氏家MR
皆さん、こんにちは。
北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日の休日に、栃木県さくら市(旧氏家町)をMRした。
ここは、2年前にB社がオープンし、大手、リージョナル4社が凌ぎを削る争い
をしていることで有名だ。
それ以前から、3万弱の人口に、中小4~5社が乱立し、非常に商売の難しい
地域でも知られていたが、B社の出店でリージョナル4社が残っての競争が勃発
した。
東北から南下してきた「Y社」も苦戦を強いられた地域でもある。
まず、「T社」
売場面積は約700坪(衣料200坪)。
古いお店だが、地域のお客様と暮らしを熟知している。
ここは、青果のトップは「野菜」を配している。
そして、均一セールの野菜と果実が特設にて展開。
特設抜きでも、「野菜」をトップにはいしている企業は少ない。「T社」は基本的に
青果のトップは「果実」だが、ここのお店は「野菜」を配し、競合「J社」を差別化し
ている。
そして、それが、地域に暮らしに合っている。そしてお客様に支持されている。
わたしは、1K商圏に競合出店した場合、青果のトップまたは特設は「野菜」に
すべきであると思っている。
なぜか?
中小が一番、大手、リージョナルと戦いやすく、勝てるカテゴリーだから、
そして、鮮度、価格で勝てば、お店としての勝利に限りなく近づくから。
ここは、それを“地”でいっているし、戦略通りに勝利している。
そして、上記「T社」に戦いを挑んだ「J社」。
撤退するのだろうか?
なぜ、これほど広い売場を造って、お客様を歩かせるのだろうか?
商品が間延びしている。
そして、提案も何もない。
近くて安くて、鮮度が良い。
それらを満足させる売場が近くの「T社」であるならば、「J社」の存在価値は無い。
なぜ、あのようなショッピングセンターで商売をしようとするのか?
先週のブログ「PBとNB」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/pbnb-c0dc.htmlにも記したが、お客様の最大の来店動機は「近いから」
更に、「鮮度」「価格」「品揃え」である。
そこで負けたら、大手だろうが、リージョナルだろうが、絶対に勝てない。
誰を相手に“商売”をするのか? ということだ。
“家族が成長している”家族と、“家族の成長がとまった”家族。
家族が成長している家族は、
食品以外の住関連も、どんどん成長する家族に合わせて、買い換える需要
はある。そして、大型化していく。だから、大型のショッピングセンター形式の
器(うつわ)のほうが、お客様は便利だ。それもトータルの話しだが。
家族の成長がとまった家族は、
子供達が巣立ち、夫婦とその親。その家族に、新たな住関連の需要は少ない。
逆に、健康志向の食材と少量多品種で鮮度を追求した品揃え。
更に、近くて、徒歩や自転車で自分の体を動かし、体力造りと買い物が両立で
きる近さ。そして、無駄な買い物をさせないコンパクトさ。
そして、その夫婦がいつも買い物をしてきた、長い付き合いの歴史。
自分のお客様は、いったい誰なのか?
そんなお客様の暮らしを考えると、1000坪以上の面積を持つ食品スーパーの
存在とは? と考えてしまうのは私だけか?
そんな「T社」と「J社」の戦い。
そして、同様に、リージョナル「Y社」と、ショッピングセンタースタイルの「B社」。
同じさくら市に、こうような構図の戦いが、二つ見られる。
しかし、「Y社」と「B社」の戦いは、熾烈だ。
「B社」の鮮度、品揃えも手ごわい。夜の売場も「Y社」とそん色ない。
ここは、毎日冷凍食品半額は実施されていないが、青果の鮮度が着実に良く
なっている。
「Y社」の夜の6時の品揃え厳しかった。特に青果は買えるものが無い。
ショッピングセンターに対して、何を持って戦うか?
まずは、青果の“鮮度”と“価格”だ。
それで、勝てなくてどうする?
それだけ、いろいろな企業が、自らの強みのスタイルに、更に磨きをかけ
しのぎを削っていく。
力のあるリージョナルだからといって、うかうかはしていられない。
先週のブログ「水戸MRから」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-391c.htmlとあわせてみていくと、大切なものが
見えてくると思います。
PS
右上のアルバムに、さくら市の4店舗の写真を載せました。
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