仕事の流儀からⅣ
皆さん、こんにちは
北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。
久しぶりに、家族にも開放?された休日を取る事が出来た。
ビデオのHDDに撮りためてあった番組をチェックしていたら、
NHKの「仕事の流儀」の、約一ヶ月前のものが出てきた。
「茶師」 前田文男。
撮ったときは、「なんだ、お茶か、関係ね~や!。」
と思って、そのままにしていたが、家族から開放された気安さで、見てみた。
感動した。
世界は違えど、店長としての大切な部分に通ずるものがある。
同じ年回り。お茶に対する考え方が、私の、お店に対する考え方とまったく同じ。
「茶師」なのに、なぜ、ここまで、考え方が同じなのか?
代々からの茶師の家に生まれた前田文男氏は、電機メーカーから実家に戻った。
天性もあり、お茶を見分ける審査技術の全国大会でも上位に入るほど。
父からお茶の仕入れを任された前田氏は、いいお茶が無く、買えなかった。
そのことを父に言うと、父から、こう言われた。
「お前は、お茶がまだわかっていない。」
そして、仕入れ担当から外される。
5年後に、ようやく、皆が敬遠する、形は悪いが、飛切り香りの良いお茶を購入。
他のお茶と組合せて、極上のお茶に仕上げた。
そして、父からの言葉。
「こういう、光るお茶を買って来い。」
5年間、考え、悩み続けた結果。ようやく見えてきた光である。
一番大切なことは、誰も教えてくれない。
自ら、つかみ取るしかないのである。
市場に出回るお茶は、一つの葉で出来上がるものではない。
いくつかの特徴を持った葉の組み合わせで、良くも、悪くもなる。
この世界では、それを「合組」(ごうぐみ)と言う。
この組合せ(ブレンド)が、茶師の真髄だという。
そして、前田氏は、その合組のことを「チームワーク」と表現する。
自分で買った茶葉は、絶対に見捨てない。最高に仕上げて、送り出す。
茶葉を買うときのポイントも人と違う。
良いお茶ではなく、伸びるお茶を買う。
そして、手塩にかけて、更に磨き上げる。それも、茶師の腕。
この、伸びるお茶を絡ませた合組により、一つのお茶として勝負する。
この、考え方は、私が、お店の各部門の特徴を見極め、戦力を見極め、
その部門の組合せとしての、お店という塊で、競合と競い合っていく。
店長として、お店を率いていく一番大切な要諦と、まったく同じなのである。
そして、年に一度の大勝負。
コンテストに出展する、極上のブレンドを造るのか、と思いきや、
一番、買いやすい価格帯の、100g 1000円の商品で、
最高の逸品を作り出そうとする、その技術と心意気。
あえて、一番、茶師として問われる領域で勝負しようとする姿勢。
いずれにしても、以前のブログ「仕事の流儀から」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_d204.htmlで紹介した「吉田憲一氏」と並び、
店長として、学びたい「姿勢」である。
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