水戸MRから
皆さん、こんにちは。
北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
先日の休日に、久しぶりに水戸に行ってきた。
MRである。
水戸の赤塚戦争。
茨城に本拠を置く「K社」に挑んだ、東北の「Y社」。
出店当初から、Y社の苦戦は伝えられていたが、いよいよ明暗がはっきりと
出てきた、と言う感じだ。
なぜ、ここまで、明暗がついたのか?
結論から言うと、やはり「青果」だ。
正面の入り口の「果実」の展開は、両店とも「ぶどう」。
力のあるSMは、今の時期は、ぶどうの鮮度感、しずる感、そして匂いを
有効に活用して、お客様を迎え入れているが、両店とも、ぶどうでの展開
は、さすがである。
しかし、価格に大きな開きがある。
K社は、大粒の巨峰が398円、かたやY社は700円前後のユニット販売。
今話題の「バナナ」も、K社は、多少品揃えされていたが、Y社は完全品切れ。
価格感度の高い、「キャベツ」「大根」「ねぎ」なども、K社はお買い得。
品揃えに関しても、トマトの品揃えでは定評のある「Y社」のお株を奪う、
20アイテムの圧倒的なトマトの品揃えなどで、「K社」に軍配。
青果以外の売場レベルでは、決して「Y社」も負けてはいない。
いや、むしろ、「K社」を凌ぐ売場レベルを誇っている。
住居、加工食品のエンドは、「Y社」の秀逸さは、圧倒的だ。
さらに、各部門ごとの、メニュー提案や、関連販売と陳列技術は、「Y社」の
得意とするところであり、よくぞここまで考えた、と関心すらしてしまう。
しかし、「Y社」の商品提案を見ていると、“策に溺れ過ぎている” のだ。
いろいろな提案は大切だが、青果の価格という、お客様にとって一番大切な
ファクターが欠落している。
戦うSMとして、百戦錬磨のハズの「Y社」らしくないのである。
敵地でのデメリットもあるだろうが、栃木県宇都宮での「Y社」と「T社」の戦い
を知るものとして「ブログ 競合店に学ぶ」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-ce16.htmlでも記したが、なぜ、水戸では、
「青果」にこだわらないのか?。
また、水戸近隣の内原に、3年前に出店した「J社」もMR。
出店当初は大苦戦をしていたが、火曜均一セールでの集客は圧倒的にパワー
をつけてきた。
以前のブログで、羽生の「J社」をMRしたがhttp://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_fbda.html、その流れを汲む生鮮の販売技術
を駆使し、価格と技術の両面のバランスをとり、お客様の満足を得た商売を
習得してきたといえる。
「J社」がここまでの販売技術を習得していることを考えると、背筋が寒くなる。
更に、栃木県益子の七井に出店した「B社」もMRした。
大平に出店したお店と同様に、毎日が冷食半額など、グロサリーの価格訴求
は圧倒的だ。
グロサリーのオペレーションを見ていると、コストコントロールに対する工夫が
徹底されており、グロサリーでの価格訴求ができる体質は群を抜いていると思
われる。
そして、七井のお店は、青果での価格、鮮度で「B社」としては進化が見られる。
特に、葉物、レタスなどのサラダ材の鮮度は格段に向上している。
グロサリーの価格訴求力だけではなく、生鮮にメスを入れるべき事を理解してき
ているようだ。
しかし、生鮮にメスを入れればコストオペレーションが崩れ、コストオペレーション
を確立しようとすれば、生鮮が手薄になる。
なんとも、もどかしい事態を両立しなければならない時代へ入ってきたといえる。
右上のアルバムに写真を載せています。
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