« 執念Ⅱ | トップページ | 「あゆ」に聴き入る »

2008年9月 1日 (月)

仕事の流儀からⅣ

皆さん、こんにちは
 北関東の食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


久しぶりに、家族にも開放?された休日を取る事が出来た。

 ビデオのHDDに撮りためてあった番組をチェックしていたら、
 NHKの「仕事の流儀」の、約一ヶ月前のものが出てきた。
 
  「茶師」 前田文男。

 撮ったときは、「なんだ、お茶か、関係ね~や!。」
 と思って、そのままにしていたが、家族から開放された気安さで、見てみた。

  感動した。

  世界は違えど、店長としての大切な部分に通ずるものがある。
  
 同じ年回り。お茶に対する考え方が、私の、お店に対する考え方とまったく同じ。
 
  「茶師」なのに、なぜ、ここまで、考え方が同じなのか?


代々からの茶師の家に生まれた前田文男氏は、電機メーカーから実家に戻った。

 天性もあり、お茶を見分ける審査技術の全国大会でも上位に入るほど。
 
 父からお茶の仕入れを任された前田氏は、いいお茶が無く、買えなかった。
 
  そのことを父に言うと、父から、こう言われた。
  「お前は、お茶がまだわかっていない。」
  そして、仕入れ担当から外される。

 5年後に、ようやく、皆が敬遠する、形は悪いが、飛切り香りの良いお茶を購入。

  他のお茶と組合せて、極上のお茶に仕上げた。

 そして、父からの言葉。
  「こういう、光るお茶を買って来い。」

 5年間、考え、悩み続けた結果。ようやく見えてきた光である。

  一番大切なことは、誰も教えてくれない。
  自ら、つかみ取るしかないのである。

 市場に出回るお茶は、一つの葉で出来上がるものではない。
 いくつかの特徴を持った葉の組み合わせで、良くも、悪くもなる。

  この世界では、それを「合組」(ごうぐみ)と言う。

 この組合せ(ブレンド)が、茶師の真髄だという。

  そして、前田氏は、その合組のことを「チームワーク」と表現する。
  自分で買った茶葉は、絶対に見捨てない。最高に仕上げて、送り出す。

 茶葉を買うときのポイントも人と違う。

  良いお茶ではなく、伸びるお茶を買う。
  そして、手塩にかけて、更に磨き上げる。それも、茶師の腕。

 この、伸びるお茶を絡ませた合組により、一つのお茶として勝負する。

  この、考え方は、私が、お店の各部門の特徴を見極め、戦力を見極め、
  その部門の組合せとしての、お店という塊で、競合と競い合っていく。

 店長として、お店を率いていく一番大切な要諦と、まったく同じなのである。

そして、年に一度の大勝負。

 コンテストに出展する、極上のブレンドを造るのか、と思いきや、
 一番、買いやすい価格帯の、100g 1000円の商品で、
 最高の逸品を作り出そうとする、その技術と心意気。

 あえて、一番、茶師として問われる領域で勝負しようとする姿勢。

 いずれにしても、以前のブログ「仕事の流儀から」http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_d204.htmlで紹介した「吉田憲一氏」と並び、
 店長として、学びたい「姿勢」である。

|

« 執念Ⅱ | トップページ | 「あゆ」に聴き入る »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 仕事の流儀からⅣ:

« 執念Ⅱ | トップページ | 「あゆ」に聴き入る »