、グロサリーでのEDLP戦略は継続されている。
 特に、入口での野菜の価格は圧倒的に安い。
 競合で50円以上のきゅうりが29円や、大根、キャベツの価格も20円~50円安。
 
  売場造り、コーナー化などには、手間や知恵をかけていない。
  いかに低コストで、商品を売場に陳列するか?。

 当然である。そういう方向に進まないと、出せない価格だ。
 そして、お客様もそこそこ来店されている。
 レジの接客も、悪くはない。むしろ、無駄に人員配置されているぐらいだ。
 以外に、高コストになっているのではないか?。
 
次に、「T社①」。

 だいぶ古いタイプのT社だが、中身はしっかり、地域のお客様への売場を
 淡々と造っている。
 リージョナルチェーンだけあって、売場規模に関わらず品揃えのキメが細かい。
 そして、考えられたレイアウトにしっかりと商品が揃っている。
 この企業は、部門ごとのレイアウト、品揃えの統一性が非常に高い。
 チェーンストアとしては関心させられる。
 逆を言うと、一店舗一店舗のギラギラした商売魂は伝わってはこない。

更に、「Y社①」。

 東北から参入した「Y社」もリージョナルとして安定している。
 前出のT社と比較し、Y社の中でも新型店舗であり、規模、品揃え、レイアウト
 等、デリカゾーンの集中と拡大された店内は、あらゆる世代の客層を取り込もう
 としている。
 特に、この店舗は、鮮魚の売場が良い。
 Y社は、リージョナルでありながら、個店力があり、競合や客層に応じて品揃え
 に変化があり、人の力量が売場に反映されやすい。

中部資本の「A社」。

 もはや、この地域において、「A社」は百貨店を意識している。
 よって、価格帯を上げ、果実でも500円以上を中心に売り込んでいる。
 しかし、店内はどう見てもSMの造りとレイアウト。
 冷食コーナーや漬物コーナーは、照明を敢えて消してコストダウン。
 どうも中途半端だ。当然、お客様も少ない。

 以上が、このエリアでの競合関係だ。

そして、「F社」「T社②」「Y社②」は、更に別の競合関係になっている。

 特に、「T社②」と「Y社②」は、この別エリアでも競合関係にある。

「T社②」は、足利エリアでのメイン店舗。
 
 競合「Y社②」を迎えても、元気だった。
 前出の通り、リージョナルとして統一性のある売場とマネジメント。
 この統一性がチェーンストアの本質であり、コストダウンを実現できる。
 それが、青果の価格に反映され、日々の販促に反映される。

 結果、リージョナル同士の戦いでも、価格面でアドバンテージを握れるのだ。
 この日のレジ稼動では、「T社②」のほうが勝っていた。

「Y社②」は、ハーベストプレイスを名乗り、家電、ホームセンター、シネマなどの
 総合力で集客を図る。

 足利エリアには、従来にない集中したショッピングエリアとなった。
 が、平日の集客は無い。

 どうしても、そういう地域なのだろう。まだまだ周辺地域の開発も少ない。
 「Y社」の売場だけにレベルは高いが、お客様には伝わっていないようだ。
 前出の「T社②」の集客に負けている。
 問題は、青果の価格だ。特に野菜の価格でアドバンテージを握られている。 


PS
 右上のアルバムに「足利エリア」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/asikagamr/を載せました。どうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 6日 (土)

マイ・ブーム⑲

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


お待たせしました。

 にゃんにゃんの写真集です。
 今週も、檻にいれられ、暇を持て余しているにゃんにゃんです。

 また、部屋でお腹を出してくつろぐにゃんにゃんの肢体を見てください。

右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko22/でどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 5日 (金)

お店の“バランス”

皆さん、こんにちは。
北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、競合店の幹部の方が来店。

 いろいろと会話を交わした。

  利益が取れていない、と言う。
  彼は、荒利率はマネジメントの問題だと、言う。
  私も、その通りだと思う。

 利益の問題は、私の競合店だけではなく、全社的な問題だとのことだ。

 この競合店は、特に鮮魚、精肉に力を入れたレイアウトと品揃えを実現しており、
 私も、手ごわい相手として、認識している。

  鮮魚、精肉といえば、荒利率の高い部門として、デイリー部門同様利益頭として
  の位置づけのハズだ。

  ここで、利益を稼げなかったら、利益圧迫をしていたら?
  お店の経営は成り立たない。

 食品スーパーとは、お客様にとってみれば、
  近くにある、ワンストップショッピングとして便利なお店として、存在している。

 しかし、店舗経営としてとらえた場合、
  “お店として、いくら稼げるのか? の問いに応えられない限り存在できない。

 その問題に答えるべく、各企業毎に、
  戦略を考え、レイアウトを考え、部門のバランスを考え、人員配置を考え、
  教育を考え、仕入れを考え、顧客満足を考え、集客を考え、利益を創出する。

 その、予定の数値を達成できなければ、最終利益など、吹っ飛んでしまう。

  特に、店舗レイアウトに関しては、修正が利かない。
  店舗レイアウトとは、企業毎に、戦略があり、集客仮説があって、
  利益計画があって、最終的に行き着いた“結論”である。

 経営者の戦略と仮説が、現場で実行され、達成されていない。

  これが、日常茶飯事で繰り返されれば、店舗利益は生まれず、
  当初立てた戦略は、“失敗” ということになり、再構築せねばならない。

お店とは、“生き物” である。

 鮮魚、精肉、青果、食品、日配、惣菜、ベーカリー、酒、菓子、雑貨、等々。
 どれをとっても、一部門毎に個人商売が成り立っていた。
 それほど奥深い、部門の集合体が食品スーパーである。

 その、店舗レイアウト、配置、店舗政策、部門政策、人員配置等により、
 そのお店が、他競合店と比べて、集客力があるのか、無いのか?。
 店舗として、利益が出るのか、出ないのか?。
 企業として、経営が成り立つのか、成り立たないのか?。

  だから、お店の部門間のバランスとは、非常に大切な問題だ。
 
 よく、青果を強くしたい!、鮮魚を強くしたい!、等の仮説により、開業するが、
 いつまでも、そこだけを強くしていくと、必ず、ひずみが出てくるもの。
 
  その、ひずみとは?
 
 集客のひずみ、利益のひずみである。
 
  バランスの取れた店舗は、よく集客され、バランスよく買いまわりされ、
  一店舗で目的が完了する、“ワンストップショッピング” が実現されている。

   しかし、バランスが崩れれば崩れるほど、それしか、買われない。

  結果、利益構造は、当初計画から悪化していく。

 この、“バランス” は、時代と共に変遷していくのだろう。

 しかし、時代に合った、バランスという解答を、その時代に合わせ、
 現場が確実に実行され、数値達成させていくために、店長は存在する。

 そして、現場という経営の最先端で起きている現実を直視し、経営感覚を
 磨いていくのだ。

 とどのつまり私は、そのことの追求の為に、店長をしているのかも知れない。

PS
 子猫のにゃんにゃんの最新版を右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko23/に載せました。どうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 4日 (木)

物流センター長の感動

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、当社と取引のある、物流センターのセンター長が来店した。

 「店長、何か問題ありますか?。」
  「いや、別に、センター長がわざわざ来るなんて、なんかあったの?。」

 「ええ、先日、こんな問題がありました。」

  先日あった、うちのグロサリーチーフとのちょっとしたトラブルの話しを聞いた。

  「そんな事があったの?。でもたいした問題じゃないね。」
 「でも、お店も困っていることですので、対応しました。」

  「わざわざありがとうございます。別に来るほどの問題でもないでしょう。」
 「いえ、先日のお礼です。店長、先日は、感動しました。」

  感動?。私は、一瞬、何のことかわからなかった。
  そして、センター長の笑顔を見て、思い出した。

 先日、
  ある商品が未納だった。

  グロサリーチーフから連絡を受けた私は、怒った。
  その日の「朝市のタイムサービス商品が未納だったのだ。
  
  200個発注した商品が、ゼロに修正されていた。
  発注ミスではない。明らかにメーカーかセンターのミスである。

  それを見た私は、すぐさま物流センターへ電話した。
  そして、センター長が電話を受け取った。

  私は、怒りをぶつけた。
   「どうして、この商品が未納なの?。そう、メーカーの遅納が原因なのね?。
    でも、センター長、その商品は朝市のタイムサービスの商品だから、
    遅れて納品されても意味が無いんですよ。開店前に納品していただか
    ないと、我々はお客様に叱られるんだ。何とか開店前に納品していただ
    きたいんですよ。そして、それは私のお店だけの問題では無い、全店が
    困るんですよ。」

  センター長は答えた。
   「朝市の商品だったんですか?。それは大変ですね。わかりました。
    何とかしますよ。」

  そして、電話を切った。
  後は、信じて待つしかない。
  私は、別の作業に入った。

  開店30分前に、グロサリーチーフから連絡を受けた。
   「店長、さっきセンター長が来て、朝市の商品を持ってきてくれましたよ。」
    「えっ、そうかっ。そしてセンター長はどうした?。」
   
   「いやっ、また配送があるんで、別のお店へ出て行きましたが。」

  よかった、助かった。あとで、センター長にお礼の電話をかけねば。
   そう思って、その日は、それきりだった。

 翌日、
  思い出して、お昼前に、センターへ電話をした。
   「あっ、センター長ですか。ちょうど良かった。」

  センター長は怪訝そうな声で、返事をした。
   「店長、また、何かあったのですか?。」

  私は言った。
   「昨日は、ありがとうございました。おかげで、朝市に間に合いましたよ。」

  センター長は返した。 
   「えっ、それだけですか?。また、何か、ミスでもしたのかと思いましたよ。」
   
  私は、きっぱりと言った。
   「それだけです。センター長にお礼が言いたくて、電話しました。以上。」

  センター長は、堰を切ったように話し始めた。
   「いや~。嬉しいですね。いままで長いこと御社と付き合ってきましたが、
    店長から直接、お礼を言われるなんて、初めてですよ。」

  私は、不思議だった。そんなことで嬉しがられるなんて。
  悪ければ叱るし、良ければ感謝もする。それが私流だ。

 そんな事があって、今日のセンター長の言葉だ。

  「感動しました。」

  私は、目の前のセンター長に言った。
  「私は、本当に助かったし、わざわざセンター長が配送してくれるとは
   思ってもいなかったから、直接お礼がしたくて、電話したんですよ。」

  センター長が返した。
  「いや~、店長。そうは言いますが、店長自ら、お礼の電話をくれたのは、
   店長が初めてですよ。嬉しかったですよ。店長。」
  センター長は、そう言いながら、目を赤くしていた。私も少し、ぐっと来た。

  私にとって、取引先を見下すとか、崇めるとか、優位に立つとか、下手に出る
  とかなど、一切関係ない。
  一対一の人間として、信頼できるか?、出来ないか?。

   信頼に応えてくれれば、直接、お礼を言うし、
   信頼を裏切れば、敢えて、罵倒を浴びせる。

  だから、信頼に答えてくれたセンター長に、直接電話でお礼を言ったまでだ。

  しかし、センター長は言った。
   「そうは言っても店長、店長から直接お礼を言われたなんて経験が無かった
    から、本当にうれしかった。」

  私は、どんな相手でも、取引上こちらがお客様でも、正しい処置をしていた
  だいたら、私は、直接、お礼を言う。
  また、適当になされた処置だったら、徹底して叱りつける。
  
   結果、それが、私のお客様の不満につながるのだから。
   また、部下が考え抜いて仮説した検証が出来ないから。

  お客様と部下を代弁して、直接抗議する。
  また、お客様と部下を代弁して、お礼を言う。

   だから、取引先相手でも、頭を下げるときもある。

  それが、私の流儀だ。

PS
 子猫のにゃんにゃんの最新版を右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/nyannko23/に載せました。どうぞ。  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 3日 (水)

惣菜チーフとの語らい

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、惣菜チーフと飲んだ。

 私のお店に異動してきて約半年。
 
 数値に悩んだ時期もあったhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_4a7c.html

 そして、ようやく先が見えてきたhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-246f.html

 彼の気持ちも、ようやくいろいろなものを受け入れられる状態だろう。
 私から、彼を誘った。
 「来月、飲むぞ。」

 結果、先日実現した。

  彼も、グロサリーチーフ同様、関西出身だ。
  商売に対する “執念” は、さすがだ。
  自分の仕事を、サラリーマンとしてとらえてはいない。
 
   今日一日の商売として、“やり遂げる” というスタンスだ。

  何のために?
   自らの責任感と達成感。

  惣菜という部門は、基本的には、
  “ゼロ”に始まり、“ゼロ”に終わる、部門である。

   ゼロの売場から商品を造り、最終的には売り切り、ゼロにして終了する。

  だから、その日一日の生産数量が、そのまま売上に直結する。

  惣菜部門には、二つの技術が必要となる。
   一つは、生産する技術。
   二つは、売り切る技術。

  生産する技術、品揃えを考える技術は本部主導でどんどん進められるが、
  売り切る技術は、以外にも本部では考えられていない。

  しかし、この売り切る技術が身について初めて、
  生産数量が、日々の売上に直結する仕組みとして定着するのである。
  売り切る技術もまた、熟練を要するのだ。

 売り切る技術。

  売場に商品が無ければ、お客様は来店されない。
  売場に商品が残りすぎれば、結果、利益は出ない。

  お客様に信頼される売場を実現しつつ、結果として、利益を確保し、
  その日々の継続から、お客様の信頼を増し、伸ばしていくか。

 私が、一番大切にしている、惣菜のポイントだ。

そして、惣菜チーフの彼は、その考えに、一つ付け加えて実践している。

 “揚げたて、作りたて”を、更に夜から実現し、
 売り逃げから、一歩踏み込み、売り込みの実現。

 そこに、時間にとらわれないという仕事のスタンスを、実践している。

先日は、そんな話題は、さて置いて。

 お互いの、キャリアの足跡など、他愛もない話題で、楽しく過ごした。
 
 そして、人間の裏側に存在する「影」が見えることにより、
 表面の行動が理解できるものでもある。

  この男を育てなくては。

 更に楽しみな、課題が増えた。


PS
 月曜日のブログで「鹿沼エリアMR」を載せています。
 右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kanuma/でどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 2日 (火)

人の成長とは。

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先週のブログ「成長原則 私の流儀」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-6562.htmlで、商売における人間の成長を記したが、
 
 人間個人の成長とは、どういうことなのだろうか?

  人間の成長。

 人が、成長するとは?

  一つは、礼儀を知ること。
  二つは、仕事を知ること。
  三つは、信頼されること。
  四つは、正義を知ること。
  五つは、未来に向かうこと。

 勉強や、仕事としてのスキル、知識の蓄積などは、一つだけ。
 しかし、それも大切な成長要因だ。仕事の着眼点はここから出発する。

 だが、それ以外の4項目は、“人としての生き方” の世界。
 それは、学校での授業では教えてくれない。
 
誰が教えてくれるのか?

 職場の人間だ。

 それも、人が、手取り足取り教えてくれるのでない。

 “人” を見て、自ら、学ぶのだ。

そして、仕事で自らの「能力」を、発揮するとはどういうことか?

 自らの脳を鍛え上げ、知識を蓄積し、経験を積んでも、
 自らの「能力」を発揮することは出来ない。

なぜか?

 人は、ひとりでは、何も出来ないから。

 その「能力」が、他人によって認められ、行動されることが条件だ。
 そう、人の能力とは、他人によって、発揮されるのである。
 
  人との“関係”から、自分の能力の発揮が、許されるのである。

 だから、人は、人について、学ばなければならないのである。
 そして、学ぶとは、頭ではなく、体で、学ぶのだ。
 ぶつかり合って、泥んこになって、ドロドロとした世界に入り込んで学ぶのだ。

  人は、人の中で、人を見て育つのであり、
  人は、人によって成長していくもの。

 だから、成長したければ、人と会うことを惜しんではならない。
 人と会って、人にもまれ、人から学び、人を動かす。

  これが、私の考える、成長の法則だ。

 人事異動も、お客様との会話も、部下とのコミットも、上司への報・連・相も、
 全て、その成長の法則からくる現象だ。

 そして、店舗で、そのキーを握るのが “店長” だ。
 だから、店長が、人と交わらなくてどうするのだ。
 人と関わらなくて、どうするのか?。

 そうして、人を巻き込んで、未来へ向かっていくことが、店長の最大の仕事だ。




| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 1日 (月)

競合店の更なる変化

皆さん、こんにちは。
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、グロサリーチーフと競合MRをした折り、もう一つの競合店も見てきた。

 年末前のクリスマス商戦を前にしての、店内の飾りつけ。
 両競合店とも、派手に、またセンス良く店内を飾っていた。

  私のお店が、一番、ダサく、センス悪く、泥臭い演出になってしまっていた。

特に、新規競合店ではない、従来からの競合店の変化の方が著しい。

 これは、以前のブログ「競合店の変化」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-0c20.htmlにも記したが、更に変化している。

 クリスマスの飾りつけを初め、クリスマスの集合展開、部門合同展開、更には
 コトPOPなど、現在の店長が赴任してから、着実に進化しているといえる。

 お店の入口も、店長こだわりの「果実」から始まる展開にこだわっている。
 先日は、入口冷蔵平台6尺(トップ平台)で、「いちご」の展開。
 それも、クリスマスの飾りつけの中に、6尺平台全ていちごの展開。

 更に、精肉平台では、鍋材料のメニュー提案の売場。
 そして、惣菜での旬のお弁当と天ぷら、揚げ物のばら売りの強化。
 それにより、惣菜廻りへの集客力がアップしたという。

そして、新規競合店は、新規らしく新しい什器を贅沢に利用したワインの展開
 
 新規競合店は、「和」より、「洋」を強化。
 それは、どちらの競合店にも言える事。

 泥臭い「漬物」「納豆」「豆腐」を強化するのではなく、
 ハイカラな「乳製品」「デザート」「サラダ」「ピザ」を強化している。

 そして、私のお店を含めての3店舗で、一番泥臭いのが、私のお店になって
 しまった。

  私は、それで良いと思っている。
 
 なぜなら、この地域は、和の地域だから。
 集客の主たる年代も、50台の「和」の暮らしがメインだから。
 そして、青果のウェイトの高い地域だから。
 
 だから、青果は野菜をトップの特設で展開し、
 野菜が、床に着きそうなくらいに低位置で展開。

 いかにも、地面に生っているような陳列展開。
 それに価値を感じているお客様が多いからだ。

目指す売場と、現実の動向。

 カッコ良さを追わず、実質を追求する「姿勢」。
 
 私は、その「姿勢」に執着したいと考えている。

PS
 昨日のブログで「鹿沼エリアMR」を載せています。
 右上のアルバムhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/photos/kanuma/でどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »